暴風雪!!第2波!! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 小さな奇跡の時の猛吹雪から第2波の暴風雪がやって来た。

 

 今日の運勢を見ると、選択ミスを犯すので、気を付けて行動をしてください。とあった。

 そこで今日は充分に注意をしようと決めたオヤジである。

 

 で、出社一番!!肝心のアトレーが動かなくなった。

 

 そこで馴染みの車屋さんに電話と、代車の要請を行った。

 上司には車が動かなくなり、代車を借りる為、すこし出社が遅れる事を伝えたのだ。

 

 時刻は午前:9時。代車のラパンを借りたオヤジは約30分遅れで会社に向かう。

 

 毎年そうなのだが、今回のような猛吹雪は出社は凄く嫌だ。

 正に命がけの出社なのだ。

 

 

 ここで吹雪いて会社まで走れません。と、言えればいいのだが、根が真面目なオヤジは、国道が閉鎖されない限り、嫌々ながらでも会社に向かってしまう。

 

 まったくリーマンというのは、たとえ災害がおきても、とりあえずは会社に行くというのは、本当の事であった。

 

家から出たら、早速、オヤジの住んでいる地域から先の道は道路閉鎖が入っていた。

 

 暴風なので国道を通れば安全なのだが、遅れた分を取り戻そうとして、オヤジはミスを犯してしまった。

 いつもの近道の通勤コースの山道を走ってしまったのだ。

 ここで吹雪いていて立ち往生の車がいた。

 ハザードを付けてずっと止まっているのだ。

オヤジが少し前に走ったら、少し前に行くのだが、それっきり前走車は動かなくなってしまった。

 

 多分、運転経験が少ない為、怖くて先に進めないのだ。

 

 このままではオヤジも立ち往生になってしまうので、その車をパスして、どんどん先に進んだ。

 

 9:30頃に店長から連絡が来た。

「オヤジさん。今日は会社に来ないほうが良いですよ。」

「こっち(網走)は猛吹雪で前も見えないから、凄く危険です。」

 

 その連絡が後、30分早ければ良かった。そのままオヤジは休みを取って、家でぬくぬくしていられたからだ。

「あっ。もう網走に着いたので、このまま家に戻ったら危険ですから、会社に向かいます。」

 

 こうしてオヤジは午前10時前に会社に出社。

 

 本日、出社していたのは、オヤジの部門の店長と、違う部門の店長の二人だけであった。

 

 残りのスタッフは出社は危険なため、全員休んでいた。

 

 取りあえず仕事をするが、外は周りが見えなくなるような猛吹雪。

 駐車場の雪もだんだん積って来た。

 当然、お客さんだって来ない。

 

 午後1時頃、「オヤジさん。暗くなると危険ですから、もう帰ったほうが良いですよ。」という店長の勧めもあって、今回は素直に早退するオヤジであった。

 

 代車、ラパンを走らせたオヤジは、積雪10cm以上の駐車場を出ようとした。

 

 しかし雪が積もり過ぎでなかなか外に出られなかった。

 

 やっと公道に出る事は出たのだが、今度は除雪されていなくて、ところどころに吹き溜まりの塊があった。

 途中、下り坂の片道2車線。吹き溜まりのせいで、ラパンは4WDなのにケツを振り出した。

 「4WDがドリフトしたら、もう笑うしかねぇーー。」と、とっさにカウンターを当て、ブレーキを踏みまくる。

 ほとんど2車線をラパンは真横に走りだした。

 

 後続車は巻き込まれないように、スピードを落とした。

代車だから何としても傷は付けたくない。

 

日頃、ゲーセンでイニDをやりまくっていたせいか、考えるよりも先に体が動く。

 

3回ほど、ハーフスピンに陥りながらも、無事に国道に到着。

 

 で、ここからが勝負である。

国道封鎖に入るまでに家に戻らなくてはいけないのだ。

 

 ラッセル車も出動して来た。

 

 

 ホワイトアウト+アイスバーンの中、速度計を見ると、普段と変わらない速度が出ていた。

 

 こうして無事に家の前に来たのだが、またもや最後の難関。

 

 家から50mほど離れた道路の入り口に大きな吹き溜まりが出来ていたのだ。

 

 ここを通らないと家には帰れない。

意を決してオヤジはラパンのアクセルを全開にした!!

 

 一瞬!!周りが真っ白になり・・・

 

 ラパンはそのまま道路の真ん中で立ち往生してしまった。

 

 この場所、普通の道路です。

 

さあーーて、これからどうしょうかなぁーーー。

 

万作尽きたオヤジは困って、猛吹雪の中ラパンの前で立ち尽くした。

 

 

 

 もし、良かったら今のオヤジの生き方に、多大なる影響を与えてくれた、この二人のブログに遊びに行ってみて下さい。