23日、朝8時過ぎ。
ようやく重い腰を上げたオヤジである。
まず、8時過ぎというのは、美術館はここ静内から10km先の新冠からさらに30km離れた場所にある。
そして開館が9時30分からなので、これ以上早く出たら、二度と体を休めることが出来ないからだ。
5時ぐらいから目はさめていたが、ギリギリ体を休ませることとしたのだ。
昨晩は夕食も取らないで寝ていたので、8時過ぎにお腹が空いて限界であった。
今日は朝から小雨が降っていた。
昼過ぎからは日高地方は大雨と変わり、災害級の雨になる可能性も出てきて、朝から注意が呼びかけられていた。
ホテルをチェックアウトしたオヤジは、いの一番にガソリンを入れる。
またもや、燃料計は半分から少し下がっているだけなのだが、満タンクラスの量が入った。
(うっ!!どんだけ燃費悪いの??)
後で計算したら、この時のSの燃費は7km/L。通常、長距離では14km/Lぐらい軽く走るから、いかに札幌のGO&STOP。さらにそれからすぐに高速でカットんだために、過酷な状況だったかわかる。
ついでにタイヤの空気圧も見てもらう。
やはりフロントの左タイヤの空気が減っていたようだ。
心なしかカッとんだときに、ハンドルが左に取られるような気がしていたからだ。
続いて朝食をすき家で食べる。静内で本当に良かった。新冠は朝からやっている店は無いため、コンビニで朝食を済ませようと考えていたぐらいだ。
時間を見たら9時前になっていた。
ようやく行動開始だ!!
ディマジオ美術館に行く山道。大きなダンプカーが道を半分またいで走っていた。
煽り運転??と、誤解するのは早い。
実はこのような現場に行くダンプカーなどは、先々に危ないものがあったら、わざと道を半分ふさいで、追い越しをかけれないようにするのだ。
そうすることで、追い越した車がその先で事故を起こさないようにしてくれるのだ。
まあ、狭い山道、のんびりと走るのが正解!!
今、赤い点の場所です。
AM:9:30 ディマジオ美術館到着!!
入館料は1,100円。しかも入場券は箱の中に入れてください。という、ローコスト経営である。
この美術館には世界最大の油絵が飾られている。
最初はあんまり期待していなかったのだが、オヤジ的には札幌のバンクシー展よりも見どころがあり、結局10:40分までの1時間10分も、ここに滞在していた。
ここもデジカメ撮り放題、ブログ流し放題の太っ腹な美術館である。
最初、何だか見覚えのある絵だと思ってみたら、オヤジが少年の頃、夢中で読み漁っていた早川文庫のSF小説に出ていた挿絵とそっくりだと気がついた。
第二展示会場に、世界最大の油絵が飾られていた。
余りの大きさに、学校の体育館であった場所にその絵は飾られていた。
10時から9分間だけ、照明と音楽によって、その大きな油絵は、色々な物語をオヤジに語りかけてくれた。
更に館内はドリンク(水、お茶、コーヒー、紅茶)が飲み放題である。
せこいオヤジはコーヒーと、紅茶を二杯も飲んでいた。
更に庭も実にジュールである。
ユニコーン、恐竜、キングコングの模型も飾られていた。
挙句の果てにモアイ像迄並んでいた。
(笑♪)
多分、今の人類が滅亡して何百年か後の未来の人類が見たら、この場所は絶対に宇宙人と交流があった場所だと思うのではないであろうか??
ここを見たら、いよいよ最後である。
AM:10:40
今回の旅の終わりを示していた。
この新冠までは、以前は帯広→襟裳岬(約ここまで6時間)→新冠:約2時間。
と、休憩無しの時速80km/hから100km/h走行で8時間かかった。
今回、オヤジが帰宅するルートは
ディマジオ美術館→(約40分)平取町→日高(約60分)→占冠(約30分)→高速→足寄と帰る予定である。
計算上は12時までに日高。
そして12時30分には占冠。
さらに足寄迄3時までにつければ、一応帰宅の目処が立つ。
オヤジは再び、昨日走ったグネグネの山道を走り出す。
約40分後、無事に平取町到着!!
