これは「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の中で主人公のスレッタ・マーキュリーが幼き日に母親から教えられた言葉であり、彼女の行動指針の軸のひとつである。
作中のこの言葉で、どれだけの人が進むことに大きな勇気をもらった事であろう。
かくいうオヤジもその一人で、今回は小さな出き事ではあるが、この言葉のお陰で、大きな二つを手に入れることが出来た。
オヤジの住んでいる、ここ北海道は数年前に大規模な停電が起きた。
当時は季節は夏から秋にかけてであったので、そんなに大したことは起きなかったのだが、その事実はオヤジの心に大きな影響を受けた。
もしこれが真冬に起きたら??
まず先に凍死という言葉が浮かんできた。
それ以来、オヤジは飲み水用の18Lポリタンク×2個。反射式ストーブー、10畳用、非常用の食材数日分、携帯ラジオと懐中電灯、数個を用意した。
無事に停電が収まり、その後、馴染みのお客さんと話す事があったのだが、そのお客さんは発電機を持っていたので、みんなが電気が無くて苦労していた中、一人、ゆうゆうと冷蔵庫とTVに電気を入れて、停電を乗り切ったという事であった。
それ以来、携帯用の発電機が欲しいなぁーー。と思っていた。
しかし携帯用の発電機はご存じのように非常に高い。
いくら安いやつでさえ、中古でも5万円以上はする。
半分諦めていたところに、ひょんなことにオヤジの手元に、エンジンが動かないという壊れた発電機を手に入れることが出来た。
これが発電機を手に入れた経過です。
結果、当時はうまくエンジンがかかったのだが、1か月後に再びメンテナンスの意味でエンジンをかけようとしたら、ウンともスンとも言わなくなってしまった。
エンジン式の発電機や草刈り機等は、定期的にエンジンをかけなくなると、キャブが詰まってすぐに故障するらしい。
(最近調べたら、下手したら1週間使わないでいたら、エンジンはかからなくなるやつもあるらしい。)
エンジン式の道具は、メンテナンスが非常に面倒である。
まずガソリンはレギュラーで1年以上、ハイオクで2年以上そのままにしていたら腐るので、途端にエンジンはかからなくなる。
それ以来、オヤジの手帳のやるべきことの事項の欄に、発電機のキャブの清掃の欄がかかれて数年が経った。
いつかやろうと思いながら、早数年。完全に発電機の中のガソリンも、腐っているであろう。
だんだんオヤジは発電機のキャブの清掃が面倒になってきた。
多分、あれだけの停電が起きたので、もう大停電は起きないであろう。
と、思いつつ、発電機はそのままガレージの肥やしとなっていた。
大体、春から秋場にかけては、道内をあちこち走り回り、唯一ガレージで作業を行えるのは、冬場の今時期しかない。
しかし今時期は、非常に寒い!!寒いというよりも、冷凍庫に長時間いる感じである。
気が付けば冷凍オヤジができ上るほどの寒さなのである。
そして今日、「逃げたら一つ、進めば二つ!!」という言葉を思い出し、極寒のガレージではあるが、発電機のキャブの清掃を行う事にした。
逃げたら一つ。(そのまま業者に修理を出したら、お金はかかるが、発電機は直ってくる。)もしくは修理をそのままにして、発電機を処分したら他の事が出来る。
進めば二つ!!(発電機のキャブ清掃を行えば、発電機の構造が理解できるし、さらにうまく清掃出来たら、発電機が直る。)
さらに発電機のキャブの清掃が出来たら、定年後のDT125のレストァの足がかりにもなる。
オヤジは超変態的な工具マニアである。しかし、残念ながら修理は皆目、出来ない人間である。
だから今まではバイクや車を持っていても、修理は業者に任せていた。
そしていま、何もわからないド・素人であるオヤジが、修理の「し」ぐらいのレベルの事をやろうとしている。
まずはガレージの温度計を見る。電池切れの為、電池を交換しようとしたら・・・・
見事、電池が腐食していて、端子がサビだらけとなっていた。
ここで温度計を投げてもいいのだが、(注:北海道語で、投げるというのは捨てる、または処分するの意味である。前にゴミを投げると書いて、多くの人が???となったことがあった。)オヤジは数十分かけて、端子を磨き、再び使えるようにした。
この時計、時刻が2時間近く遅れているのだが、温度が見れるので、勿体ないから投げないでいた。
(あれっ??ガレージ内で18度とは??体感的には非常に寒いのだが??なんでこんなに温度が高いのだ??)
