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□2010年08月29日号□
「猛」がつく今年の夏も、あいかわらず日中は暑いが、さすがに日が暮れる頃には、ちょっと前よりしのぎ易くなって来た。
夏バテが来そうな今、5枚の胸キュンSONGSが僕を癒してくれている。
浜松からわざわざ、「話し出したら止まらナイト」にかけつけてくれる、
常連さんの清水さんがCDRに焼いてくださったもので、アゲイン店長の石川さんや、ペットサウンズ・レコードの森さん、ワーナーでDeadly Driveのリイシューを担当してくださった宮治さん、そして夢街でいつもお世話になっている土橋さんなど、ポップス大好き人間達のセレクションによる胸 キュン曲集なのだ。
これが名曲ぞろい。ダニー・ウイリアムスのWhite On Whiteとかクリフ・リチャードのThe Next timeとか、なんとも適度にゆるくて涼しくて、甘酢っぱくて、なんかワイキキのロイヤルハワイアン・ホテルで、トロピカル・ドリンクを片手に、デッキ・ チェアに寝っ転がってるような気分にさせてくれるのである。
清水さんには、僕が選んだ「伊藤銀次・胸キュン曲ベスト6」を教えておいたので、いつかこのセレクションに登場するんですよね? 期待して待っています。
ちなみに僕の選んだ6曲は、十代半ば頃のぼくを胸キュンさせた曲たち。今聞いても涙腺が....。
A Groovy Kind Of Love / The Mindbenders (1966)
Et poutant / Charles Aznavour (邦題:想い出の瞳/シャルル・アズナブール 1963)
Last Kiss / Frank Wilson & The Cavaliers (1964)
Congratulations / The Rolling Stones (1964)
Make It Easy On Yourself / The Walker Brothers (1965)
I'll Be There / Gerry & The Pacemakers (1965)
そして8月28日、我がuncle-jamの黒沢秀樹君のお誕生日だった!
パーン、パーン(クラッカーの音のつもり)
黒沢君おめでとう! いよいよこれからですよ。これから!
そして、どうか「週刊銀次」の読者のみなさんも、彼のバースデーを祝ってあげてください。
きっと「ヒデキ、カンゲキ!」 . . . って言わないか. . . 。(笑)
黒沢君は8月23日の彼のブログ で、ぼくがよく夢に見るレコード屋さんのことをとり上げてくれている。
渋谷HMVの閉店の話題にふれて、かってわくわくしたような心のときめきを、今のCD屋さんから感じなくなったと書いていた。
僕の夢の中に出てくるレコード屋さんのような場所がどこかにあったらいいなあとブログをしめている。
僕の夢に出てくるレコード屋さんは、むかし大阪梅田は阪急東通り商店街にあった、LPコーナーというレコード屋さんが、僕の記憶の中で変質して現れてくるイメージなのかもしれない。
1967年頃から英米のロックシーンが急激に変化をとげ、次から次に新しいグループやアーティストが台頭、ミュージック・ライフなどの洋楽の専門誌でも、こういった情報が毎月とりあげられるようになった。
ビートルズのSgt Peppers以降、アルバム時代に突入。英国からジミヘンやクリームなど、、サンフランシスコからは、グレイトフル・デッドやジェファソン・エアプレーンなどの、3分間で表現できない即興性の高いバンドが現れ、
CSN&Yのように、グループのリーダー格だったアーティアストたちがスーパー・バンドを結成、アル・クーパーとマイク・ブルームフィールドらのスーパーセッション・ブームなどと相まって、海外ロック・シーンはまさに沸騰していた。
これらの情報とは裏腹に、彼らの国内盤はなかなか出ることがなくて、聞きたくても聞けなかったある日、ミュージック・ライフのページの片隅に、これらニューロック勢の洋盤を売っているというお店の広告が出ていた。
「LPコーナー」という、当たり前すぎて変った印象の名前のお店だった。
話題のアルバムが、もれなくリストアップされているではないか。
東通り商店街は今もそうだが、昔から、レコード屋なんかありそうもない、飲み屋と風俗関係で溢れかえる、いわゆる繁華街だ。
ほんとにこんなところにあるのだろうかと、住所と地図を頼りに、商店街を行けどもなかなか見つからない。
半ばあきらめかけた頃、あったあった。あやうく見過ごすところだった。
入ってみると、なんてことはないお店だが、おいてあるものは、まさに夢の店と同じ、未知の外盤だらけだ。
初めて体験する外盤ラッシュに頭がすっかり真っ白になった。なに? ラリー・コリエルのフリー・スピリッツ?
