観劇での東京行は昨年11月の『ねじまき鳥クロニクル』以来となる。

 


最近、仙台観劇で老害ミスが続いてるので、まず無事に帰って来ることが目標。笑。

ここのところ身体のあちこちで不具合が発症し、そろそろ舞台も配信限定にシフトして行く頃合いと観念している。

あと何回、この高速バス移動ができるだろうか(;゚Д゚)



さて、今回の朗読劇『恋空』は2日連続観劇(本当は3日間とも抽選に申し込んだが、3日目の石井杏奈さんが当たらなかった。リセールという手もあったが、縁がなかったと無理はしないことにした)で、会場も初の北千住、シアター1010。

 

 

いつも新宿、池袋、渋谷辺りなので、ちょっと楽しみ。
ただ北千住が世界6位の乗降客数を誇る駅というのには驚いた。私はたぶん数回しか使ったことがない筈。


最近食が細いのに、前回から気になってた国見SAのベーコングラタンコロッケパンをまず買い食い。笑。

新宿に着いて、慎重に動線を確認してから、ホテルへと向かう。
今回の宿泊は、北千住まで一駅「綾瀬駅前アパホテル」さん。

たぶん初アパ!

 

知らない街はつい歩き回ってしまうのが若い頃からの癖で、今回、綾瀬、北千住と馴染みのない街に少し歩き過ぎた。
ホテルで、冷水シャワー脚をしずめることに。

さて舞台『恋空』へ。

 

原作も読んだ記憶があるし、ドラマ版も映画版も観ている。中身がわかっている分、ハードルが上がってしまうのは致し方ない。

初日は砂田将宏さん+大原優乃さん。
熱量は高かったし、情感もたっぷり。長い階段と短い階段に、図書室の黒板というシンプルな舞台に、ピアノが一台。
この老いた耳に届く音響システムは最近では記憶にないぐらいクリアな劇場!

朗読劇で声が届かないのは論外なので、これは助かるm(__)m
 

ただ、これは原作の時点でも感じ、ドラマや映画の時にも思ったことだが、かなり悲しい展開なのは確かだけど、物語の短絡的で衝動的な進み方からくる危うさが、その切なさ、悲しみを薄めてしまう。

 

 

居酒屋を数軒物色したが、部屋呑みと決め込み、ホテルへ。

とても機能的で快適なホテルでした。これはいいかも。

 

翌日、ホテルに荷物を預け身軽に出発。

 

近くの公園でまったり読書。

 

 

今回のお供は『職業としての小説家』(著/村上春樹 新潮文庫)。

 

 

 

安定の魅力。

「どれだけそこに正しいスローガンがあり、美しいメッセージがあっても、その正しさや美しさを支えるだけの魂の力が、モラルの力がなければ、全ては空虚な言葉の羅列に過ぎない。」(P42.L8)という表現にもう心を掴まれる。


開演まで時間があるので、駅前の二つの商業ビルの屋上庭園を探索することに。

 

 

駅のルミネさんの屋上は花が綺麗だった。

 

 

マルイさんは見晴らし抜群!

 

 

景色を堪能しながら、杉養蜂店さんの蜂の巣乗せのソフト、ゆず蜜コラーゲン+コラーゲン&発酵ローヤルゼリーに、吉田パンさんの「あんずあん」をいただく。

 

 

シアター1010はすぐ下の階。

2日目は、前田拳太郎さん+松井愛莉さん。

熱量は大差なかったと思うが、美嘉の切なさは昨日より届いて来たかもしれない。

客席は昨日と変わらず感動していた。

個人的には松井愛莉さんの読みの緩急、行間に深みを感じた。



さて、夜行バスまで時間はあるので、ここから北千住まったりコース。

 

まずは街並みを探索し、美味しそうな珈琲豆屋「マメココロ」さんを見つけ、ブレンドを中心に生豆を600g購入。

 

 

そして、以前TV番組で見てから気になっていた「さかづきBrewing」さんへ。
 

〈おひとり様限定〉「ほろ酔いコース」から。

・赤ワインのレバーパテ・
・彩り野菜のピクルス

・炭火炙りソーセージ(チューリンガーロストブルスト)

 


カキフライも頼んでしまった。

 

 

最後に一番感動したレバーパテを追加し、シメのビールはベルジャン・デュッベル。

 

 

ビールは5杯いただいた。

全部美味しいけど、これが1番好きかも。

 


かなりいい感じに酔って、駅に向かい、時間を潰してホテルに荷物を取りに向かい、綾瀬で残り2%のスマホを充電(しないと、モバイルSuicaが使えないんだもん!)。
なんとか新宿まで帰還。笑。


そこそこ疲れた2日間だったが、大きなミスなく終えた( ̄▽ ̄;)

 

 

追記

 

朗読劇『恋空(配信)』、石井杏奈さん+安井謙太郎さんも視聴してみた。

 

うーん、これは舞台と比べては申し訳ないが、ひとりで吞みながらだと流石に涙腺に来てしまった( ̄▽ ̄;)

 

そして改めて音響の良さに感心した。

舞台の時も感じたが、携帯での声がリアルタイムの語りにシンクロしていてクオリティが高い。

 

 

同じ脚本で3組のキャスト。なかなか面白かった。

 

美嘉っぽさが抜群の大原優乃さん。

感情移入が素晴らしい松井愛莉さん。

聞き惚れる読みの石井杏奈さん。

 

そして砂田将宏さん、前田拳太郎さん、安井謙太郎さん、期待の若手俳優それぞれとの読み合いの中で高まっていく想いの遣り取りが。3組3様でとても面白かった。

 

観る順番が違えば印象もまた違ったのかもしれない。

 

 

