ごくごく稀にこんなことがある
人っ子一人いません
完全貸切&職員もチョロチョロしてない
冬型の気圧配置で、気温も冷え込み
北西の風で海は白波立って時化る
この海は「瀬戸」という狭い海で、トイメンからの風ですが
たった数百メートルの海でも白波立ってシケた「冬の海」ってのは「サビシイな」と感じます
ましてや外海になるともっと冬の海の寂しさが増します
むかし、ヒラスズキ釣りに取り憑かれたように行っていた頃
真冬の雪が降る中、だ~~れも居ない寂しい磯へ一人で下り
ドッシャン、ドッシャンと波しぶきを頭からかぶりながら
一人、磯に立ち、ロクに食っても来ないヒラを狙ってルアーを投げては引っ張り、投げては引っ張り
かじかむ指、こわばる顔・・・しかし、気温よりも波しぶきのほうが温かいのを知ってるのもそんな釣りをしたことがある人
こんなモノズキなこと・・・取り憑かれた時にはやるんですわ
でもね、あとでは
「そこまでしてやらんでもイイ」ってなるんですな
あの当時
前にもブログに書きましたが
そんな誰一人いない磯、波に一発さらわれたらまず助からない、一人、人知れず低体温症になり波間で死んでいくだけ
そんな爆風&寒風&波しぶき&誰一人いない海で
磯の岩陰で避難していたイソヒヨが「人間が居る(エサをこぼしてる)」と学習してるので、プラスチックを投げているオレの傍に飛んで来て、ずっとオレを見てるんですな
前にも書いたように、「ゴメンな、寄って来たって、今日はオレはプラスチックしか持ってないわ」って思うのが忍びないので
ヒラスズキをやりに行くのにオキアミをひとつまみ持参してプラスチック投げに行ってました
だだっ広い磯、海は「死」しか感じないほどのサビシイ海
そんな中に一人磯に立ってて、近寄って来るのはイソヒヨだけ
そんな経験が「冬の」&「時化の」海ってのが余計に寂しく感じるのか!?
よくさ、「俺は(私は)海が好きだから、死んだら〇〇の海に散骨してほしい」なんての聞くよね
特に昨今、墓じまいだの、墓を持たない人も増えて来たのでそんなことを言う人がいますが
オレは「死んだら無」としか思ってないので、それからしたら死んだあとなんてどうだって構わないハズなんだが
五島列島で育ち、家のすぐ近くに海があり、物心ついた頃から釣りをしてきて「海を身近」に感じて来たオレでも
たとえば「あの海に散骨」なんて・・・寂しいな・・・と思います
それなら、どっかの山ん中のほうがまだマシ
「凪いだ冬の港」ってくらいならイイんですがね
「冬の」&「時化の」海ってのは、どうにもサビシイ