そんなバンドが存在することなど知らなかったぞと驚いているそのとき、突然店内に霧笛が聞こえた。
海の近くでもないのにである。すると間をおいてまた何度か。
霧笛が俺を呼んでいるのかと(笑)、レコードをさばく手を止めると、次第にマイナー・ブルースがフェイドインしてきた。
ゾクゾクするほどかっこいいじゃないか。いわゆるアートロックを具現化したようなアルバムのイントロダクションだった。
早速、これは誰のアルバムですか?とたずねたら、スティーヴ・ミラー・バンドのSailorですよと、お店のお兄さんがジャケを見せてくれた。
もちろん即買いを決めた。この日の戦利品はフリースピリッツと合わせて2枚。
もちろん本音は、店ごと買ってしまいたいほどだったが、あいにくの持ち合わせ。
池野めだかじゃないけど、「今日はこのくらいにしといたろか。」と、ひとり心の中でうそぶいてかえって来た。
当時の平凡パンチに、今ニューロックの波の中、ジャズからのアプローチとして、ゲイリー・バートン・カルテットを紹介していた。
ギタリストのラリー・コリエルが、フルアコのエレキ・ギターをハウらせてフィードバックさせているという。
それで買ったカーネギーホール・ライブは、100%理解できなかったがどこか胸がときめいた。
その彼がその前に組んでいたビートルズ的なバンドが、前回紹介したフリースピリッツなのだ。
その後もLPコーナーにはずいぶんお世話になったが、やがてタワーやHMVなどが日本に進出してきて、お店はこれら外資系におされ、残念ながらなくなった。東通り商店街を歩くと今でも寄りたい気持ちになる。
夢と言えば、黒沢君との曲作りを再開した夜、なんと焼酎を飲んだ夢を見た。
それも、いいちこの紙パック入り1.8リットルから、いきなりごくごくとである。いやー驚いた。
お酒を飲んでいた頃ですら、そんな暴挙とも言える乱暴な飲み方はしたことがない。
目が覚めて夢だとわかったときはほんとにほっとした。
なぜか夢の中で飲んだ焼酎は、少し梅酒のような甘さがあった。
お酒をやめて450日余り。今まで、ビール、白ワイン、赤ワイン、日本酒などを一通り飲む夢をみたが、どの場合も、おそるおそる一口ごくりとやるだけだったのに。ちょっとあせった。
あなどれないもので、ワインだと、白は酸味のさわやかなさ、赤はとろっとした芳醇な甘さを、ビールだとあのホップのニガあまい匂いを、まるで本物を味わっているように、夢の中で鮮烈に感じることができた。
人の脳みそというのは、いったいどういう仕組みになっているのだろうか?
夢の中とはいえ焼酎をごくごくやったので、また現実に飲みたくなるかなと思ったが、翌朝は意外と気持ちがすっきりしていて、また飲みたいとは全然思わなかった。
夢で飲むお酒でストレスが発散できれば、こんな安上がりなことはないが、夢の内容だけは思い通りにはいかない。
たぶん僕の深層心理が、大好きだったアルコールとのお別れパーティーをしたかったのかも知れない。
ここでお知らせ。長らく楽しんでいただいた「週刊銀次」、このたび独立し、9月1日よりオフィシャル・ブログ「サンデー銀次」としてスタートすることに なった。silvertoneのサイトは、今後レーベルサイトとして継続され、銀次まわりの出来事や最新情報などは今後「サンデー銀次」で掲載されること になる。
これまでの「週刊銀次」も「サンデー銀次」でアーカイブ化されることになっている。あらためて「サンデー銀次」をよろしく。さっそく伊藤銀次オフィシャルブログ の「ブックマーク登録」をお願いします。
来週はいよいよ、I Stand Alone 2010の名古屋、神戸、京都公演だ。
その練習もしなけりゃならないのだが、秘かにある密命を受け、その成就に若干てこずっている。
なにごとも初めてはプレッシャーだ。自分らしくあればいいのに、なかなか思い切れない。
このやっかいな性格に自分で手を焼いていた今週であった。
伊藤銀次
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□2010年08月29日号□
「猛」がつく今年の夏も、あいかわらず日中は暑いが、さすがに日が暮れる頃には、ちょっと前よりしのぎ易くなって来た。
夏バテが来そうな今、5枚の胸キュンSONGSが僕を癒してくれている。
浜松からわざわざ、「話し出したら止まらナイト」にかけつけてくれる、