今回は、3人とも”推し”の女優さん。

年輩の私には、そんな彼女たちが簡単に恋に落ち妊娠・流産する姿が痛々しく、少し心が崩れそうになってしまった(;゚Д゚)

なかなかざわざわするドラマだった。

 

 

 

 

観ていて何度も妙な気分になったり、首を傾げる場面も多かった。

 

 

それは表現(演技や演出、脚本etc)の仕方だったり、それぞれの立ち位置の在り方だったり、そこに込められた意図だったり、いろいろだ。

 

ドラマだから展開的に、双方向的なさまざまな無理解、無分別、偏見が散りばめられてしまうのは仕方がないのだろう。

 

だってそれが現実だし、それは障害者・健常者(その言葉遣いも含めて)に関わらず、あらゆる人々の間で生ずる軋みとしてある。

 

 

キャストは吉澤未来(伊藤万理華さん)、宮島ハル(和合由依さん)をはじめ、レベルが高く安心してみていられた。

 

 

いろいろ思うところはあるが、こうして多くの障害を持ち普通に生きるたくさんの姿が照らし出される機会が増えることは良いことだ。

 

 

大事なのは、いつも見ている私自身の側なのだろう。

リンチで嬲殺され木に吊るされた黒人の死体を意味する「奇妙な果実」(作詞・作曲/ルイス・アレン)はビリー・ホリデイの歌声とともに有名になった。

 

 

 

 

その過激な歌詞、差別への明確な抗議の歌は、様々な抵抗にあいながらも歌い継がれてきた。

それはただの歌にとどまらず、時代の悲しい歴史に打ち込まれた楔だったろう。

 

 

ビリー・ホリデイが亡くなったのは私の産まれた少し前のこと。

公民権運動の機運高まる最中だった。

 

 

それから60年以上経ち、黒人大統領も誕生し、「CHANGE!」したはずなのに、まだ「差別」はなくなっていない。

 

 

それはどこか遠くの国の話ではない。

この世界の話であり、私たちの話だ。

 

 

『ザ・ユナイテッド・ステイツVS.ビリー・ホリデイ』(原作/ヨハン・ハリ 脚本/スーザン=ロリ・パークス 監督/リー・ダニエルズ 2022)も観てみたい。
 

 

彩の国さいたま芸術劇場開館30周年記念、彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』。

 


前回は時間確認ミスだったので今日は早めに起きての支度。笑。

 

当然、高速バスはクリア。

 

さらに古本屋さんで時間調整までして意気揚々と会場に向かうと、いつものエレベーター行列が無い?

ここですぐに気づけば良いのに、無意識にどこかで間違いを認めたくないのか、老いた脳は反応してくれない( ̄▽ ̄;)

わざわざ、一般エレベーターで無人のホールを直視してから、会場間違いを認識!

 

せめて区内のどちらかの会場ならと期待するもチケットを見ると隣の区のホール。

地下鉄で移動するしかないとホームに向かうが、…やはり1本前の電車なら間に合っていたのに(;゚Д゚)

 

降車後、何年ぶりのダッシュ!

しかし階段を駆け上がろうとしても、思うように腿が上がってくれない。

会場までは地下通路を100メートル程。これも走っているつもりなのに坂道なのかと思うくらい身体が前に進んでくれない。

 

ついに観劇を始めて、ずっと嫌っていた初の途中入場(;゚Д゚)

老害もここまでくるともう受け入れるしかない。

 

 

さて冒頭5分をすぎて席に案内。

まだ止まらない汗と動悸に、苦手のシェイクスピア。

 

 

もちろん面白かった。

人気沸騰中のハムレット役、柿澤弘治さんも、大好きなオフィーリア役の北香那さんも素敵だった。

 

ただ、マイク未使用で会場の反響もイマイチ。相変わらず台詞は半分くらいしか聴き取れない(;゚Д゚)

 

幸い階段席で、右隣が空席と環境には恵まれた。

 

意欲的に客席も多用し、楽しめる演出も多く、見応え充分!

キャストもそれに応えた迫真の演技。

狂気のオフィーリアには釘付け!

 

 

これからは、配信とか字幕とか、観劇弱者に向けた様々な取り組みを期待したいところ。

 

 

にしても、数年前ジムに通ってたときはマシンでかなり走れていたのに、ここまで老化しているとは( ̄▽ ̄;)

 

かなりの無様と疲労、メンタル崩壊。

何をする気力もなく、明日以降の痛み方が怖く、まっすぐ帰宅。

原作は、漫画アプリ「マンガコネクト」で連載後、第二部がウェブコミック配信サイト『ゼロサムオンライン』(一迅社)で連載。

 

 

 

 

個人的に、夜ドラの中でも、かなり好きな作品。

 

私自身は、遊園地のVR系に何回か挑戦して蒼白になるくらい酔った( ̄▽ ̄;)ので、面白そうだが、ちょっと無理ゲー。笑。

 

 

(ややネタバレあります。ご注意!)

 

 

物語に惹き込まれた。

現実もVRも、リアルで秀逸。

 

 

とくに父娘和解に向かう後半はもう刺さりまくりの泣きっぱなし( ;∀;)

 

 

遠藤直樹(野間口徹さん・ナオキー倉沢杏菜さん)と芦原穂波(坂東彌十郎さん・ホナーー井桁弘恵さん)が素晴らしい景色を見せてくれた。

 

娘の飛鳥(田中麗奈さん)、孫の葵(柊木陽太さん)も素敵だった。

 

脇を固めるキャストも、前原滉さん、堀内敬子さんを始め、多彩。

 

 

 

 

「初恋」かあ。

 

私には遥か昔のことだが、あの独特の狂おしさは未だに体の奥に眠っている気がする。

下手に呼び起こすと、それこそ「おいらく…」になる(;゚Д゚)