地獄の温泉旅行!!プロローグ!! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

ハハハハハ!!数日間、雲隠れしていたオヤジです。


 ブログをしてない間、今迄読めなかった本も読めて実に充実していたなぁーー。(実はネタギレで逃げたという噂もちらほら・・・)


さて、ここ数ケ月、オヤジは色々なことが重なり合って、公私共に忙しく動き回り、休みもなかなか休んだ。という事が感じられなった。

 体の疲れは寝れば取れるが、心の疲れは寝ても取れない。そうしているうちに、だんだんと心が荒み始めていた。

「温泉に行きたいなぁーー。」という声を、どこからともなく呟くようになっていった。


そんな時である、12月の休みの日程を見れば・・・・

何と3日(土)、4日(日)が休みになっているではないか!!


「これはきっと何かの間違いだ!!」と、担当者に聞くと、間違いではないみたいなので、オヤジは家に帰った時に子供達を茶の間に呼び出し、温泉に行くための家族会議を行った。


「温泉は知床の第一ホテル?それとも阿寒の鶴雅??」と聞くと、娘2号からは、「温泉ではなく買い物に行きたい。」という希望であった。


 ここでオヤジは「少数意見無視!!ここはオヤジの独断と偏見で!!と、知床か阿寒の温泉に行こう!!」という事も出来たのだが、娘には甘いオヤジの事。

「うーーん・・・」と、しばらく考えて、それでは、旭川の近間の温泉にしょう!!という事となった。


 その決断が、今日のタイトル!!地獄の温泉旅行!!になることは、今のオヤジには知る由もなかったのである。



 冬場の北海道の温泉旅行は、ある意味バクチ的なものがある。温泉に行く当日、天候が荒れれば即中止!!旅館代は全部オシャカとなるのである。


 月末の忙しい中をぬって、オヤジは旅館の手配と日程を決めて行った。


宿泊するホテルは旭川の東神楽にある、花神楽ホテル。

ここは以前から泊まりたいと思っていたのだが、何故かオヤジの休日には満室になる、不思議なホテルであった。


 ホテルの予約をネットで調べると、必ず●●の旅行会員になれば、この価格ですよ。というのが多い。

 オヤジの年では面倒なので、直接電話をすると、なんとネットで予約するよりも1人、5,000円も高くなる場合がある。

 それがまたホテルの予約を遠ざける事でもあった。

 しかし、なんの偶然か、今回のこのホテルは旅行会員にならなくても、ネットで予約出来たので、これはこのホテルに泊まってくれ。という、何かの暗示のように感じ、オヤジは早速、2週間ほど前に手配をしていたのである。


今回の秘密兵器第一段。


 旭川は広い。子供達の行きたいところをやみくもに走ると、移動だけで1時間もかかる場合があるので、先に行きたいところを聞いて、日程表を作り、見たいところの近間、近間を移動できるようにして、なるべく移動時間を少なくする等にしていった。


日程は


2日の夜、会社が終わると50km程先の自宅に即帰宅。

PM:9:00に200km先の旭川に出発!!

予定はAM:1:00に旭川に到着!!

夜:2:00までやっているメガ・ドンキーホーテを見た後、旭川健康ランドに宿泊。


3日から旭川で買い物。花神楽ホテルに宿泊。

4日の午前中に旭川を見学。


昼から帰宅。

夕方に自宅に到着。


という予定であった。




 旭川に出発当日の朝、オヤジはここで大変な事を発見した!!





 30代前半に購入し、今まで20数年間肌身離さず持っていた大切なお守りが無い事に気が付いた。



「ふ・不吉な・・・・・。」


オヤジの心に一抹の不安が横切った。



 会社の休憩時間、ニュースを見ると、北海道に猛吹雪が到来という事であった。

 また、営業時間中に札幌からやってきた業者の人が、石北峠(旭川から北見に来る間に通る峠)は視界が数メートル。という事であった。


「ますます不吉な・・・・・・」


不安ながらもオヤジは2日の営業を無事終わらせて、1時間かけて50km程先の自宅に戻ってきた。

 夕食はその間、コンビニでおにぎりとお茶で済ませた。


 子供達は今か今かとオヤジの帰りを待ちわびていた。


 ここで、秘密兵器第2段を発動!!


