アタック!! ザ!林道!!道なき道を走破しろ!! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

  昨日、6月7日。午前10時前。

一人の男がオヤジの家の前にやってきた。

 

彼の名前は、友人I。

 そう、「スピードに愛された男」やGTRの使い魔で、このブログの中では伝説的に有名な友人Iである。

「おはよう。オヤジ。早速だが、今日は新しい遊びをしよう。」と、言いながら、おもむろに,無糖のコーヒーをオヤジに差し出した。

「新しい遊び??」

「うん。今日はこのジムニーで林道を走ろう!!」

 ナビシート(助手席)に座り込んだオヤジは。この一見、おんぼろなスズキのジムニーが普通でないことに気が付いた。

 カーコンポの上に小さく収められた、二つのメーター。

 

 

一つ目はタコ・メーターであるが、二つ目は間違いなく過給機のメーターである。

「おお!!I!.こいつはターボーを積んでいるのか??」

「まあな。みてくれは小さく、ボロだが、こいつはターボー付きのジムニーさ。多分、林道では史上最強の軽自動車さ。」

 彼は2年ほど前から、このターボで武装した。スズキのジムニーを手に入れてから、GTR R32で公道無敗伝説を作りあげた後で、今度は林道にアタックを開始していたのである。

そこで今日は、友人Iの宣伝部長である、このオヤジが、かれが今行っている、林道走破の取材同行となったのだ。

 「確かこのへんだったなぁーー。」有人Iは6月からゲートがオープンされている、もこと山附近の林道のゲートを探していた。

「あったあった。ここだ!!」と、林道の入り口を見つけた、友人Iはジムニーをいったん停めて、フロントタイヤの側面のハブをいじった。

 

 

 

 フルタイム4WD化したジムニーは軽快に走り始めた。

今回の林道走破は、もこと山ふもと付近から走り始め、屈斜路湖の湖のそばを通って、どこかに抜けていくらしい。

ちなみに、友人Iも林道の入り口はIの友人から聞くものの、初めての走行で、詳しくはどこに出るかもわからない、初めての走行である。

 

林道に入るなりすぐにオヤジは「ンペペペペ!!ンギャギャギャ!!」と、訳の分からない言葉を連発した。

「なあ、I!!林道って、まさか入ったら出てこれなくなるってことはないよな??」

オヤジは最大の不安をIに投げかけた。

「林道はたいがいは、必ずどこかにつながっているし、もし万が一、行き止まりになっても、大抵は林業の関係者の大きなトラックが通っている道だから、行き止まりには必ず,転回ができる場所があるはずだ。」と、Iは確信的な力強い安心感をオヤジにあたえた。

「しかし、なんだな。この道は凄く振動が激しく、さっき飲んだコーヒーが、お腹の中でシェイクされて・・・・・悪い!!吐きそうだ!!」

ンペペペペペ、ンンギャギャギャギャ!!

 

と、再び、オヤジは騒がしい言葉を連発した。

 

林道のすぐ左側はもう湖である。

時折、釣り人たちが、湖の中まで入りながら、釣りを楽しんでいた。

 

 

 どうやらこの林道は釣り人がよく来る道らしい。

道路の少し広くなった場所には釣り人の車が、ところどころ停めてある

ふと前から2台の対向車が!!

オヤジが一番恐れていたことが起きた。

しかし、Iは何事もなかったように、いきなりバックで走り、しばらく車が横によけれそうな場所まで走り続けた。

「なあ、I。やはり林道で一番大切なテクニックはバックだろうなーー。」

オヤジは彼の後ろを全然振り返らないでバックする運転に関心しながらつぶやいた。

 

こうした行為を3回ほど繰り返しながら、ジムニーは快調に突き進んでいく。

今日は雨が降っていたが、

「残念だなぁーー。晴れていたら、景色が全然きれいだったろうなぁーーー。」

Iはオヤジが前の見えない不安をよそに、妙にリラックスした様子で、屈斜路湖を見つめながら走っていた。

 

 林道後半戦は湖のふもとではなく、単なる山道と化して、また対向車もすっかり現れなくなっていた。

すると、とっぜんIは車を停めた。

「どうした??I」

「ちょっと、寄り道していこう。」

と、言ったIはおもむろにジムニーのハンドルを左に切った。

狭いみちだから、ジムニーは一回で転回できず、何回かハンドルをきって、ようやく道路の横につながっている細い道に入った。

「おい。Iまさかこの細い道を行くのか??」

オヤジがみた風景は、どう考えても車が通れそうもない細い道である。

「これが本当の林道だよ。」

 

残念ながら走り始めた道はすぐに行き止まりになった。が、やはりIの言った通りである、広く転回できる場所があった。

 

 

 

 今回、走った場所ね。

 

 こうして、1時間ばかしも走ったであろうか。

オヤジの初林道体験は終わりを告げた。

 

 

 ようやく出口にでたオヤジ達は、そこが美幌峠のふもとの何気ないわき道に出る事を初めて知った。

「いゃーーー。普通の道路がこんなにも安心できるのが、初めて感じたよ!!」

 

時刻は午後1時過ぎ。

 

 

 

 弟子屈の町のお蕎麦屋さんで昼食とする。

緊張と寒さの後の温かいお蕎麦は本当に美味しい。

食事後、オヤジはいつもここに来ると必ず寄る、コンビニに立ち寄るように友人Iに頼んだ。

そして購入したのはこの飲み物。

 

 

「おい。オヤジ!!おまえ糖尿なんだろう??こんな飲み物はまずいんでない??」

と、心配そうに聞くIに、

「まあ、本当はまずいとは思うが、前に非常に運転に疲れたときに、飲み物とアイスが欲しくなったんだ。」

「で、これを見つけたら、結構美味しかったから、疲れたときの栄養剤として♪」

 

グビグビグビと、美味しそうにオヤジは一気に飲んだ。

 

「まったく甘党の考えは解らないなぁーー。」と、言って、友人Iは無糖のコーヒーをかっていたが、その陰でオヤジはIがしっかりオヤジとしっかりこの同じ飲み物を買ったのを見逃さなかった。((笑い♪)

 

「オヤジ!!あんまりう飲むののも、かまわないが、これから今度はまた違う林道に入りぞ!!」

「今度はさっきと違って、もっと大変だから、リバーズしないように気を付けろよ!!」

「えっ??また林道に入るの??」

「そう。今度は野上峠のふもとに出る道だ!!」と、言ったIはニャリ♪と、悪魔の笑みをこぼした。

 

こうして、オヤジの林道初体験2段目はさらに過酷な状況に突入していった。

 

 

アタック!! ザ!林道!!道なき道を走破しろ!!2に続く!!