17日の朝早く、娘2号からメールが来た。
ーバス運休になったから、いつ出発出来るか未定だって。
それは昨日、北海道中を襲った、猛吹雪の影響であった。
ー今日中に帰ってこれるのか??
オヤジは途端に心配になった。
明日(18日)は娘2号の成人式に着ていく、振袖を決める日であったのだ。
仕事が終わったら、娘2号を車で迎えに行こうか??
いや、そうなったら、明日の10時までには、貸衣装屋さんには戻ってこれないな。
延期してもらおうか??と、思っていた矢先に、
ー今日の11時20分のバスに乗る。と、また連絡が入った。
ホッと一安心のオヤジであったが、その後、直ぐに、
ー11時20分のバスがキャンセルになったので、今度は13時30分のバスに変わった。
しかもそのせいで、またバス代がかかった。と、連絡がきた。
すぐさま娘に、
ーそれはおかしいだろう。バス会社が勝手にキャンセルしたのだから、また運賃が取られるのは、おかしい。
ーバス会社に聞いてみなさい。と、返事を返しながらも、オヤジは娘に
ーそのバス会社の連絡先を教えろ。お父さんが一括してやる。と息巻いた、
そんな訳の分からない、バス会社には、一度殴り込みをかけてやろうかと、次第にオヤジの目は凶暴さを帯びてきた。
十数分後、娘から
ー話したら、お金返してもらえるって。と、連絡が返ってきた。
こうして、オヤジ!!バス会社に殴り込み未遂事件は、たった十数分で幕を閉じた。
翌、18日。
昨日は1時近くまで、再開を果たした娘2号と話し込み、朝4時30分に起きたオヤジは、寝不足状態のまま、貸衣装屋さんに娘と共に向かった。
中に入ると、35,000円からという表示が・・・
うーーん??上手くいくと10万円位で、貸衣装の振袖はそろうかなぁーーー。と、甘い期待を抱き、娘2号に振袖を選ばしていると、敵も心得ているもの。
最初に20万円クラスの振袖から娘に紹介しだした。
いきなり20万円オーバーの紹介に、軽くめまいを感じたオヤジはここで完全にもの凄い睡魔と闘い始めた。
店員さんは娘2号を完全に着せ替え人形と化し、一緒に盛り上がる中、オヤジは一言も口を挟まないで、黙っていた。
ドンドン、勝手に決めていく娘2号に、何も言わない父親。
時折、心配そうに店員はオヤジのほうを向き、意見を求めたのであるが、
しかもその父親はしかめっ面をしていたままなのだ。
こうして、約1時間後に、無事に成人式に着ていく振袖が決まり、午後からは別なスタジオで前撮りをすることとなった。
昼を食べているときに、娘が心配そうに、
「お父さん。何も言わなったけど、○○(娘2号ね。)が、勝手に決めちゃって、大丈夫だった??」
と聞いてきた。
「大丈夫だけども、どうしてだ??」
「だって、私が振袖、選んでいた時に凄いしかめっ面だったよ。」と言われ、
「ああ。それね。凄く眠たかったんだよ。昨日、お前と話し込んでから、3時間しか寝ていないから、凄く眠たかったんだよ。」
「まさか、お前の最大のイベントの時に、父親がうたたねしていたら、呆れられるだろう。」と、ニャリとオヤジは答えた。
「多分、あの店員さんたち、きっと、今頃、お父さんに私が思いっきり高い振袖選んで、怒られて入ると、思っていたんでない??」と、言いながら、二人で笑いこけた。
昼からいよいよ、娘2号が振袖を着て、スタジオで前撮りを行う事となった。
この日の為に、オヤジはもうしばらく手を付けていない、デジタル一眼レフカメラを持ってきた。
このカメラは妻が亡くなってから、時を刻むのを止めたカメラであった。
(だあれ??確かオヤジって、このカメラ、奥さんが亡くなった後でも使っていたんでない??と言う人??これは脚本上の演出であって、多少のフイクションは必要なんだよ。←逆切れ状態のオヤジ。笑い♪)
この日の為に用意した時に、すでにカメラのボディのゴムの部分はベタベタになり、気持悪くてもう二度と使わないであろうと思っていたのだが、グーグル先生から、カメラのボディのベタベタを取る方法を調べ、ようやく復帰にたどり着いた、涙ぐましいカメラなのだ。
しかし・・・結果は失敗であった。
普段、コンパクトな簡単なカメラに馴染んでいるオヤジが急に、プロクラスのデジタル一眼レフカメラを、上手く扱えるわけもなく、殆どがピンボケで終わった。
撮影が無事に終わり、写真の台紙の値段になった時に、写真2枚一組の台紙が7,000円、データーが4,000円という事であった。
オヤジは閃いた!!
このデーターの4,000円を買えば、娘が全部映っているし、必要な時に写真にもできるから、このデーターがあれば良いじゃん!!
ーオヤジ頭いい!!ー
と、思って聞くと、なんと1枚4,000円とのことであった。
80枚ぐらい撮っているため、全部もらうとすると、32万円!!
急にクラッとめまいがしたオヤジである。
うーーん。やはりプロの撮る写真は高いんだ!!
現実を知ったオヤジである。
キョージュが娘2号から送ってくれた写真を加工して、娘2号の似顔絵を描いてくれました。
あれっ??うちの娘って、こんなに綺麗だった??
こうやって娘2号の今年度最大のイベントの、振袖選びは無事に終了して、父親としてホッと一息ついたオヤジであった。
こちらが、今回、2号の似顔絵を書いてくれたキョージュのブログです。
良かったら、覗いてみてね♪