当初、オヤジの計画はウポポイの見学の後、苫小牧の街を見てからどこかで車中泊。
そして帰宅の予定であった。
昼食を終えたオヤジは苫小牧ではなく、逆の方向にハンドルを向けた。苫小牧→白老→と行くと隣町は・・・・
温泉で有名な登別である。
オヤジは苫小牧見学を急遽、取りやめて、登別に向かったのだ。
ここで有名な場所が二つある。
一つはマリンニクス水族館。そして伊達時代村である。
時代村は過去2度ほど行った事があり、非常に楽しい思い出があった。
ここは江戸時代の街並みを設定した街並みで、色々なイベントを行っている場所なのだ。
そこで今回、せっかく白老迄来たので、ついでに時代村も見て回ろうと、急遽計画を変更したのである。
これだから車中泊は良い。急に思いついて走ったとしても、宿の心配はしなくて良いので、どこでも走り回れる。
今日は10月末なのだが、外は快晴。
厚手のジャンバーを着込んでいたら、少し汗ばんでいた。十数年ぶりに来る時代村は、やはり楽しい。
オヤジは童心に帰って無邪気に楽しんだ。
お化け屋敷もあったりして、楽しめる。
上のロープを見て欲しい。このロープを使ってスタッフは天井から降りてきて、戦うのである。
しかも安全装置なんかついていない。両腕だけで降りてくるのだ。
忍者の資料館で色々見て回ってから外に出ると、いきなり物陰から女性の忍者に襲われた。
「わっ!!」と、大声をあげて、思わず笑いだした。
その女性忍者さん。
帰りにオヤジの姿を見つけて、屋根の上から手を振ってくれた。
うーーん。お茶目なんだからーーー。
時刻は午後2時40分。
あれだけ暖かった日は少し陰り、秋特有の冷え込みが始まった。
外での殺陣のアクションイベントを見てから帰ろうと思って、イベント会場に向かったのだが、なんと観客はオヤジ一人であった。
ショーの前に一人黙々と掃除をするスタッフ。
こういう陰の力があって、安全で楽しいショーが出来るのだ。
(いゃーーー。たった一人でもやってくれるのかなぁーーー。)
(カッコ悪いから、見ないで帰ろうかなぁーーー。)
(だけどわざわざ登別に寄ったのに、このイベント見ないで帰りたく無いなぁーーー。)
と、心の中で葛藤をしていたら、少し遅れてお客さんがチラホラ。
結局、14人ほど集まってきて、ホッと一安心のオヤジであった。
3時ごろに時代村から出るオヤジ。
そして次に向かったのは・・・・登別温泉街である。
今日はもちろん、ここの温泉ホテルでの宿泊・・・・・
ではない。
地獄谷を見に来ただけなのだ。(笑♪)
いままで一度も見ていなかったので、ここを見てから苫小牧にもどろうと思ったのだ。
オヤジの住んでいる近くにも硫黄山という場所があるが、地獄谷はその規模がかなり大きいとこの為、しばし、寒さを忘れて硫黄が噴き出るさまに見とれるオヤジ。
これで、今回の旅はもう完全に見尽くした。
後は苫小牧で食事をしてから、数ヶ所、気になる場所見て、また昨日車中泊をした場所で、車中泊をしよう。
と、苫小牧に引き返すオヤジ。
苫小牧に着いたらまず一番先に行わないといけないのは、数ヶ所の銀行を巡る事である。
今日は給料日の為、苫小牧で各銀行を回って、家の支払いを終える事である。
ところがまた、カーナビが暴走をしてしまい、いくら目的地の銀行の住所を設定しても、示した場所は、銀行のギの字も出ない単なる国道沿いであった。
当たりは次第に真っ暗になってきた。さらに苫小牧は暗くて見ずらくなってきた。
そこでオヤジは最後の手段。イオンのATMから銀行の支払いをしようと、行先をイオンの場所に設定しなおした。
ところがまたしてもカーナビは反乱、1丁走り過ぎて戻って、正しいルートに入った途端、1キロメートル先まで戻ってくださいと。指示してくるのだ。
今回はカーナビが全く使えなかった。
仕方が無いので、カンでイオンに向かったら、数分後にようやく目的地のイオンのたどり着いた。
ここで支払いを終えて、今日の夕食は・・・
プロローグ編で張ってあるブログでも行った、シャブシャブの食べ放題のお店である。
ここはイオンの通りにあるからすぐに分かった。
夕食を食べながらオヤジはある思いにとらわれだした。
注文した肉はこのロボットが運んでくれる。
ロボットの走行車線に足があれば、「走れないから足をどけてください。」と、話しかける、かわいいやつ。
思わず、悪い悪い。今避けるね。と声をかけてしまう。
まず、カーナビが全然使えないので、真っ暗の見えずらい道で、あてずっぽうに苫小牧を走るのは危険という事。
そして、そこまでして無理に苫小牧に滞在する意味を見つけられなかった。
夕食を食べ終わった時には、もうオヤジの心は決まっていた。
