さてさて、作業台を作り終えたオヤジ。
今日の休みは・・・・・・
今までできなかったこと。
それは、パジェロ・ミニの大掃除だ。
パジェロ・ミニは残念ながら今年の9月をもって廃車となる。
だからスタッドレスタイヤやワイパーも交換は一切していないが、それだからこそ、最後のお勤めのご苦労様。ということで、車内を綺麗にしてあげたいのだ。
クルマは単なる物だ。
しかし、鉄とプラスチックの塊ではあるこの物体にも、やはり心が宿ると思っているオヤジである。
実際、S200購入した1週間後、今まで何年も事故を起こしてなくて、保険も最高ランクだったオヤジは、路面の乾いた冬場の道路で、パジェロ・ミニをスリップさせて半転させて、車軸を大破。
さらにその1週間後、今度はタントカスタムをスリップさせて、センターのガードレールにこすり付けて、またもや半転させて、今度は全損させた記憶がある。
それも、速度は全然出していない50km/hの時だった。
たぶん、2台とも新しいS2000に心を奪われたオヤジに焼きもちをやいて、勝手に暴走を起こしたのではないであろうか??
2回ともあれだの事故の割には、オヤジや搭乗者共にケガが無くて、不思議な出来事であった。
そんなこともあり、今回はこのパジェロ・ミニが娘2号を助けるために、札幌を何回も往復をしてくれた、感謝の気持ちもあってなのだ。
昨日迄の快晴からうってかわって、今日は朝からどんよりとした曇り空。
5月の後半というのにもかかわらず、肌寒い天気というか、3月並みの寒さである。
まずは、両ドァーを開けはなし、中の荷物をぜんぶだして、ついでに足マットも出す。
案の定、マットの下には、ゴミや砂がたくさん入っていた。
ここで、オヤジはもう何年も使われていない、コンプレッサーを出してくる。
何年も使っていない為、大丈夫かと一抹の不安を抱えながら、スイッチを入れたら、コトコトとかわいい音を立てて、コンプレッサーは動き始めた。
コンプレッサーが1台あれば、車の車内の汚れた場所にブローかけたり、エァーツールが使える。と、思って購入したが、実際は素人が使うコンプレッサーは容量が小さくて、ツールは全然使えない商品である。
せいぜい、車内のゴミにブローしたり、タイヤの空気を入れるぐらいしか使えない。
まあ、ガレージングを飾るためのアイテムの一つだと思っている。
こうして、寒い中9時ぐらいから10時ぐらいまでの小1時間ばかし、車内の掃除が終わり、少しばかり気分がスッキリとしたオヤジである。
パジェロ・ミニの掃除が終わると、いよいよ今日はS2000の初乗りである。
正確にはS2000にはもう数回乗っているが、通勤なので、今回が初めてS2000にしっかりと乗ろうとした気持ちになった。
同乗者は娘1号。
彼女もまたコロナの為、会社が休業となり、ヒマを持て増していた人間である。
心なしか天気は崩れ、小雨が降りだしてきた。
「まあ、良いか。雨さえ降らなければ、ドライブには支障ない。」
S2000を道路に出してから、いったん停める。
まずは各タイヤの空気圧点検、さらにエンジンオイルの残量を調べる。
一通りの点検を終え、狭いコックピットに乗り込む。
そしてキーをひねってから少し置いて、紅いスタートボタンを押す。
瞬間、低い排気音が鳴り響く。
1分間ほどアイドリングを行う。
娘1号は「何故すぐに発進しないの??」と不思議そうに聞く。
「このS2000はそれなりの車だから、走る前に、必ずタイヤの圧、エンジンオイルの点検、さらに1分間のアイドリングを行わないといけないんだよ。」
「要するに、いたわって走る車なんだよ。」
これは昨年、GTR乗りの友人Iから、オヤジが言われた言葉である。
それ以来、オヤジはS2000に乗るときは、友人Iの言葉を守っている。
こうしてS2000とオヤジの初めてドライブが開始された。
しばらく走っていると、早速、1台の車がS2000をあおりだした。
後ろから勢いよくついてきて、後ろにびったりと付けてくるのだ。
まあ、一見、走り屋風ステッカーを貼った車が、のんびりと走っていたら、あおりたくもなるのだろう。
後部を確認したら。新型のジムニーである。
彼は急いでいるのか、さかんに前に大型トレーラーがいるにもかかわらず、追い越し禁止車線で、オヤジをあおり続けた。
2車線になり禁止車線が解除され、信号が青になった途端、S2000の実力が発揮!!
