『別冊少年マガジン』(講談社)連載(2013)の同名漫画『不死身ラヴァーズ』(作/高木ユーナ)を原作とする実写映画。

 

現在放送中の朝ドラ『風、薫る』(NHK)で活躍中の見上愛さん、映画単独初主演作。

 


 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

最初の病弱な子どもの頃の長谷部りのの回想シーンから「この男の子の心臓を移植して元気になったから、甲野じゅんを見るたびに彼女の中の彼の心臓がトキメクんだ!」って思い込み、…いやいやそうすると彼は生きてはいないと気づいたが、ずっとその妄想が消えず感情移入しづらかった。笑。

 

長谷部りの(見上愛さん)がひたむきに甲野じゅん(佐藤寛太さん)を運命の相手と信じて込んで追いかける姿は、ちょっぴり怖く、そこそこ切ない。

 

さらに、もしも甲野じゅんが病気でなければ長谷部りののことを覚えていたのか、彼女の想いを素直に受け入れたのかとか、物語だからどうしようもないことまでも、いろいろ考えてしまい私のいつもの悪い癖でなおさら物語が入ってこない。笑笑。

 

共演に、落合モトキさん、青木柚さん、前田敦子さん、神野三鈴さんなど。

 

 

彼の前向性健忘症といい、彼女の失恋や別れの苦しさから書き換えてしまう記憶といい、脳は一筋縄ではいかない。

 

 

ま、いちばん手強いのが恋なんだけど( ̄▽ ̄;)

東京でもがく13人の若者たちの人生・青春が交差する様を追った群像劇。

「スパゲティコード」(解読困難なほど複雑に絡み合ったプログラミングコードを指す)のようなそれぞれのドラマ、リアルタイムに更新され、解きほぐされ、やがて一つの線へと変化していく。

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

倉悠貴さん、三浦透子さん、清水尋也さん、八木莉可子さん、土村芳さん、ゆりやんレトリィバァさん、青木柚さん、香川沙耶さん、xiangyuさん、上大迫祐希さん、三谷麟太郎さん、古畑新之さん、佐藤睦さんなど多彩なキャストたちが、誰かとつながりたくて、夢を諦められなくて、この街で居場所を探す。

 

 

雑然と散りばめられた不揃いな欠片たちが、少しづつ噛み合い出して、一つのささやかな絵が浮かび上がる物語はかなり好物。

 

もちろん、うまく組み合わなかったり、粗いままに駆け抜けたり、微妙にズレていたり、やや奔り過ぎていたりもするが、それらの粗さも含め、おそらくかつて誰もが感じたことのある青き焦燥を炙り出している。

 

 

この歳には、少し気恥ずかしく、その甘さが息苦しく、懐かしい( ̄▽ ̄;)

月刊小説誌「小説新潮」(新潮社)に不定期掲載(2016~2019)され、プロローグとエピローグの書き下ろしを加え、さらに大幅に改稿して刊行(2020)。

 

ドラマ『自転しながら公転する』(脚本/池田奈津子 NHK)も記憶に残っている。

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

映像化作品からの書籍はいつも戸惑う。

 

本作品では、貫一(ドラマ/藤原季節さん)より、都(ドラマ/松本穂香さん)が、今クールドラマの影響か内田理央さんのイメージが抜けずに戸惑った。笑。

 

 

山本文緒さんに限らず、女性作家さんの描く、物語、男女の機微、心模様は、ほぼ私の理解を超える。笑笑。

 

都や貫一のような若者は想像できる。

それぞれの生き方や、出会い、恋の行方も分からなくはない。

 

ただ、「そうなるよね」という物足りなさマシマシの不器用な言動とタイミングがこれでもかと重なり、年老いた心は草臥れてしまう。

 

それが、ここにプロローグとエピローグが加わったことで、貫一・おみやの恋の行末が暗示され、そんな揺り籠のなかの青々しさだから、まあ許せるのかもしれない。

 

 

私だってそれなりの青々しさを乗り越え(小・中・高、大学2つに大学院と無駄に長く、寧ろ人一倍。笑)てきたつもりだが、こんな面倒なことを自然に生きる女心には太刀打ちできなかったのも道理。

 

 

結局、私は「ブンガク」も「オンナ」も分かってないってことか( ̄▽ ̄;)

『人間失格』(作/太宰治 筑摩書房)収録の太宰未完の絶筆『グッド・バイ』を原作にして、独自の視点から解釈したケラリーノ・サンドロヴィッチ翻案の舞台劇を原作として映画化。

 


 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

同郷(今は観光名所ともなった生家までは車で30分程)の作家。

地主の規模はあまりにも違い過ぎるが、旧家に生まれた故の忸怩たる思いは分からなくもない。

 

若い頃はその文体の独特な空気感が鼻についた。

 

二度目の大学であらためて読みなおし、その情けないほどの見栄っ張り根性や人間臭さに少し好きになれた気がした。
 

その意味でも、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんの舞台は観ていないが、この遺作にはかなり親しみを感じる(もちろん、私は主人公程モテはしないが;゚Д゚)。

 

 

田島周二(大泉洋さん)が飄々としていいし、永井キヌ子(小池栄子さん)がまた逞しく初心でカッコかわいい。
 

水川あさみさん、橋本愛さん、緒川たまきさん、木村多江さん、皆川猿時さん、田中要次さん、池谷のぶえさん、犬山イヌコさん、水澤紳吾さん、戸田恵子さん、濱田岳さん、松重豊さん、曽世海司さんなど共演者も多彩。

 

 

 

太宰が嫌いだったのは、若い頃私が自殺否定論者だったからかもしれない( ̄▽ ̄;)

ウォーキングシミュレーターゲームソフト『8番出口』(KOTAKE CREATE Steam配信)を原作として実写映画化。

「週刊コロコロコミック」(小学館)にて漫画『8番出口』(作画/田村光久 2025/5)連載され、小説版『8番出口』(著/川村元気 水鈴社 2025/7)刊行後、映画公開。

 

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

ゲームは未経験だが、登場するのは、迷う男(二宮和也さん)、歩く男(河内大和さん)、少年(浅沼成さん)、歩く女(花瀬琴音さん)、ある女(小松菜奈さん)、乗客(HIKAKINさん)とまるでモブキャラ。

 

なのに、それぞれのキャラクターの背景に物語を連想させ、単純な脱出ゲームに感情移入させてゆく演出が巧み。

 

物語が進み、異変と分かりながら降りかかる「災い」を待つ男たちに、「いや、気づいたら、すぐ引き返せよ!」とツッコみたくなるが、映画としてはその「災い」も描きどころなので仕方ない。笑。

 

それに、異常事態、災いや恐怖に遭遇してしまったら、普通その時点で「0番出口」に戻るべきだし、「歩く男」も最初はプレイヤーキャラが脱出に失敗してモブキャラになる世界線も少し怖い…など、気になる箇所はいろいろある。

 

 

ただ、地下迷路に閉じ込められている中から、夢のように差し込まれる真っ青な空の下の波打ち際の親子3人のシーンはとても眩しくて、かなり切ない。

 

 

映画は95分だけど、ゲームのコンプリートにはどんだけ時間がかかるんだろう。

 

 

ま、人生という迷路を抜ける方がもっと大変か( ̄▽ ̄;)