おみごと!ボリウッドがとどける王道中の王道のスポ根映画
インド映画といえば謎の豪華絢爛な歌とダンスのミュージカル仕立ての大団円でおなじみ、『きっと、うまくいく』、『PK ピーケイ』などのアーミル・カーン主演の映画、インド映画では非常に珍しいスポ根ものの作品です。
レスリングを愛し、国の代表選手だったマハヴィル(アーミル・カーン)はインドに金メダルをもたらすことを夢見ていたが、生活のためにレスリングを諦める。
レスリングでインドに金メダルをの夢をまだ見ぬ息子に託すが、生まれたのは4人とも女の子だった。
再び夢を諦めたマハヴィルだったが、ある日、長女のギータ(ザイラー・ワシーム)と次女のバビータ(スハニー・バトガーナル)がケンカで近所の男の子を圧倒したことを知る。
二人の格闘センスに非凡なものを感じたマハヴィルは、二人を金メダリストにしようと厳しいコーチを始める。
女の子にレスリングなんて、と近所の笑いものになるが、嫌がる二人にスパルタ特訓は容赦なく続く。
そんな父親に抵抗を続ける二人だったが、やがてギータ(ファーティマー・サナー・シャイク)とバビータ(サニャー・マホートラ)の才能は開花しだし、オリンピック強化選手に選ばれる。
まるで『巨人の星』。
これ以上ないぐらいのスポ根の王道だ。
今の時代、ちょっと問題になりそうな感じもするけど、スポーツ映画は盛り上がる、誰が見てもすかっとするジャンルだと思うんだけど、これがインド映画ってのが驚きだ。
どこかで唐突なダンスがはじまるだろうと構えて観てたけど、ぜんぜん始まらない。
期待を裏切られた、というか期待以上の作品だった。
クライマックスの国際大会なんてめっちゃ力入るし。
猛特訓に嫌がるギータとバビータの女友達は、「普通の父親は私のように娘を嫁がせ、厄介払いするだけ。あなたたちの父親はだれよりもあなたたちのことを考えてる」という。
たぶんインドの男女の立ち位置って、日本の50年ぐらい前なんだろうなあ。
マハヴィルをはじめ、父親に反発を続けるギータと父親を信じ続けるバビータ、間抜けだけどいい味出してる幼なじみの男の子オスカル(アパルシャクティ・クラーナー)と出てる人みんな好き。
インド映画なんで相変わらず尺が長い(160分)。
だけど、長さをまったく感じない面白さだった。
主演のアーミル・カーンはインドでは、国宝級の俳優なんだけど、この映画の時点でもう52歳。
マッチョな40代や、デブった70代と自在に体型を変えて演じているんだけど、体型変わり過ぎじゃないか?
からだ大丈夫なのか?
そういえば『きっと、うまくいく』で大学生役だったときも、すでに40代半ばだったからな。
それにしてもインドの女優さんはきれいだ。
やっぱりスパイス効果なんだろうか?
鑑賞メモ:BD
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