それはこれから帰ろう!!という事である。
途中、疲れたらどこかの道の駅で休んでゆっくり帰れば、明日の朝までには着くだろう。
しかも帰りは今回来た苫小牧→帯広間の高速道路ではなく、札幌経由の下道からである。
今回の帯広→苫小牧間の高速は、オヤジ的には疲れ方が激しくて、もう2度と走りたくない道であった。
帰宅ルートは
苫小牧→千歳→恵庭→札幌→江別→岩見沢→旭川→遠軽→北見→オヤジの家。
である。
カーナビが使えないことが分かったので、食事を終えた後、オヤジは標識を頼りに札幌行きを目指した。
時刻は午後7時。今朝泊まったウトナイ湖の道の駅に近づいたころに、ある一つの看板がオヤジの目に止まった。
それは・・・
岩見沢迄60km。
「えっ??岩見沢迄60km??」
てっきり岩見沢迄たどり着くのは、札幌経由の為3時間ぐらいはかかると思っていたら、60kmである。
単純に考えて1時間で岩見沢に着くのだ。しかも交通量の多い、札幌は走らなくて済むのだ。
すぐにそのルートに変更。
交通量が少ないのは非常に良い。しかし町一つ見当たらずに、延々と続く真っ暗な道のりに、オヤジは非常に疲労困憊した。
結局、岩見沢にたどり着いたのは午後9時。
時速60kmで走って1時間でたどり着く場所に2時間もかかって着いたのだ。
時刻は午後10:00
ここら辺からオヤジの疲労はピークに達していた。
時折、幻覚も見え始めたので、もう危険だと感じて旭川の手前の深川の道の駅で、車中泊をすることに決めた。
喉がやけに乾いたので、自販機でお茶を買って、バモスにもどった。
あとはカーテンを閉め切って、靴下を抜いてから布団に入るだけである。
少しだけお茶を飲んでから、オヤジは布団の中に潜った。
時刻は午前4:50
またバキッという感じで目が覚めた。
なんと仮眠するつもりであったら、7時間近くも眠っていたのだ。
もう何年も毎日、睡眠時間は、せいぜい4時間ぐらいしか眠れなかった。
下手したらこんなに眠れたのは、もう何十年ぶりなんだろう??
何だか家よりも気持ちよく眠れた気がした。(笑♪)
さらに毛布2枚追加の威力は凄かった。
車の中が全然寒くないのだ。
トイレに行くために外に出たら、となりの車は寒さでエンジンをかけていた。
車中泊の鉄則は、エンジンをかけないという事にある。
だからエンジンをかけている車を見たら、車中泊初心者だという事である。
地面を見たら、もう霜が降っていた。
午前5:00
ここから旭川に向けて出発!!
そのまま素通りを行い、バイパス経由で北見に向かう。
ラジオでは今年初めての霜が降りた事を話していた。
恐れていた高速道路の路面の凍結もなく3時間後の8:30にオヤジのテリトリーの北見に到着。
そこですき家に入って朝食を食べる。
そして北見で消耗品を買うために、いつも行く24時間営業の馴染みの店に入るオヤジは、旅人の顔ではなく、一人の主夫に顔に戻っていた。
ーリベンジ オブ ウポポイ
ー完ー
PS:今回気が付いた点で、走り始めた段階で、スマホの充電容量が40%ぐらいだったので、あわててシガーライターからスマホを充電しようと思ったら、用意してきたソケットが不良で全く充電できなくて凄く困ってしまった。
しかし、朝、よーーく周りを見てみると・・・・
スマホを充電できるソケットが別にきちんとついていたので、帰宅してから、きちんと配線を行い、すぐに充電を出来るようにした。
また車中泊で車の中の室温が知りたかったために、室温計もつけてみた。
そして、今回の旅の全走行距離は・・・・
約978km。
やはりS2000とは違って、パワーが無いから流石に疲れたのだが、疲れたら疲れたところで休めるという気持ちが働き、結構楽しい車中泊旅行でした。
布団と毛布2枚を用意しての車中泊。
秋には結構アリだなぁーーー。
※最近、よく見る動画で、有意義なお金の使い方、というのがありました。
物を買うだけのお金の使い方は、次から次に欲しいものが出来てきて、無駄なお金の使い方になるそうです。
そして最高に有意義なお金の使い方は、自分の体験にお金を使うという事らしいです。
そして、その言葉に押されて、オヤジは今回の車中泊を決行しました。
当初、給料日前で、こんな時にお金を使って良い事だろうか??と悩みました。
また、いろいろと、苦労や失敗もあったけども、今回の旅は多分、心に残るとってもいい思い出になりました。
多分、今なら言えます。
有意義なお金の使い方は、自分の体験にお金を使う事だと。
2022.11.03
駆け足で冬の季節がやってくる夜にて。
良かったら、今のオヤジの生き方に、多大な影響を与えてくれた、この二人のブログにも、遊びに行ってみて下さい。