サバイバル・RUN!!2 | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 いゃーーー。年は取りたくないものですねぇーー。実はこのブログは昨日上げようとしたのですが、やはり長距離を走った疲れが昨日きたせいか、ソファーで横になった途端、起き上がれなくなり、昨日はブログのUPを諦めた次第でした。


 さてさて、サバイバル・RUNの後編です。

 


  オヤジは寝るところが変ると、ぜんぜん寝れなくなる。

ビジネスホテルに宿泊したら、途端に眠れなくなるのだ。


 札幌研修の初日は無事に終了したのだが、ホテルに入った途端に、TVの音は聞こえているのだが、緊張が解けたのだろうか??体が動かなくなり、そのままベツトで倒れたままでいた。汗でお風呂に入りたかったが、それさえも動きたくなかった。

 そして気が付くと午前3時。すると今度は眼が冴えて、なかなか眠れなくなってしまった。

 そうこうしてるうちに、時刻は午前5時。一気に気を失い、ハッと気が付いたら午前6時となっていた。


 1時間ばかし寝れたのだろう。ようやく重い腰を上げて、熱いお風呂に入って、目を覚ましたのである。


 これは帰りは睡魔との戦いになるな。と、ボーーツと考えながら、2日目の研修に出たオヤジである。


 2日目の研修も無事に終えて、時刻は午後12時。いよいよ、これからまた6時間かけて帰らなければいけない。


 他の車組は札幌で昼飯を食べてからゆっくり帰る。と言っていたが、オヤジはまずはいきなり襲ってくる睡魔との戦いと、何か得体のしれない不安を感じて、すぐにどこも寄らないで、自宅の住所をカーナビにセットした。

 


 カーナビは快調にオヤジに帰り道を指示して言ったが、気が付くとどんどん狭い道へ案内をしていった。




 このままでは帰れない。とまたもや感じたオヤジはカーナビの指示を無視して、大きな道。大きな道。にS2000のハンドルを修正を行う。


こうして、札幌から迷う事1時間。ようやく、オヤジは高速の入口にたどり着いた。


 今迄の走行距離は350km。燃料ゲージを見るとまだ半分も残っている。


 多分、今までのオヤジならギリギリ走り続けて、ガソリンを入れるのだが、かみさんと旅行をした時は、燃料計が半分を切ったら、かみさんが非常に怖がるので、今回も、何故かかみさんの忠告を思い出して、高速に入る前で、ガソリンを満タンにしてから高速に入るオヤジであった。



 実はこの行為がのちのち、大変助かる結果となったのだ。


 1時過ぎにS2000は快調に高速を走り続ける。天候は雨だが、あまりひどくない。







途中、砂川PAでトイレタイムとお土産を買って、ひたすらまた高速を走り出す。

 まるで、何かに追い立てられるように、オヤジは高速を走り続けた。

 



途中、BMWの2シーターのZ4がオヤジをすごい勢いで追い越して行った。更にそれに続いてレクサスもBMWの後を追っていく。



 後方の覆面がいない事を確認して、オヤジも後に続く。



 こうして、BMWのZ4,レクサス、オヤジのS2000の三つ巴の大バトルが繰り返されていった。






そして、再び雨足が強くなり、視界が急激に悪くなっていった。そこでBMW・Z4の戦意は喪失。

 みるみるうちに後方に下がって行った。


 しばらくの間、オヤジのS2000とレクサスは強い雨の中、バトルを繰り返していたが、オヤジもここにきて神経が切れてスローダウン。


 レクサスだけが視界がほとんど見えない中、はるかかなたに走り去って行ったのである。


 ここで、オヤジは一つ奇妙な事に気が付いた。


 札幌⇒旭川間(比布)はハイスピードで約1時間ぐらいで走りきる。

 雨だったので、多少スローダウンしても1時間30分もあれは走りきるのだが、もうすでに1時間30分以上は走っている計算になった。


「???」と不思議に思いながら走っていると、ようやく終点にたどり着いた。


 そして、1時間30分以上走った答えがそこにあったのだ。

 