今回、このためにパーツクリーナー用に、キャブもクリーニングできるスプレーを午前中に購入しておいた。
続いていよいよ、発電機のバラシにかかる。
まずは発電機内のガソリンを抜く。
灯油のポンプと間違えたら危ないので、ガソリン用と記入しておく。
そして、ネジを無くさないように必ずトレイを用意しておく。
おおっ!!スナップーオンのトレイが奢られている。
まずはデジカメで中身を撮影。
さっぱりわからない??
ここで弱気になったオヤジは、S車両に発電機を持っていき、修理をお願いしようかと考えた。
「逃げたら一つ、進めば二つ!!」
再びオヤジはこの言葉を唱えて、ネジを外し始めた。
そして分からないなりに、外したホースにマスキングテープでどこについていたかを記入して外していく。
何事もそうであるが初めての作業は、非常にストレスが溜まる。
エァークリーナを外したら、ようやくキャブレターが見えてきた。
そして、そっと外す。
ここで日が陰り、手がかじかんできた。
今時期は日が照っていると、結構過ごしやすいのだが日が陰ると、途端に急に寒くなる。
工具置き場を見ると、手袋がある。
しかし手袋をしても、やはり寒いので家からファンヒーターを持ち出してくる。
点火させると・・・・
やはり室温は1度であった。さっきの温度計の18度は間違っていたのだ。
ここで問題が発生!!
キャブレターの下側の金色ネジが硬くて外れないのだ。
そこでばらすのはあきらめて、よこの穴からキャブレタークリーナを突っ込んでかけてみたら・・・
キャブレタークリーナが穴に入らないで周りに飛び散り、オヤジの顔にかかってしまった。
「ギャツ!!熱い!!」思わず、オヤジは目をつぶって、手探りで家の玄関を開けた。
そしてそのまま洗面台に行き、顔を洗った。
※キャブレタークリーナーが顔にかかると、大変危険ですから、使う人は自分の顔にかからないように気を付けて使ってください。
キャブレタークリーナーは顔にかかると、非常に危ないという事で、これでオヤジの経験値が1上がった。
ここで問題は発生!!ここの部品を外したら、小さなスプリングが出てきたのである。
結局、最後までどこについていたか分からない為、そのスプリングは一応、分かるようにして取って置いた。
前回作成したJUNKチェック用のカーコンポで、BGMを流していたら、あまりの寒さに、音がと切れだしてきた。
いくらやってもネジが外れないので、オヤジは困った時にS車両という事で、外したキャブレターを持ってS車両に走った。
S車両の従業員に外したキャブレターをみせると、「確かに硬いですねぇーー。」と、言いながら、万力でキャブレターを固定して、一気に力を入れたら、簡単にネジが外れた。
オヤジの作業台にも万力はあるが、このように使うという事は全然、思いもよらなかった。
まあ、これも経験値になるという事である。
S車両から帰ってくると、オヤジは始めてキャブレターの内部を見る事が出来た。
こうなってくると、段々ばらすのが面白くなってくる。
ここで、再びガソリンが通る道に、キャブレタークリーナーかけてみた。
キャブレターの中は、非常に綺麗で、ガソリンが詰まっている感じは全然、見当たらなかった。
取りあえずは、一通りガソリンが通る穴をクリーナーで清掃してから、再び組み上げていく。
途中、ネジを1個紛失!!
そこで在庫から違うネジを出してきてつけた後に、失くしたネジが出てきた。
再び入れ直して、組み上げが完成!!
とりあえず、ガソリンを入れて試験を開始!!
一応、ガソリンが漏れて、発火したら危険なため、寒いけども外で試験を行う!!
始動用のヒモを思いっきり引く!!
シュコ!!シュコ!!
残念ながら、やはりエンジンはかからなかった。
(ここでかかれば、かなりネタ的には凄い事なのだが・・・)
まあ、ある程度予想していた事なので、あんまり落胆はしなかったが。
いざとなったら修理に出せばいいしね。
「逃げたら一つ、進めば二つ!!」
オヤジは再びこの言葉をつぶやいた。
結局、今回は修理は出来なかったが、大きなことを得ることが出来た。
まずは、本当にキャブレターにガソリンが行っているのか??
プラグはきちんとスパークしているのか??
今まで苦手だと思っていたエンジン関係ではあるが、一つ一つ、疑問を解決していけば、必ずエンジンはかかるのではないか??と思えるような出来事であった。
更に一番大きな収穫は、こんなに面白い事、お金を出して業者に任せるのは実に勿体ないという事である。
とりあえずは今まで置きっぱなしにしていたので、これからも置きっぱなしにして問題ないので、再び、興味が出たら、再チャレンジです!!
もし、良かったら今のオヤジの生き方に、多大なる影響を与えてくれた、この二人のブログに遊びに行ってみて下さい。