 行く前に戸締りと火の元の安全確認やココの2日分のエサと水の用意のチェック表を作っておいたのだ。


 最近、歳をとると物忘れがはげしくなってきた。

玄関の鍵の確認なんかは、車の運転する直前に気になり、一度、家に戻って戸締りを確認する事なんかは、毎回行うぐらいひどいのだ。

 その為、今回は安心して旅行に行けるように、気になる確認欄を作り、チェックを行っていった。


 こうしてPM:9:30分に自宅から旭川に出発!!


気になっていた天候は雪も降らず、路面も乾いていて順調に移動していた。


 このままいけばAM:1:00前には旭川に到着予定の為、メガ・ドンキホーテを1時間ぐらい見てから、健康ランドでゆっくり出来るな。と心で密かに思っていた。


 また、気になっていたお守りは、かみさんの運転免許証を一緒に持っていき、お守りの替わりにする事とした。


 出発から1時間ほど経った時であった。

道路状況の表示がこれから行く、高速道路の通行止めの表示が出て、下の道(北見峠)は視界不良。と出ていた。


注:旭川に行くには石北峠と北見峠の2ヶ所があり、北見峠に高速道路が通っています。


「まあ、高速が通行止めでも、北見峠は通行止めになっていないから大丈夫だろう。」と、オヤジは子供達に安易な考えを述べた。


オヤジが今まで大切にしていたお守りを無くした話をしたら、なんと娘1号はそのありかを知っているという。


 聞くと全然、オヤジの予想しない場所にあったので、オヤジが心配するだろうと思って、いつも小物を入れている場所に戻しておいてくれたのだ。


「ナイス!!娘1号よ!!」


さあ、これで心配事は無くなった!!一気に旭川に直行だっ!!



 ここで、またまた心配事が発生!!


今回、使用したタントはガソリン満タンで巡航距離は350kmは走る。

ところがガソリンを満タンにしたにも関わらず、80kmしか走っていないのに燃料計が半分を示していた。


「?????」不思議な思いを持ちながらオヤジは走り続けた。


走り始めてから2:30時間。午前0時頃、いよいよ、丸瀬布に到着。

ここから高速に乗れば、約1時間で旭川に到着。

旅は2/3程終わった訳であった。


丸瀬布の高速の道路状況を見ると・・・・・




暗闇で撮ったので、ぶれているのはかんべんしてね。



この先、20キロほど先の白滝から旭川手前の比布まで吹雪きで通行止め表示となっていた。


しかし、相変わらず風は強いが、雪ひとつ降っていなかった。


オヤジはこのまま高速に乗り、通行止めの白滝から下の道の北見峠から旭川に行こうと決断した。


走る事約20分ほどばかし。

 いよいよ問題の白滝に入った途端!!



 オヤジの目の前をホワイト・アウトの世界が襲った!!




 本当にカーテンかバリアーが白滝にあるように、いきなり前が真っ白となったのだ。


 

 心にフラッシュバックする、数年前に吹雪でガス欠のまま車の中に閉じ込められ16時間も救助を待っていた、あの事件がオヤジを襲う!!



しばらく行くと、案の定高速道路は通行止めとなっていた。ガソリンは半分。これから猛吹雪の中の峠越え。





 これは完全にもう無謀としか言いようもない。


オヤジの心は完全に折れていた。


下道に降りたオヤジは峠を越えるのを諦め、近くに泊まるとこが無いか探しに行った。


30キロ戻った遠軽でとりあえずはガソリンを入れて、再び満タンにする。


しかし、時間はすでに真夜中の1時を過ぎていた。


ここは田舎街。どう考えても泊まれそうな所はない。

オヤジ一人なら近くにモーテルが無いか探すのだが、かといって、車の中で吹雪を待つのも子供を二人抱えては大変である。


「家に帰ろう!!」


 オヤジは力なくつぶやき、また1時間30分もかけて、元来た道を引き返すのであった。


こうしてAM:2:30分。疲労困憊の果てにオヤジは無事に家に着くのであった。




人気ブログランキングへ