かなり遅れてジムニーがやってくる。
追いついたジムニーはさらにオヤジを追い抜こうとスピードを上げた途端、S2000はワープした。
こうして、最初のバトルも終了。かなりのハイスピードでS2000は走り続けた。
もちろん警察が常にどの辺にいるか、熟知していないとできない行為である。
気が付くと天気はピーカン。
しかし気温は4月初め並みの寒さの為、オープンにはしないで、ひたすらハンドリングを楽しむオヤジである。
HONDA S2000。AP1。
コーナリングはあの日本のスーパーカーと言われるNSXでさえ凌駕する実力を備えている。
さらにその初期型のAP1の回転数のレッドゾーンは9000回転を回し、あまりのピーキな馬力はそのジャジャ馬ぶりで、乗り手を選ぶと言われる。
この希代な名車に出会えたオヤジの心は楽しさで浮き立っていた。
今日の目的地は100キロ先の上湧別のチューリップ公園。
毎年、この時期は亡き妻の思い出を求めてやってくるのだ。
通常、この上湧別には北見⇒佐呂間⇒遠軽⇒上湧別と行くルートなのだか、今年は遠軽がコロナのクラスター感染が出たというため、
佐呂間⇒芭露⇒通別⇒上湧別と、少し遠回りになるが、オホーツク海側経由で出来るだけ影響が無いようにする。
途中。
蜃気楼かと思うような,光景に出くわす。
ここはサロマ湖の為、海と湖に境目に、長い砂浜が出現するのである。
まるで海の彼方に突然、島が現れたように見えるため、頭ではわかっているのだが、
地元組のオヤジでさえ、不思議な感覚に襲われる。
こうして小1時間ばかしで目的地にやってきた。
車のナンバーが北ナンバーの為、なるべく一目のつかないルートでの走行であった。
※遠軽からは管轄が紋別の為、紋別ナンバーの紋だと思っていた。
で、到着したら、車のナンバーは全て北ナンバーの為、そんな心配も杞憂に終わった。
公園内は誰もいない割には、なぜか10台ばかしの車が停まっていた。
停め方がバラバラだから、どう考えてもここの施設関係者ではないとは思うのだが????
昨年は人混みにあふれ、食堂は1時間待ちは当たり前。
近くのコンビニでさえ、駐車場は車であふれていたが、今年は予想していた通り、人っ子一人もいなかった。
公園を見ると・・・やはり閉園。
しかし、柵から先には見事なチューリップが咲き乱れていた。
「〇〇〇。(かみさんの事ね。)今年もお前が好きだったとこにやってきたよ。」
「見事なチューリップが咲いている。」
オヤジは決して癒えることない悲しみを心に刻み、そっとつぶやいた。
時刻は12時30分。
そろそろ、お昼にしないといけない。
娘1号はラーメンが好きなため、湧別の昔、話題となっていたラーメン屋に向かう。
ここはラーメンを食べたら、時代劇の舞台をタダで見られた店であったが、やはりコロナの影響か閉店していた。
次に向かったのは上湧別の道の駅。
ここは温泉とレストランがある場所であるが、無事に営業を行っている。
ここでオヤジはトンカツ定食、娘1号はみそ味ラーメンを頼む。
食事を終えて帰路に着くオヤジ達である。
途中、サロマの道の駅で、お約束のアイスクリームタイム。
ここで少しばかり休憩後、またひたすら淡々と走り続ける。
途中、ブログ上で付き合いのある主(あるじ)さんが、今年、来道の際に泊まる予定である常呂の「船長の家」に寄ってみる。
ここは5月いっぱい迄休みという事である。
オヤジはこのかた60年近く、船長の家は2か所あると思っていた。
もう1か所はここであるが・・・・・
よーーく見ると、「旅の駅」とかかれている。
名前が変わったのかな??と不思議に思っていたら、原因がすぐにわかった。
この看板が原因である。
実際に今回のように停まってみたらわかるのだが、ここの道路はどの車も平均して高速道路並みに走り去るのだ。
だから「船長の家」はわかるのだが、少し小さく書かれた6kmさきはあんまり記憶に残らないのだ。
だからオヤジの記憶の中には、先ほどの建物は「旅の駅」ではなく、「船長の家」という、記憶が残ったのだ。
こうして主「あるじ」さんのおかげで、またひとつ、オヤジの間違った記憶が直されていった。
ちなみに「船長の家」の出された食事の量、豪華さは半端でないらしい。
主「あるじ」さんのブログを読むまで。地元組のオヤジは全然わからなかった。
時刻は午後3時。
無事に帰宅したオヤジは、娘1号と共にお世話になっているS車輛に、S2000の車検と、9月に廃車となるパジェロ・ミニ替りの車を探してもらうべく、S2000を持って行った。
今年初めてのドライビングに、久しぶりの心地よい疲れと共にソファーに倒れこみ、しばらくの仮眠をむさぼるオヤジであった。