常連さんの清水さんがCDRに焼いてくださったもので、アゲイン店長の石川さんや、ペットサウンズ・レコードの森さん、ワーナーでDeadly Driveのリイシューを担当してくださった宮治さん、そして夢街でいつもお世話になっている土橋さんなど、ポップス大好き人間達のセレクションによる胸 キュン曲集なのだ。
これが名曲ぞろい。ダニー・ウイリアムスのWhite On Whiteとかクリフ・リチャードのThe Next timeとか、なんとも適度にゆるくて涼しくて、甘酢っぱくて、なんかワイキキのロイヤルハワイアン・ホテルで、トロピカル・ドリンクを片手に、デッキ・ チェアに寝っ転がってるような気分にさせてくれるのである。
清水さんには、僕が選んだ「伊藤銀次・胸キュン曲ベスト6」を教えておいたので、いつかこのセレクションに登場するんですよね? 期待して待っています。
ちなみに僕の選んだ6曲は、十代半ば頃のぼくを胸キュンさせた曲たち。今聞いても涙腺が....。
A Groovy Kind Of Love / The Mindbenders (1966)
Et poutant / Charles Aznavour (邦題:想い出の瞳/シャルル・アズナブール 1963)
Last Kiss / Frank Wilson & The Cavaliers (1964)
Congratulations / The Rolling Stones (1964)
Make It Easy On Yourself / The Walker Brothers (1965)
I'll Be There / Gerry & The Pacemakers (1965)
そして8月28日、我がuncle-jamの黒沢秀樹君のお誕生日だった!
パーン、パーン(クラッカーの音のつもり)
黒沢君おめでとう! いよいよこれからですよ。これから!
そして、どうか「週刊銀次」の読者のみなさんも、彼のバースデーを祝ってあげてください。
きっと「ヒデキ、カンゲキ!」 . . . って言わないか. . . 。(笑)
黒沢君は8月23日の彼のブログ で、ぼくがよく夢に見るレコード屋さんのことをとり上げてくれている。
渋谷HMVの閉店の話題にふれて、かってわくわくしたような心のときめきを、今のCD屋さんから感じなくなったと書いていた。
僕の夢の中に出てくるレコード屋さんのような場所がどこかにあったらいいなあとブログをしめている。
僕の夢に出てくるレコード屋さんは、むかし大阪梅田は阪急東通り商店街にあった、LPコーナーというレコード屋さんが、僕の記憶の中で変質して現れてくるイメージなのかもしれない。
1967年頃から英米のロックシーンが急激に変化をとげ、次から次に新しいグループやアーティストが台頭、ミュージック・ライフなどの洋楽の専門誌でも、こういった情報が毎月とりあげられるようになった。
ビートルズのSgt Peppers以降、アルバム時代に突入。英国からジミヘンやクリームなど、、サンフランシスコからは、グレイトフル・デッドやジェファソン・エアプレーンなどの、3分間で表現できない即興性の高いバンドが現れ、
CSN&Yのように、グループのリーダー格だったアーティアストたちがスーパー・バンドを結成、アル・クーパーとマイク・ブルームフィールドらのスーパーセッション・ブームなどと相まって、海外ロック・シーンはまさに沸騰していた。
これらの情報とは裏腹に、彼らの国内盤はなかなか出ることがなくて、聞きたくても聞けなかったある日、ミュージック・ライフのページの片隅に、これらニューロック勢の洋盤を売っているというお店の広告が出ていた。
「LPコーナー」という、当たり前すぎて変った印象の名前のお店だった。
話題のアルバムが、もれなくリストアップされているではないか。
東通り商店街は今もそうだが、昔から、レコード屋なんかありそうもない、飲み屋と風俗関係で溢れかえる、いわゆる繁華街だ。
ほんとにこんなところにあるのだろうかと、住所と地図を頼りに、商店街を行けどもなかなか見つからない。
半ばあきらめかけた頃、あったあった。あやうく見過ごすところだった。
入ってみると、なんてことはないお店だが、おいてあるものは、まさに夢の店と同じ、未知の外盤だらけだ。
初めて体験する外盤ラッシュに頭がすっかり真っ白になった。なに? ラリー・コリエルのフリー・スピリッツ?
