まず、最初に、今、コロナウイルスが世界中に蔓延して、外出を控える風潮の中、今回のオヤジ達の行為を不快感を表す人もいるかと思いますが、これがオヤジの本質だと思ってください。
娘2号と札幌からの帰り道のことであった。
「●●(2号の事ね。)いろいろ旅行は行ったかもしれないけど、お父さん達と、旅行の思い出は、赤毛のアンの公園と、森の中に小さな小屋が沢山あって、その小屋に妖精がいる場所しか、はっきりと思い出は無いなぁーーー。」と、語った。
「うーーん??妖精ねぇーーー??旭川のサンタパークか??」
「いゃ、サンタでなくて、確かに妖精だった。」
オヤジはかみさんや子供たちと、北海道中を走り回ったが、ある程度物心のついた娘1号が、あちこちの思い出がある中、小さすぎた娘2号には、はっきりとした思い出はあまりなかった。
当時は北海道中、アミューズメントパークは多く開催されて、休日となると、オヤジは日帰り、もしくは連休を利用して走り回った。
近くは生田原のチャチャワールド。帯広のグリュック王国から、遠くは函館の函館山のロープウェーー。や、芦別の観音様、赤毛のアンワールド、小樽水族館、登別の時代村、富良野の北の国からの各、ロケ現場、旭川のサンターワールドなど、今でも活気のある場所や、今ではもうすっかりなくなった場所もあった。
その中で、娘2号の語った、森の中の小さな小屋に妖精とは、オヤジは「????」という感じであった。
数日間、オヤジは娘2号が語った、森の中の小さな小屋に妖精。という答えを考えていた。
北海道で妖精と呼ばれるものは・・・・
コロボックル・・・・・・森の中にある沢山の小さな小屋・・・・・と考えだした途端、ある答えがオヤジの頭の中を駆け巡った。
「2号?森の中の小さな小屋の妖精って・・・・・もしかして、富良野のニングル・テラスの事か??」
※作家・倉本聰氏プロデュースのクラフトショップ。新富良野プリンスホテルの森に点在する15のログハウスタイプのショップを、遊歩道に沿って巡ることができる。自然をテーマにした暖かみのある作品を中心に、それぞれに個性的なクラフト製品を販売。
そのことを話した途端、娘の記憶は急によみがえり、「そう!!そこ!!多分、ニングル・テラスの事だよ。」
「そうか、それなら、今度お前が帰ってくる夏休みにでも、赤毛のアンの公園(旧、赤毛のアンワールド、閉園後、公園と変わり現在は完全に閉園、土曜、日曜日、祝日時のみ公園内のお店がやっているらしい。)と、そのニングルテラスにでも家族旅行で行ってみるか??」と話したら、「うん!!行こう♪行こう♪」と、2号は喜びの声を上げた。
そして、そのまま数日がすぎた。
コロナウイルスの脅威は世界中を襲い、各国では外出禁止令がひかれ、日本では北海道はひと段落はついたが、猛威は今度は東京を襲っていた。
また各、知事は不用意な外出を控えるように発表をしだした。
オヤジはもしかしたら、これからもしかしたら、本当にここ、北海道でも余計な外出は出来なくなるような予感に襲われ、また家族全員が休みが取れるのはもう、なかなか取れないような気がした。
(娘1号の休みは基本、土、日曜日、オヤジは平日である)
ふと、今度の休日のを確かめるために、カレンダーをみた。
今度の休みは本来は娘2号の大学の入学式の参加ために、2日と3日に休みを取っていた。しかも、今回、入学式が中止になり、オヤジの予定は宙に浮いていた。
また子供たちも当日は休みとなっていた。
不意にオヤジの中にある考えが思いめぐっていた。
(もしかして、家族全員で旅行ができるのは、今回が本当の最後でないのか??)
2日目に富良野のニングルテラスの探索、そして3日目に隣町の芦別の赤毛のアン公園を見に行ってから帰宅。という予定がオヤジのなかにできていた。
そうすると、どこかで1泊をする必要がある。
富良野は観光地の為、ホテルは割高、旭川のビジネスホテルのほうが、割安という事で、すぐに、ホテル探しを始めた。
すると、今回のコロナ騒動で、ホテル業界も大打撃を受け,通常の価格のホテルもあるが、各ホテルは激安価格の宿泊代を打ち出していた。
そして、3月31日。
オヤジは子ども達の予定の確認後、あるホテルに目を付け、4月2日に大人3人の宿泊予定を押した。