プロジェクトレディ-新章3- 地獄の基礎作り。 | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

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TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 

 プロジェクトレディはプロジェクト開始後、数日間で中止になるとこであった。

 が、諦めきれないオヤジは再び、基礎作りを開始した。

 

 左右の高さの違いは、土台となる木材を付けてから、更に木材を打ち付け、低いほうの基礎の土台をかさ上げして、左右の調整を行おうとしたのだ。

 

どうせ素人の作るガレージだっ!!完璧な物は出来ないさ♪

 オヤジはこのガレージ作りを、楽しむ事にした。

 

 しかし、ここ数日の北海道は炎天下で、正に外で行う作業は地獄と化した。

 

まず、アスファルト化された地面。

ハウス側に敷かれたアスファルトは、厚さ1cm程だったので、簡単に穴があけれたのだが、道路側の手前のアスファルトは、かなりの厚さが敷かれていたので、ツルハシを何回も振り回したが、ほんの少ししか穴が開いてくれなかった。

 

 

  何回、ツルハシで地面を叩いても、こんな状態であった。

気温は軽く30度超え。しまいには、オヤジのほうが体力が持たなくて、そのばにへたりこんだ。

 

  

1cm。1cm。また1cm。と

 

 

、まるで、脱獄不可能と言う刑務所から、何年もかけて地面にトンネルを掘り、ついに脱獄に成功した脱獄王の様な心境にオヤジは感じていた。

 

 何回もアスファルトを掘りながら、ガレキをよけた。

またツルハシを振り回す。

つかれてへたりこむ。

 

 1回の穴にどれだけの時間をかけた事であろうか??

 

 

 ついにアスファルトは陥没して、下に地面が見えてきた。

こうなると、一気に穴が掘れる。

 

 ただし、大きく穴を広げる事が出来ない為、スコップは使えない。

オヤジは前々から、何に使うんだろう??という、小さなクワみたいなものを出してきて、その小さな穴から土を掘り起こしていった。

 

 地面にへたりこんだり、片足をつきながら土をほっていたので、ズボンやTシャツは土だらけになった。

 このままの恰好では家に入れないので、オヤジは家にいた娘1号に頼んで、カップ麺を作ってもらって、氷の入れた水筒と共に、KATANAが置かれているガレージで昼食を取ることとした。

 

 食事を取り終えると炎天下の長時間の作業の為か、少し頭痛がひどくなってきた。

そこで、そのまま、ガレージの床に寝転んだ。

 

 おそらく、このまま地面で寝ていたら、熱射病かと通行人が間違って救急車を呼ばれ枯れない程の衰弱ぶりであった。

 数十分、寝ていたんであろう、ようやくオヤジは意識を取りもどした。

 

 そーいえば、ここ北海道も熱者病や日射病が増えて、救急車で搬送されているている、ニュースが行っていた事を、急に思い出した。

少し休んで疲れが取れたオヤジは昼からも、再び穴掘り、束石入れを行っていった。

 

そして、最後の1本を入れ終わた後、オヤジは再び糸で各石のズレを見直した。

 

すると・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

5本中、2本が大きく線からずれていた。

多分、暑さにやられて、何も考えないで穴を掘り、埋めたのであろう。

 あまりのショックに、またヘナヘナと倒れこんだ。

しばらくボーッとしていたが、こればかりはやり直しをしなければ、どうしょうもない。

 

 で、当然やり直しを決めたオヤジであった。

しかし穴の大きさが束石とギリギリの大きさの為、スコップは入らない。

また束石が中に入っているので、小さなシャベルや当然クワも入らない。

 

 真昼の炎天下、オヤジは両ひざを地面につけて頭をたれ、まるで土下座をするように、黙々と直接、手で地面を掘り返した。

 入れたばかりの土とはいえ、欠けたアスファルトの残骸も入っているため、すぐに薄い軍手は破れた。

 1時間以上、ちまちまと束石の周りの土を掘り出し、ようやく間違って埋めた束石を掘り出し、今度は糸を貼りながら、慎重に束石を入れて、水平を出した。

 

 

 こうして大きくずれていた束石は、ギリギリのとこまで、直すことが出来た。

 

 

時刻は午後6時。

ようやく一通りの基礎ができた訳である。

 

 オヤジはここで作業を止めて、直ぐに水風呂に入り娘と共に、基礎用の土台となる木材を買いにここから50km先の北見にS2000を走らせた。

 ついでに時間が時間なので、娘と共に、夕食も外食とシャレこんだからなのだ。

 

 何故、近間のホームセンターに行かないのかと言うと、ここ数ヶ月、日本中の木材が不足していることを知っていたわけだから。

 理由はハッキリわからないが、とにかく大きなホームセンターに行けば、小さなホームセンターよりも、品数が多いため、欲しいだけの木材が手に入ると思ったからだ。

 

ところが・・・・・・・・・・・・・・・・・ 北見の大きいホームセンターは目的の木材も無く、発注もできない状態であった。

 

 そこで在庫中の、1本1,000円も高い規格の木材を買わなければいけないという事であった。

 値段が、多少高くなるのは仕方がない。と、思って、地方の配達関係について聞いてみた。

 今までは1万円以上の購入で、配送料は無料だったのだが・・・・

  店員さんの配送料を聞いて、ブットンだオヤジであった。

 

 自社配送を止めたホームセンターは、ヤマトや佐川急便に委託発送をおこなっている。と言う事であった。

 

 簡単に見積もりをとってもらったら、長尺物の為、特別配送となり、配送だけの値段は約1万2千円ほどということらしい。

 店員さんはトラックを自分で用意して持って帰ったほうが、はるかにお得ですよ。と言った。

もちろん購入は、自分の欲しい材木が無いため取りやめた。

 

基礎石の問題が終ったら、次は肝心な土台作りの為の木材が無いし、あっても配達は絶望的な価格となっていた。

 

  次から次に難問がオヤジを襲ってきた。

「プロジェクトX。」と、どこからか、女性の声が聞こえたような気になった。

 

 

 

 

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