新章 -TYPE Rになれなかった悲運の車。ー | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

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TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 

 さて、今日から新章です。

 

 NISSAN・GTRに不敗の栄光の赤いエンブレムがあるように、HONDAにも、レースに勝つためだけに作られた車に付けられるい赤いエンブレムがある。

 

 それがTYPE R の赤いエンブレムである。

これはホンダの車種に設定されたスポーツモデルにおける最上位グレードの証である。

 

 過去、このエンブレムを付けられることを許された車は、NSX,アコード、シビック、インテグラの4車種のみである。

 

 その為、他の車種に赤いエンブレムを付けることは、ディープなHONDAマニアからしたら、言語同断!!

 実際、ネット上でも多くの人から、TYPERの赤いエンブレムを付けている、他の車種の車が叩かれている状況を見かけることは多い。

 とくにこのS2000が赤いエンブレムにしている車が多く、叩かれることも多かった。

 

 が、オヤジは今年のS2000の最終章として、どうしてもこの赤いエンブレムの変更を行いたかった。

ネット上でTYPE Rのエンブレムの値段を調べたら、それも1個5千円から6千円。

 フロントとリアの2ヶ所を用意したら、何と1万円超えである。

流石に栄光のエンブレムである。

 

で、中古の安い商品を探す事、半年間。

 ひょんなことから、S2000にも赤いエンブレムが存在する事がわかり、しかもTYPE Rのエンブレムは 若干、湾曲していてS2000には付けられないことが分かった。

 で、オヤジは10日前ぐらいにディーラーにS2000用の赤いエンブレムを注文が出来るかどうか、頼んであったのだ。

 

 と、言う事で、今日はこのTYPE R用の赤いエンブレムの変更を行う事にした。

このためにいま迄、S2000はガレージに仕舞う事が出来なかったのだ。

 

 9時30分ごろから活動を始め、網走のHONDAのディーラーに向かう。

値段はフロントとリァの2個で、7,700円。

少し高いがTYPE R の1万円超えよりはずっと良い。

 

 帰りに100均により、エンブレム外しのテグスを購入してから、自宅に帰ってきたときは、11時を過ぎていた。

 

  心配していた2日間の積雪はすつかり融け、夏タイヤでの移動も問題ない。

 

さあ、これからいよいよTYPE R の証のエンブレムに交換だ。

ガレージに半分だけS2000を入れる。

 

 エンブレムの周りにマスキングを行い、ドライヤーでエンブレム周りを温め、テグスでユックリユックリとエンブレムを剥がしていく。

 この赤いエンブレムがTYPE Rの証なのだよ。

 

用意したのはドライヤー、テグス、ゴムヘラ、シール剥がし、アルコール、プラスチックのヘラ。

 

 剥がすエンブレムの周りを、マスキングテープで養生を行う。

 

 慣れない中、30分以上かけて、フロントのエンブレムを剥がす。

剥がした後は、シール剥がし液と、アルコールで綺麗に清掃を行う。

エンブレム無しの状態。

これはこれで、カッコ良いかも。(笑い♪)

 

 

 心に迷いを持たないで、一気にエイッ!!と掛け声とともに貼る。

 

 

おおっ!!こいつだよ。この赤いエンブレム。

普通のクルマとは違うという証です。

 

続いてリアのエンブレムも交換。

 

こっちのほうが、両面テープが強力なため、剥がすのと綺麗にするのが、時間がかかった。

 

今回も昼食は抜き。

余りの空腹に、スープを飲んでごまかす。

 

 

 リア側のエンブレムの位置を決める、二つのボッチに位置がS2000と全然合わない為、ニッパで切断。

こっちも一気にエイッ!!と張り付ける。

うーーん♪なかなか良いんでない??

バキュームメーターもレーシーさをかもし出している。

 

 早速、外に出してみる。

 

 しかし、うまい具合に、今日は晴れてくれた。

まるで、今日のこの作業を行うために晴れてくれた感じである。

 

 時刻は午後2時過ぎ。

 

普段のオヤジはこれで満足して、この後S2000をガレージに入れて片付けるのであるが・・・・

今日はいつもよりやる気に満ちている。

再びS2000をガレージに入れて、S2000のフロント左の空間をの空き具合を調べる。

ここの空間ね。

 

 ここの空間にあるものを作る為、1×4材を4本購入。

 早速、作業にかかる。

左右の材木の長さが微妙に違う。それは、地面が水平でないからだろう。

そこで、水平器で見た目の水平を出す。

作っている全体像。

単なる木の枠なのだが・・・・・・

真ん中の木に仕掛けがあり、丸い穴を10個ぐらい開けている。

何をするかというと・・・・・

 

Tレンチホルダーである。

 

 Tレンチはいま迄、大きなツールボックスに入れていたのであるが、きちんと整理していない為、凄く使いづらかったのである。

 そしてTレンチがあれば、かなり便利な時でも、我慢してメガネを使っていたことが度々あり、半年前からTレンチホルダーの作成を考えてはいたのであるが、どこに作るか悩んでいたのである。

 

 これからS2000をガレージに仕舞う事になれば、2度と春迄作ることが出来ない為、今日、ようやく重い腰を上げたのである。

 壁にネットを貼って、金具でひっかければ簡単に出来るのだが、どうしても壁に穴を開けるのが嫌だったのだ。

 

 時刻は午後4時過ぎ。

 

娘も帰ってきて、これから食材を買いに行かなければ行けない。

 

 

 もうほとんどぶつかっていると思えるぐらいの寄せ方。

相変らず、オヤジのガレージの収め方は神業だ!!

 

 ここでようやくS2000をガレージに収め、バッテリーのマイナス端子を外す。

 

 

 これで本当に、オヤジとS2000の物語は、今年は終わり。

お休みS2000。

 

(しかし・・・新章になった途端に今年の話は終わりとは・・・・やはりオヤジらしい。笑い♪)

 

 2シーターオープンカーのホンダ「S500」をルーツとするホンダのスポーツカー、Sシリーズ。S2000はその第4弾として、1999年4月に販売開始された2シーターオープンカーだ。

 

 S2000はオープンカーながら、クローズドボディ同等以上のボディ剛性と世界最高水準の衝突安全性を実現した新開発のオープンボディ構造「ハイXボーンフレーム」を採用。

 

 またFRスポーツカーとして、より優れたハンドリング性能、軽快感、人馬一体感を実現させるために、エンジンを前輪車軸後方に配置するFRビハインドアクスル・レイアウトを採用することで、車体前後重量配分をスポーツカーとして理想的な前50:後50としている。

 

 搭載されているF20C型 2L直列4気筒DOHC VTECエンジンは1L当たり125ps、最高出力250ps、最大トルク22.2kgmを発生。最大回転数は9000rpmという超高回転型のエンジンを搭載していた。組み合わされるミッションは小気味良いシフトフィールを実現した6速MTのみだった。

 

 しかしHONDAはTYPE Rと名乗るなら、サーキットでガンガン走っても負けないクローズドボディ以外の車を認めることは無かった。

 TYPE R 並みの実力を持ちながら、TYPE Rの称号を名乗ることを赦されなかった悲運の車。

 

 このたぐいまれなこのリアル・オープンスポーツカーも、2009年01月27日。

 時代の波に流され、1世代のみで静かに消えていった。

 

 新章ーTYPE Rになれなかった悲運の車ー

     完