第36回野間児童文芸賞受賞作品。
『永遠の出口』(集英社)を読み終えたとき、ため息が洩れたことを今も覚えている。それ以来、森絵都さんの作品は無条件で読んでいる。
ひらがなだけのタイトルに淡い色調の表紙で中学生の友情や恋を描きながら、万引きや麻薬、売春の斡旋、心の病気と取り扱う内容は軽くはない。
(ネタバレ含みます。御注意!)
ノストラダムスの大予言目前の1998年。
中学生のさくら、親友の梨利、ふたりを見つめる勝田くん、そして智さん。
縺れていく友情、すれ違う想い、壊れてゆく心、救いたい願い、いろんな感情が交錯しつつも、満月の夜、約束の地に舞い降りる「つきのふね」へと向かう真の友4人。
少女たちの心模様を鮮やかに掬い取るようなみずみずしい文章が、ものがたりぐいぐいとを推し進めていく。
正直、ラストの火事のくだりはやや危ないと思ったが、最後の最後に小さな楕円形の銀のバレッタをゆらゆら揺らすその筆力に降参m(__)m
小学4年の智さんがつゆ木くんに書いた手紙が素晴らしい。
みんな、みんな、とうとい(´;ω;`)




