紋別・痛車、クラッシックカーフェステバル。 | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 朝、4時。外はバケツの水をひっくり返したような、雨の音が聞こえていた。


 昨日の天気予報では、今日は北海道に台風が上陸予定と言う事であった。

(今日は多分、紋別の痛車・クラッシックカーフェステバルは中止だろうなぁーー。)オヤジは布団の中で密かに思って、再び眠りについた。

 

 8時頃に再び目覚めたオヤジは、おもむろにカーテンを開けた。あれほど、強かった雨脚は弱まっていた。


 朝10時30分。いつものごとく、友人Iがオヤジ家にやってきた。


 これからS2000で120km先、時間にして約2時間余りの場所の紋別の痛車・クラッシックカーフェステバルに行くのだ。


途中、雨脚が強くなったり、弱くなったりした天気を見ながら、友人Iは「今日はもしかしたら、フェrステバル中止かもしれないなぁーー。」と、ポッリと言った。

 


 「そうだなぁーー。まあ、そうなった時は、そうなった時。単なるドライブを楽しもうぜ!!」と、オヤジは陽気に言った。


 そうこうして、約2時間後、会場に到着。







  朝から降り続く雨の為か、会場は残念ながら10台ぐらいの痛車しか展示されていなくて、オヤジ達の目的のクラッシックカーが1台も展示されていなかった。


 また、それらの展示車も、撮影が許可されているのは、86トハヤブサの2台のみであったので、正規に画像をUPできるのは、この2台のみとなる。










 今の痛車に描かれている画像はすべてフイルムでラッピングされているみたいである。


 オヤジ達の世代にも痛車みたいな車はあったが、それはバニング関係の車で、主にエァーブラシで描かれた、矢沢栄吉や、浜崎あゆみなどの有名な歌手の画像が車体一面に描かれていた。


 それは、一度、描かれたら再塗装しないと消えないような塗装であったが、今のフイルムのラッピングなら、飽きたら簡単に剥がして。違う画像を貼り直せばいい感じであった。


 オヤジもオタク世代ではあったが、流石に自分の車を痛車には・・・出来ないだろうなぁーー。


10台ほどの展示の為、滞在時間はたった30分。




 その後、近くの店で食事と買い物を行い、帰宅する事となった。





 お約束の紋別の巨大カニのツメのモニュメントである。

紋別に出るときに、オヤジは友人Iに、「このまま帰るのもなんだから、折角なら鴻之舞金山の跡地から帰らないか??」と、提案。 



 鴻之舞金山とは日本歴代三位の金山で、かつて東洋一と言われた金山跡地である。


 オヤジは数年前、一人で稚内からの帰りのこの跡地に寄り、紋別の心霊スポットともうわさされ、何となく怖くなり、紋別まで残り後10kmというところで、引き返した事があった場所である。

 


 だから紋別から鴻之舞金山跡地を通って丸瀬布、遠軽方面には、今迄まだ一度も抜けた事が無いのだ。 


 「鴻之舞金山跡地か??うーん。跡地ねぇーー。」と、友人Iはあまり興味の無さそうな感じで返事をしたいたので、てっきりダメだと思って、オヤジは元きた道を引き返そうとした。 


「うーん。それも良いなぁーー。」と、いきなり、真逆な答えを出した。 

「うん。もーーう♪じらすんだから・・・」


 と言う事で、今日は紋別・痛車、クラッシックカーフェステバル巡りから、いきなり紋別心霊スポットツァーと変っていった。


 鴻之舞金山はかって、人口が1万3千人もいた街で、鉱山が閉鎖後、地図から消えた街として有名な場所である。


 オヤジはかっての恐怖体験を思い起こし、緊張でスピードを緩めながら走り続けた。

 

「もしここで、車のエンジンが吹けなくなったり、車が停まったら怖いよなぁーー。」オヤジは緊張で喉がからからになりながら友人Iに行った。

 


  鴻之舞金山跡地にあるつり橋??山林に覆われて、以前見た巨大なエントツは、もう見えなくなっていた。



「ここは昔の金山跡地があるだけで、別に普通の道だよ。」

 


「確かに携帯の電波は届かないから、車が故障したら大変なことになるけど、一人で夜走れば怖いけど、昼は何ともないよ。」と、あまり興味の無さそうに友人Iは答えた。

 


「えっ??もしかして、ここ、走ったことあるの??」

 


「前の会社の時に、仕事で何回もあるよ。」

 


「うん。もう♪」



 その答えに、オヤジの中で今迄鴻之舞金山の紋別有数の心霊スポットのイメージがガラガラ崩れて、ふつうの山道と化した。


こうして、緊張の1時間余りのドライブで、遠軽に到着。



その後、約1時間ほどで帰宅。今日は約300km程のドライブを楽しんだ、オヤジ達であった。