ガイドラインから定義やカテゴライズが消えていったのはなぜか... | GID memory

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FTMTSのGID関連ブログです。戸籍訂正が済んで、当時の気持ちを確実に忘れてしまいそうなのでここに記録しておこうと思います。
タイ滞在記ほか

今日もややこしい話。でもどちらかというと素朴な疑問に対する個人的な覚書メモ、かな。。(´・ω・`)

用語の解釈や考え方は諸説ありますしUFO

「ああ、そういう見方もできるね」くらいのゆる~い気持ちでお読みください。(・ω・)/




素朴な疑問

。。。。。。

以前から、医学用語であるGIDの分類@ICD-10のなかにはTSとTVはあってもTGという用語はない(トランスジェンダリズムは、当事者運動のなかで生まれた言葉です)というのは知っていたのですが、

GIDとその周辺について個人的に考えを整理しようとするうちに、

そもそもなんでガイドラインの現在の版はこんなに当事者に責任を押し付け(爆)、かつ、性同一性障害の定義すらなく誤解や曲解が入り込む余地があるがままにしているのか?はてなマークはてなマーク という素朴な疑問がわいてきました。(´・ω・`)


というわけで、先の記事 「セルフ・アイデンティティ(自己同一性)のなかの『ジェンダー』」からのつづき、定義がない点について今日は書いてみます。

。。。。。。




意外なことかもしれませんが
現在、日本における性同一性障害の治療指針を示したガイドラインのなかに

「性同一性障害」の『定義』は明記されていません。


過去の版を振り返ると


初版では、「性同一性障害とは~」と定義がなされていました。


その内容は、以下のとおり。


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>3.審議結果

性同一性障害とは「生物学的には完全に正常であり、しかも自分の肉体がどちらの性に所属しているかをはっきり認知していながら、その反面で、人格的には自分が別の性に属していると確信している状態」と定義される。すなわち、男(女)性の肉体を持ちながらも本来自分は女(男)であって、男(女)性に生まれてきたのはなにかの間違いであると考え、こうした確信に基づいて、日常生活においても女(男)性の装身具類を身につけたり、女(男)性の性別役割を実行する。さらにこのようなことだけで安心せず、本物の女(男)性になりたいという変性願望や性転換願望を持ち、ホルモン投与や性転換術までも行おうとする場合もある。

(ガイドライン初版より抜粋)

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⇒「変性願望」や「性転換願望」という表現からわかるように、初版当初は「性転換症(Trans Sexual)」を想定していたのでしょう。「はじめに」にて、はじめて埼玉医科大学倫理委員会が正当な医療と判断した当事者を「性同一性障害(性転換症)」と表現していることからも、当初医療の現場では典型的なTSモデルの患者が想定されていたことがわかります。



しかし、なぜか、第2版以降この「定義」は、消えてしまうのです。





もちろん、観察点や治療段階などの表記は残ったままなのですが、


日本のガイドラインとして○○な人は性同一性障害である、という定義はなく、

むしろ、ジェンダー・アイデンティティの判定で性別違和の実態を明らかにする際、参考にせよと書かれているのはDSM-Ⅳ-TRICD-10。。

*見方を変えると他国(アメリカ)や国際基準(WHO)に下駄を預けているともいえるような。。(←言い過ぎかなガーン。。)


無論、原因説が解明されていない現状があるので、

「~~である」とずばっと言い切きりすぎると、そこからあぶれてしまうケースが出る可能性があり、一定仕方がないのかもしれませんが。。


しかし、それであれば、定義部分をまるまる「削除」するのではなく、多様性に対応して定義の内容を「増やす」という道もあったのではないか?と思うんです。ひらめき電球



日本国内の治療基準を示しているガイドラインにおいて、記載をさけ、

基準をよそに預け、

版を重ねるにつれ曖昧模糊とし、

患者のQOL向上のためとはいえ、厳しかった判定基準がむしろ必要以上に緩められ、

しかし全国的な医療環境整備、専門家育成は遅々としてすすまず、

その一方で、患者の自己責任はより強調される。。


医者の責任のもと、診断を下し、治療の選択肢を提示し、その範囲のなかで患者が選択を行う。というのが本来の医療であり、治療だと思うのですが。


現状は、単純な「ある・なし判定」で、GIDと診断名が下れば、あとはどこまで治療するかどうかは患者本人が決めるという状態。。これで健康保険の適応が実現できるとは、到底思えないのですが。。

(苦痛を取り除くのが「治療」であれば、苦痛が及ばない部分まで施術を受ける必要は本来ないはず。だからこそ、多様な当事者のカタチに対応するためには、特例法の先を見据えた運動も必要だし、【ガイドラインによるGID医療―戸籍訂正】ルート以外の承認システムも必要なのではないかと思っています。⇒既存の【GID医療-戸籍訂正】を残したまま別途ルート@社会システム構築の必要性については別途書きます。)





・・・っと、また脱線してしまった。汗

この辺については何度か触れているので省略。m(_ _ )m


(もし興味をもってくださった方は、テーマ[ややこしい真面目話 ]の一連の過去記事をお読みいただければ幸いです。複雑でややこしい話ですが、どなたかの考察の一助となれば幸いです)


いったん切ります。

次回へつづく自転車