時刻は14時44分。


 高速を降りたところは、なんと剣淵であった。目的地の比布から北に離れる事約40km。時間にして1時間ぐらいの場所であった。


 大幅な道間違いに、オヤジは半分泣きそうになりながらも、再び目的地のピップを目指した。


 相次ぐハプニングが続き、やはりオヤジの心の中は不安が渦巻いでいた。お腹はかなり減っていたが、やはりすぐにこの場所から立ち去りたい気持ちが強くなっていった。

 


 約、40分後にようやく比布の高速にたどり着き、再びオヤジは高速を走り続けた。(これで、後1時間も走れば、ようやくオヤジのテリトリ圏内の遠軽に戻ってこれる。)


 途中、上湧別~丸瀬布までの通行止め表示が案内板に表示されていた。その場合は下に降りれば良いな。と考えながら、今回2回目の上白滝のPAでトイレタイム。


 後は10分も走れば遠軽にたどり着くな。と、ようやく一安心のオヤジであった。





すると、部長から電話がかかってきた。


「オヤジさん??今どの辺ですか??」

 


「今は上白滝のPAです。」

 


「実はまずい事が起きました。パソコンで調べたら、今、いる上白滝から丸瀬布まで、土砂崩れで道路が閉鎖されました。」

 


「それって高速道路ですよね。これから降りて下道から帰ります。」

 


「いや、そうでなくて、下道も完全に閉鎖されているみたいです。」


「それなら、一旦、下道から帰って、閉鎖されていたら、今度は一旦旭川まで戻って石北峠から帰ります。」


実は石北峠も閉鎖されているみたいです。」

「オヤジさんもスマホで道路状況を確認しながら帰ってください。」


「いゃーーー。実は自分のスマホは格安スマホで、ネットも最低の容量しかないので、ネットは出来ないんです。」


「それではこちらも迂回路を調べて見ますので、気を付けて走ってください。」
 

 

「そうですか、お願いします。こちらは、まずは行くとこまでいって見ます。ダメなら一応、連絡をいれますね。」と、部長との連絡を絶ったオヤジは不安な気持ちが全開となり、アクセルを多めに踏んでいた。約10分後、何台かの車と、おどろおどろしいゲートが一般道を閉めていた。


オヤジは停止させられた。

「ここから先は土砂崩れの為入れません。石北峠に迂回してください。」

「先ほど、石北は止っていると聞きましたが。」

「いや、まだ連絡は無いから通れます。」


 オヤジは仕方がないので、Uターンをして、再び石北峠に入る上川という町を目指した。距離にして約30km。時間にして30分以上戻らなければならない。


 と、その時、再び部長から電話が入ってきた。

「オヤジさん。滝上はまた道路閉鎖は入っていません。滝上から紋別に迂回して帰って下さい。」


 その時、オヤジは「うわっ。」と思った。


 何故かと言うと、滝上はここから約40km。紋別は約80km。時間にして車で2時間)紋別~オヤジの家まで100kmぐらいで時間にして約2時間30分かかる。(トーゼン、地元組の走りですから、速度は高速道路と一緒の速度でのじかんである。)


 要するにこれから5時間近く、また走らないといけないのだ。


 しかし、帰り道はここしかないのだ。だんだん、帰り帰り道はサバイバル化してきた。嫌だと泣き言を言ってはいられないのだ。


 今は夏でも気温は一けた台。帰らなければ、ここで凍死もありえるのだ。


オヤジは覚悟を決めた。

部長に滝上に向かいます。と連絡を付けて、一路、80km先の紋別に向かった。


 あたりは次第に暗くなっていく。(後、1時間が勝負だな。暗くなったら、今までのように飛ばせないから、それまでに紋別に着かないと。)


