まいったなぁーーー! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 1ヶ月ほど前の事である。

いつもお世話になっている、向かいのおばあさんが神妙な顔つきでオヤジの元に訪れた。

 

「オヤジさん。悪いんだけども、また車のサビを落としてほしいんだけども・・・」

「だいぶ、後ろ側、ボコボコになっていますね。」

「馴染みの車屋さんに頼んだら、もうここまでサビていたら、無理だと断られたの。」

「ああ。良いですよ。もう少し、温かくなってからサビを落として、また塗装しなおしますね。」

と、オヤジが気軽に答えた。

 

 そんな風にして、早1ヶ月。

まだまだ外は寒いが、ようやく雪解けとなり、今日は朝から晴れると聞いて、向かいのおばあさんの車のサビ落としなどを。

 

 この車は以前、オヤジがサビを落とし、塗装をしてあげた車なのだが・・・

 何だか素人のような直し方である。

 

 

 あれっ??オヤジって、こんなに直し方下手だったっけ??

もっときれいに直してあげて手はずだが????と、思っていたら、

おばあさんが、誰にも直してもらえずに、自分一人で何とかやろうとしたという事である。

 

(だれ??ヘタと言うのは。このおばあさん。もうすぐ80歳にもなる方で、何よりも自分一人でなんでもやろうという心構えが凄い。塗装の難しさを何も知らないで車屋さんに塗装を出して、塗装代が高いだのと言う人とは大違いなのだ。)

 

しかも、この車の純正色は、このW09 なのだが、

 

だけどおばあさんは、単純にダイハツの白という事で、別な白色を買っていた。

このカラーね。

 

納得。

 

一応、簡単に直しただけでも、オヤジならここまでは直せれる。

塗装が剥がれたのは、もう1年前に直したからね。

 今年はもっとまじめに、きちんと直すつもりである。

 

 やはり適当でいいと思うと、毎回、毎回気になる為、もっと時間がかかっても良いから、しっかりと直すばよかったと、いまさらながら思う。

 

 さて、サビの停止剤とパテは昨日購入したので、朝9時前から早速、サビ落としを行う。

(塗料はパテを乾かしているうちに買ってくればいいからね。)

すると・・・・・

 

 いきなり嫌な予感が・・・・・

 

 そうなのだ。厚塗りされたパテをグラインダーで剥がしたら、いきなり外壁の鉄板が剥がれて無くなったのだ。

 

あらあらあら。いきなり外壁の鉄板が無くなった。

反対側はマシかなと思ったのは束の間・・・

反対側も下側の鉄板がほとんど無くなった。

 

 

うーーーん。実にまったなぁーーーー。

サビ落としと塗装だけだったのに、このまま直せませんと返したら、余計におばあさん、悲しむだろうなぁーーー。

 オヤジもここまでひどい車は、直したことないしなぁーー。

 しかも車屋さんでは手間暇がかかるために、やりたがらないし。

(もちろん、いくらでもお金をかけても良いなら、車屋さんはきちんと直すけど、なにせ相手は80歳近いおばあさん。おばあさんからまともなお金取ったら、それはまさに鬼畜でしょう。)

 

 ここでオヤジの心は火をついた。

 

 やってやろうじゃない!!車屋さんが直さないなら、オヤジが何とかして見せる。

 たとえそれが上手くいかなくても、自分のスキルアップにもつながる。

 

 勉強は身銭を切ったほうがおぼえる。

 

 実際に自分でお金を払って直すからこそ、真剣に覚えることが出来る。

 

まずはむき出しになった鉄板に、サビを止める停止剤を塗ってから、ここでオヤジは隣町まで走り、あるものを買ってきた。

 

 今まで手を出そうとして、なかなか手を出せなかった、FRP補修キットである。

ついでにアルミのテープも100均で購入。

 

 アルミテープを鉄板が落ちたとこに貼ったから、このFRP補修キットで、無くなった鉄板の替りに、FRPを貼るのである。

 

  オヤジは今までにFRPを使った事はない。

 

 いや、正確には30年前に1回だけあったのだが、当時はこんな簡単なキットは無く、レジンと言う液体(写真の赤い缶の液体ね。)は当時は一斗缶でしか売っていなかった。、凝固剤やグラスマットを全部手に入れるだけで、数万円はぶっ飛んだ。

 

 で、自作の車のグリルを作ろうと思っていたのだが、上手くいかないで、材料代の数万円はたった1回使っただけで、ゴミと消えた。

 

 それ以来、FRPはオヤジの中では、絶対に手を出してはいけないものであった。

 

 でも、出来ないでは済まされない。無くなった鉄板部分を修復するのは、一番良いと思われる修復方法はもはやFRPだろう。

 さらにFRPを今回使ってみたら、次回からも色々と今後も使えそうである。

という事で昼から、早速、FRPで無くなった部分の作成を行った。

 本当は3枚重ねれば良いのだか、グラスマットが制限されるため、2枚重ね。

 

 

こちら側はアルミのテープを貼ってから、その上にFRPのグラスマットを1枚貼ってみた。

(正直には1枚しかもう貼れる大きさが無かった。)

 

外は雪が降らないだけ増し。という寒さである。

そして少し時間を置いてから、いつものようにパテを入れてみる。

 

ただ今午後3時。

乾いたのを見計らってから、パテを綺麗に磨こうと思ったら、やはり雨が降ってきた。

 

 そこで、このままではパテが水を吸うので、防水の為にプライマリーを軽く塗ってから、今回は終了。

一応、向かいのおばあさんのは明後日の休日に、また塗装を再開をすることを言ってから車を渡した。

 

えっ??代金??

 もちろん、もらいませんよ。

 

 前回もそうですが、多分、塗装代、パテ代、FRP補修キット代などを入れたら、今回も1万円ぐらいかかりますが、これは自分の勉強代です。

 例えばこれが1,000円でも取ったら、お金を払ったほうは、絶対にこの直し方には満足できないと思います。

  無償で修理を行うから、相手も感謝してくれるんです。

今時、他人の車をタダで修理させてもらえることって、なかなか無いですからね。

 

さて、次回はどれぐらいきちんと直せれるのかなぁーーー??

 

 それにしても、今日はほぼ、1日、外での作業だったので、ますます、車を中でいじれる場所が欲しいなぁーーー。

 ガレージあれば外が雨でも、充分に作業できるんだけどなぁーーー。

 

 

 

 

 

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