LAST RUN  -約束の地へ3- | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車



 いゃーーー。あれから、翌日に3を書きあげるつもりでいたら、その日、カレーライス1杯を食べるだけでS2000で100km走ったら、見事ダウン!!

 体調が戻るまで、3日間もかかってしまいました。まいった。まいった。

(ハハハハ。S2000は走り納めと言いながら、まだ,雪が降っていないので、日中は乗りまわしているオヤジです。)


 さてさて、ようやく前回の続きを書き始めます。


AM:10時頃にウトロに到着。

 ここで、S2000の燃料ゲージは約半分となっていた。計算上は残り300km近く走れるので、オヤジはこのまま羅臼(ラウス)まで走ろうか悩んでいた。


 と、その時。


「あなたはいつも無茶するから、燃料はここで入れたほうが良いわよ。」と言う声が聞えたような気がした。


「そうだな。いつもお前のいう事を聞かないで、最後まで燃料を入れないで、何回もひどい目にあってきたよな。」


「ありがとうな。忠告してくれて。」


 そう、決断したオヤジはすぐに近くのガソリンスタンドに入った。


「ハイオク。現金で満タン!!」


 燃料ゲージが半分なら大体、3,000円台ぐらいである。だから、4,000円を用意していたら、


「ハイオク!!満タン!!30L入りました。5千●百●円です。」と、言う声が聞えた。

 ・・・・・・・・・・・・・・・3,000円台だと思っていたら、いきなり、6,000円が吹っ飛んで、一気にテンションが、ガタ落ちのオヤジであった。

 

 その後、ウトロではお約束のゴジラ岩を見に行く。



 途中、札幌ナンバーのツーリング族に出逢う。

 いくら快晴だと言っても、外は肌寒い。今迄、ここまではるばる走ってきているライダーにオヤジは感服した。

 日差しは暖かいものの、ツーリングしているライダーにとっては、身を切る寒さであろう。

(気を付けて走ってね。)そう、心にオヤジはライダーに挨拶をして、ハンドルを

ゴジラ岩に向けた。







 ウトロは何回も来ているために、もう、見る所は、こんなものだけぐらいであろう。

 その為、ここもさっさと出払っていて、目的地の(羅臼)ラウスへ向かう。






 ここから先は、世界遺産の地!!


 北きつねやシカは元より、本物のオヤジ(くま)に出逢える確率は、非常に高くなる。





 天までとどくような、急こう配の坂をS2000は何事も無かったように、5速のまま駆け抜けて行く。



 そして、ようやく目的地の羅臼(ラウス)に向かう、知床横断道路の入り口に差し掛かる。



 ここは、日本で一番使われていない国道なのだ。

 

 5年前に主(あるじ)さんと一緒に走った時は、視界十数メートルの凄い霧の中、羅臼(らうす)まで走りきった。


 その時、主(あるじ)さんは知床横断道路の景色が見れなくて、残念がっていた。


 今回ははたしてどうであろう??





 手前のビューエルが、当時のオヤジの愛機。後ろの1000RR(MASAMUNE君)が主(あるじ)さんの当時の愛機。

 オヤジはその後、4輪に転向して、主(あるじ)さんは今のYAMATO君に乗り換えた。


5年間もの間、人はいろいろ変わっていくのである。


 ものの数十分で知床峠に到着!!







 


 今日は無事に霧は発生していなかった。


知床峠に降り立つと・・・・


おおつ!!


眼下にはなんと北方領土が見えているではないか!!





 まだまだ、頑張ってツーリングしているライダーさんもいた。

















 ここは湖では無い。


 はるか向こうの山は、間違いなく北方領土で、日本の国家では無い国だ。








ハハハハ。漢(おとこ)はきちんと停めろよ。などと、野暮なことは言わない。




 知床峠の下りは結構な急こう配で、久しぶりの秘密兵器!!


ワンハンド・ステァの登場である!!














 こうして、約30分後の、午前11時30分に、主(あるじ)さんとの約束の地!!の羅臼(ラウス)に、オヤジは降り立った!!



4に続く。