 ここでS2000の燃料計を確認。(そろそろ半分を切ってきた。また補給しないと、今度はガソリンスタンドもしまう時間だ。) 


 オヤジは高速を降りて、滝上にハンドルを切った。後ろからアウディが追いかけてきたがので、やはりアウディも石北峠の迂回を止めて、紋別からの迂回を決めたんだ。と、自分の判断に間違いないのを確信した。


あたりは霧になってきた。ハイスピードで飛ばすオヤジ。


なんとしても少しでも早く紋別までにたどり着きたかった。


実は滝上は陸の孤島という異名がある。一たび吹雪けば、途端に道路閉鎖が入ってしまう。上白滝が道路閉鎖が入ったなら、滝上も時間の問題であろう。



 あたりが次第に暗くなってきた頃、ようやく滝上の道の駅が見えた。







 ここでトイレタイムを取るオヤジ。見ると後ろのアウディもここでトイレタイムをすると、すぐに、紋別に向かって飛び出していった。


 オヤジはここでひとつのカケに出た。


 実は滝上から遠軽には隠れた峠があるのだ。


 かなり曲がりくねった道を1時間ばかし走れば遠軽に着けるのだ。


まずは道の駅の係りの人に、そこの道路が閉鎖されていないか聞く。聞けばまだ通行は出来る状態みたいである。そこで、覚悟を決めてオヤジはその山道にS2000を向けた。


 うまくいけば6時過ぎに遠軽に入れる。 オヤジは覚悟を決めて、ガソリンを補給しないで山道に入った。

 


 山道に入ると時折、対向車がセンターを割りながら、オヤジの元にやってくる。


 その車を見ながらオヤジは確信した。

「大丈夫だ。まだ道は通れる。だけど、すごい勢いで走ってくるという事は、この道も閉鎖は時間の問題だな。」


 そこで、少しでも山道を速く走るために、最後の手段を取った。







それはワンハンドステァ走行である。


イニDで行われていた、ハンドルを右手だけで操り、シフトは左手だけで操作するのだ。ハンドルを最大に切れるように、12時の方向。一番上をつかむ。


 素早いシフトダウンでS2000は山道にも関わらず軽快にヒルクライム・ダウンヒルを行う。




ここでまたカーナビの反乱がおきた。


 カーナビの通りに走ると、どう考えても行けそうもない道を表示する。


またもや無視を決めたオヤジに「リルートしてください。」とヒステリックにカーナビは叫び続けた。



 こうして、6時ごろに無事に裏街道を通って遠軽にたどりつけたのであった。


 しかし、遠軽は洪水と旭川方面に行けない車の迂回路となっていて大渋滞。




普段なら10分ぐらいで街から出れるところを30分以上かけて、ノロノロで街から出ることが出来た。



午後6時30分。


街はずれのコンビニでトイレタイムと、無事に遠軽に入れた事を部長、上長、店長に報告して、ようやくオヤジの長い旅は終わったのだ。



気が付とすでに6時間以上も何も飲まず、喰わずだったので、帰りに北見で食事を行い、真夜中にようやく無事に帰宅したオヤジである。



距離はなんと900kmを走破していた。(札幌までは片道約330kmです。)


 ここで、オヤジが走った場所を簡単に地図が出ています。





 今回、行きは網走から札幌。距離は約330km。

帰りは札幌から上白滝(遠軽の手前)→滝上→遠軽→北見→網走(約570km)2日間で走破しました。




 

北海道の各都市間の距離です。


主(あるじ)さん、こちらに来れば、バイクの慣らし運転は1日か2日でできますよ。(ヒェーーーーーーッ!!)



流石に2日間。腰が痛くでたまりませんでした。byオヤジ。


これで、サバイバル・RUNは終わります。



PS.翌日、滝上が道路閉鎖が入り、今は石北峠のみが通れる状態となっています。