そんなバンドが存在することなど知らなかったぞと驚いているそのとき、突然店内に霧笛が聞こえた。
海の近くでもないのにである。すると間をおいてまた何度か。
霧笛が俺を呼んでいるのかと(笑)、レコードをさばく手を止めると、次第にマイナー・ブルースがフェイドインしてきた。
ゾクゾクするほどかっこいいじゃないか。いわゆるアートロックを具現化したようなアルバムのイントロダクションだった。
早速、これは誰のアルバムですか?とたずねたら、スティーヴ・ミラー・バンドのSailorですよと、お店のお兄さんがジャケを見せてくれた。
もちろん即買いを決めた。この日の戦利品はフリースピリッツと合わせて2枚。
もちろん本音は、店ごと買ってしまいたいほどだったが、あいにくの持ち合わせ。
池野めだかじゃないけど、「今日はこのくらいにしといたろか。」と、ひとり心の中でうそぶいてかえって来た。
当時の平凡パンチに、今ニューロックの波の中、ジャズからのアプローチとして、ゲイリー・バートン・カルテットを紹介していた。
ギタリストのラリー・コリエルが、フルアコのエレキ・ギターをハウらせてフィードバックさせているという。
それで買ったカーネギーホール・ライブは、100%理解できなかったがどこか胸がときめいた。
その彼がその前に組んでいたビートルズ的なバンドが、前回紹介したフリースピリッツなのだ。
その後もLPコーナーにはずいぶんお世話になったが、やがてタワーやHMVなどが日本に進出してきて、お店はこれら外資系におされ、残念ながらなくなった。東通り商店街を歩くと今でも寄りたい気持ちになる。
夢と言えば、黒沢君との曲作りを再開した夜、なんと焼酎を飲んだ夢を見た。
それも、いいちこの紙パック入り1.8リットルから、いきなりごくごくとである。いやー驚いた。
お酒を飲んでいた頃ですら、そんな暴挙とも言える乱暴な飲み方はしたことがない。
目が覚めて夢だとわかったときはほんとにほっとした。
なぜか夢の中で飲んだ焼酎は、少し梅酒のような甘さがあった。
お酒をやめて450日余り。今まで、ビール、白ワイン、赤ワイン、日本酒などを一通り飲む夢をみたが、どの場合も、おそるおそる一口ごくりとやるだけだったのに。ちょっとあせった。
あなどれないもので、ワインだと、白は酸味のさわやかなさ、赤はとろっとした芳醇な甘さを、ビールだとあのホップのニガあまい匂いを、まるで本物を味わっているように、夢の中で鮮烈に感じることができた。
人の脳みそというのは、いったいどういう仕組みになっているのだろうか?
夢の中とはいえ焼酎をごくごくやったので、また現実に飲みたくなるかなと思ったが、翌朝は意外と気持ちがすっきりしていて、また飲みたいとは全然思わなかった。
夢で飲むお酒でストレスが発散できれば、こんな安上がりなことはないが、夢の内容だけは思い通りにはいかない。
たぶん僕の深層心理が、大好きだったアルコールとのお別れパーティーをしたかったのかも知れない。
ここでお知らせ。長らく楽しんでいただいた「週刊銀次」、このたび独立し、9月1日よりオフィシャル・ブログ「サンデー銀次」としてスタートすることに なった。silvertoneのサイトは、今後レーベルサイトとして継続され、銀次まわりの出来事や最新情報などは今後「サンデー銀次」で掲載されること になる。
これまでの「週刊銀次」も「サンデー銀次」でアーカイブ化されることになっている。あらためて「サンデー銀次」をよろしく。さっそく伊藤銀次オフィシャルブログ の「ブックマーク登録」をお願いします。
来週はいよいよ、I Stand Alone 2010の名古屋、神戸、京都公演だ。
その練習もしなけりゃならないのだが、秘かにある密命を受け、その成就に若干てこずっている。
なにごとも初めてはプレッシャーだ。自分らしくあればいいのに、なかなか思い切れない。
このやっかいな性格に自分で手を焼いていた今週であった。
伊藤銀次
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