平取町から日高までは4台の大型トレーラーがオヤジの前を走っていた。
しばらくしたら、先頭の遅い大型トラックを、後続の3台が次から次に追い越して飛ばしていった。
しかし、オヤジはその遅いトレーラーの後ろをのんびりと走っていた。
北海道は道が広く、飛ばしたら早く目的地に着けると勘違いするが、そうではない。
追い越し禁止車線も多いし、いくら追い越しても、また遅い車が前にいれば、元の木阿弥状態となるのだ。
案の定、1時間後に日高町に着いたら、まえに信号待ちをしていた大型トレーラーは、さっき、前の遅いトレーラーを追い越しした3台であった。
※日高町は海側のサラブレットで有名な新冠の隣街の日高町と、この占冠の隣の日高町の二つあるのだ。どちらも同じ名前の為、オヤジは前回の旅行まで、60年近くも日高町は海側の日高町だけだと思っていた。
ここの道の駅の横に、日高山脈博物館があった。
以前は2回とも休館日にあたったが、今回はきちんとやっていた。
そこで日高到着まで、時間も制限以内だったので、もう2度と来ないかもしれない為、博物館に入館。
入館料は200円。
ここでは特別、大したものが置いてあると感じさせなかったが、地味に面白いものがたくさん見れた。
この博物館を出たオヤジは、隣のセイコーマートというコンビニに入って、昼食用にサンドイッチと飲み物を購入。
走りながら食べると、食事をしている時間が一気に減るからだ。
前回はここから帯広迄、悪名高き日勝峠(霧がひどくて、前が全然見えない。)を通って、2時間近くかけて帰ってきた記憶があるのだが、果たして占冠から高速を走ったらどれだけ、時間が短縮できるのであろうか??
占冠迄15kmであったので、すぐに到着。ここで娘に、今回の旅のお土産を購入。
そして一気に高速に乗りこむ。
高速は霧で全然前が見えない状態であった。
オヤジは早速ライト・オン。
このような状態では、銀色の色が一番目立ちにくくて、後ろから追突されるのを塞ぐためである。
霧で前が見えないと言いながらも、時速は80km/hから100km/hをキープ。
途中、後ろにポルシェがついてきたが、早々と遅れ出してきた。
ポルシェはRRのリァ・ヘビィ型の車だ。
このような悪天候の場合は、ハンドル操作は悪く、急激なハンドル操作は、即、スピンモードと化する。
対するオヤジのS2000は生粋のFRスポーッカー。
あくまでもハンドル操作は、他のどの車よりも優れていた。
走り始めて約1時間後。音更町に到着。
ここで、オヤジは足寄まで行かないで、急遽、音更町で高速を降りた。
高速代は2,070円。3時までに帯広に着けば御の字だと思っていたのだが、1時間も早く到着した事で、改めて高速道路の恩恵に感謝した。
ここで、急遽音更に降りた訳は・・・・
今年の5月にバモスで車中泊で、音更の道の駅で、なつぞらの主人公、なつの暮らした家(レプリカ)の中を見るのを忘れていたので、改めて見てから帰ろうと思ったからだ。
今回の旅は、見忘れていた場所をあらためて見てから帰るという旅であった。
平取町の義経神社しかり。
日高町の日高山脈博物館しかり。
そして音更の道の駅のなつぞらのなつの実家(レプリカ)しかりである。
ようやく納得したオヤジは、下道を通って足寄に向かった。
ここで、大後悔するオヤジ。
音更から足寄迄約60km。
時間にして約1時間。
高速なら約30分。
お金かかっても高速に乗って帰ればよかったなぁーー。と、後悔しまくった。
こうして夕方の5時過ぎには無事に帰宅出来た。
静内からオヤジの家までは、約383.0km。
そして、今回の旅の全走行距離は・・・・・・
ハハハハハ。またやってしまいました。
S2000のトリップメーターは、1,000kmを超えたら0kmに戻るので、19.1キロと表示となりました。
いゃーーー。やはり旅は良いですねぇーー。
特に当てのない旅は、宿泊先探しをする、スリリングな旅となりました。
今回の旅を通して、オヤジはやはり。長距離ランナーなんだと認識しました。
どんなに年をとっても、まだまだ長旅は充分に出来る事、さらにどこか60歳という年齢から、無茶は出来ないと心のどこかで思っていました。
そして、今回の旅によって、再び心のネジを巻き戻したオヤジであります。
―心のネジを巻き戻せ!!-完
良かったら、今のオヤジの生き方に、多大な影響を与えてくれた、この二人のブログにも、遊びに行ってみて下さい。