ちょっとだけカンドーした話。 | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 先日のことである。

 オヤジの仕事仲間である女性スタッフから休憩時間、「オヤジさん。先日はどうも失礼なことを言ってしまい、すみませんでした。」と、頭を下げられた。

 

 事の起こりは、前々回の人生、塞翁が馬のブログに乗っていた時である。

  その人は自分の子供を大学に進学させるため、学資ローンを使うつもりでいるのだ。  

 そしてオヤジがかみさんの死亡保険と、学資保険のお金で娘2号に、進学と車の運転免許の入学金を支払う話を聞いて、「娘さんに甘すぎる。」と、憤慨していた。

「せめて進学をさせるなら、自分で車の運転免許の入学金ぐらい支払わせないと、親にのありがたみが無くなる。」と、言われたオヤジである。

 その時は、オヤジも娘に甘いかなーー??と思ったのだが、何も借金を負わせて、子供を旅立たせなくないと思い、「まあ、たまたまうちは借金は嫌だし、親が支払えるから、支払うだけだよ。」と言い、何も気にもしてなかったのだ。

 

 その日、彼女は旦那にオヤジの事を話したら、旦那さんから無茶苦茶怒られたらしい。

 旦那さん曰く、「お前の言いうことは、お父さんとお母さんがきちんといる家族だから言えるんだぞ。」

「オヤジさんが、娘さん達がこれからというときに、奥さんに先に旅立たれ、どれだけつらい思いをして、子供たちに奥さんの死亡保険を残していたと思う?」

「男手一人で子供たちを育てるのに、どれだけの思いをしたと思う??」

「彼は大好きだったカタナを乗るのをやめて、車に乗り換えたのは、子供達をきちんと育てる為だったんでないのか??」(実は彼女の旦那さんもハーレー乗りである。)と、普段は滅多に怒らない旦那さんが、珍しく声を荒げて、彼女に言ったそうである。と、そう彼女から言われた。

「自分の考え方が間違ってました。本当にすみませんでした。」と、頭を下げた彼女に、オヤジは「なんもだよ。うちはただ、借金をしなくても済むから、僕がお金を出すだけという事だから、何も気にしなくていいよ。」と、落ち込んでいる彼女を慰めた。

 

と、同時に彼女の旦那さんの考え方に感動して、オヤジは薄ら涙を浮かべていた。

 

 オヤジは普通に自分に出来ることをしていただけなのだが、他人から見たら、やはりかみさんに先立たれた男が、かみさんとの約束のために、子供たちを頑張って育てていると映ったらしい。

 

 バイクを降りたのも、自分には大型バイクは体力的に無理だと悟ったから、降りただけであるのだが、子供たちのために好きだったバイクを降りたと思われていたらしい。

 

アハハハハ!!

オヤジは旦那さんの思うような、喜徳な人間ではないのだが、まあ、子供の為に大好きなバイクを降りた漢(おとこ)とでも、しばらく思ってもらおう。笑♪

 

 さあ、これから子供たちのために、サンタさんになりますか。