国立大学の出願期間中でありますが、浪人覚悟で東大に突っ込むか手堅く東工大に出願するか、悩まれている方もいると思いますので、今日は
現役東工大と一浪東大、
どちらが良いのか、について検討してみました。
過去記事に東大合格に必要な勉強時間は5000時間、東工大なら3500時間と書きました。
必要な勉強量はこれだけ大きな差がありますが、逆に言えば、現役時に東工大に合格出来る人は、もう1年頑張ればほぼ確実に東大合格出来ると私は思っています(ただし、浪人時にきちんと勉強を続けられることが大前提で、それが、難しいわけですが。。。)。
つまりは、現役東工大か一浪東大かは、本人の選択次第ということになります。
では、両方選べるのならどちらを選択すべきなのか?
こればっかりは価値観次第ということなので正解はないと思っていますが、私見を整理してみました。
そもそも何のために大学に行くのか、原点に立ち戻りましょう。
人それぞれ、考えは違うとは思いますが、最大公約数は「大学で何を学ぶのか、研究するのか」と「自分にやりたい仕事、行きたい会社に行けるか」になろうかと思います。
まず、「大学で何を学ぶか、研究するか」ですが、東大では出来るが東工大では出来ない学問ってありますでしょうか?
医薬・農学系など東工大にない学部は別として理工系学部を志望される場合であれば、まず、ないでしょう。
むしろ、東大のほうが進振りがある分、やりたい研究が出来ない事があるとも言えます。
次に就職を考えてみます。
つぎの2つのケースで、入社面接ではどちらの学生が選ばれると思いますか?
1.面接の印象がやや良かった東工大生と普通だった東大生
2.面接の印象は同じだが、大学時代にやってきた勉強・研究が魅力的だった東工大生と普通だった東大生
私も入社の面接官をやったことがあるのでよく分かりますが、1・2ともほぼ100%東工大生が選ばれます。
つまり、東大・東工大レベルになると入社試験での学歴の優位性に差はほぼなく、人物本位で選ばれるわけです。
これは入社後の人事評価やプロモーションでも同じで、東大卒だろうが、MARCH卒だろうが、パフォーマンスが良ければA評価になりますし、ダメならC評価になります。プロモーションについては、役員レベルになると学歴によるガラスの天井がある会社もありますが、東大と東工大であれば差はないと考えて良いと思います。
大学での学びや就職や昇進に差がないとするならば、敢えて浪人するメリットは何があるか?
私は、次の4つが有力なメリットと想像しています。
1.大学で出会う仲間
東工大も素晴らしいのは間違いありませんが、東大には青天井の魅力があります。
模試の成績優秀者として全国に名前を轟かせている者、数学オリンピックのメダリストなど、多くの俊英と知り合うチャンスがありますし、将来の政財界を賑やかせるような人材にも出会えます。
自分の人生に直接的に影響するようなことは少ないとは思いますが、知り合い達の武勇伝を語る話のネタは尽きないような気がします。
2.知名度=一生の肩書き
なんと言っても東大のネームバリューは最強です。一般人でも日本一と知っているので、勝手に信用力がついてくると思います。
日本で一番高い富士山は誰でも知っていますが、2番の北岳になるとかなり怪しいし、その後に続く奥穂高岳や間ノ岳になると壊滅的に知名度が無くなり、むしろ、全然高くない筑波山とか高尾山のほうが有名になるところは大学と似ていると思います。
3.納得感
最初から東工大志望の場合は当てはまりませんが、東大から東工大に下げた場合には納得感があるかどうか、という問題があると思います。
中高学生生活を犠牲にし、かなりの時間をかけて勉強していた場合、そこまでやっていない人たちと同じ大学になってしまうことに納得がいかないという気持ちはあるかなと思います。
これは、東大に限らず、全てを犠牲にして合格した人が指定校推薦合格者に感じる納得感の無さに似ていると思います。
4.優越感・劣等感
いわゆる学歴コンプレックスです。
花子や奏のようにもともと通っている中高が最難関校以外であれば、東工大に優越感を感じることはあれ、劣等感を感じることは想像できないのですが、最難関レベルの高校では東大を受験するのが普通、東工大は逃げと捉えられる風潮があるという話を良く耳にします。
このような感情が強い方は、浪人覚悟で東大を目指すべきかなと思います。
過去記事にも書いているとおり、我が家は東大受験を考えたことがないため、完全な妄想記事にはなりますが、私の思うところを整理して書き出してみました。
もちろん私は、圧倒的に現役東工大派です
このテーマは、本当にそれぞれの価値観によって正解が変わると思いますので、他人の意見は参考にすれど、最後は本人が決めるしかないと思っています。