銀鱗堂を立ち上げてから約14年が経ちました。
その時も丁度8月は冷夏で、お盆の時は雨が降っていたと思います。雨で天気が悪いので、お財布のデザインをずっと考えていた記憶があります。
14年も経ったわけですね。
来年は15周年です。
何かしなければ。
ところで、14年前から言われ始めてはいたのですが、うちの商品は伝統工芸を使わせていただいているわけですが、特に江戸小紋とかは当時伝統工芸士の四代目砂川さんが刷り師として君臨していたわけです。
今ではその砂川さんはお亡くなりになってしまい、息子さんの裕孝さんが後を継がれているのですが、ここ最近職人さんがご高齢により引退されているようなのです。私は小紋の反物を作っているところを拝見していますのでわかりますが、一反を作るのに多分10人くらいの職人さんが居ないと作れないのだと思います。
一人でもいなくなると作れないのだと思います。
新人さんを入れられていらっしゃるようですが、新人さんのご両親の介護が必要になってしまい、辞められてしまう、ということも起こっているようです。
結局松綱さんは反物作りをやむなくストップしていらっしゃるのです。
今は私には在庫の中から分けていただけるのですが、多分このままですと限界はきます。
伝統工芸の職人さん不足と、介護の問題の両方に関わってしまっている、ということを目の当たりにしました。
本当に深刻な問題なのだと思います。
折角職人として頑張ろうとした若い方が、ご自身のとは言えご両親の介護で仕事を辞めなければならないとは、
これは根の深い問題ですね。
ただデザインをして商品化して、販売して、、、ではいけないのです。世の中の全てが良く循環して皆が安心できるように皆さんで考えなくてはいけないと思います。
それにはやっぱりバランスが必要で、偏った発展ではダメなのです。
みなさんも是非考えてくださいね。