キリンに憧れてー。~カタナと共に~ | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車




 

 昨日、パソコンを茶の間から寝室に持ってきました。

配線をチマチマとやり始め、いざ起動させてみると・・・・・


 気が付くとネットが出来ない状況に陥り、修理にほぼ数時間。

あっという間に寝る時間となりました。

という事で、本来なら昨日書くべきことなのですが、皆さんがご覧になって頂いている記事は昨日の記事でした。


休日のオヤジは忙しい。

土曜、日曜、祝日ともなれは、朝から子供達と一緒に、買い物に付き合わされる。

 まあ。これはイクメン・パパのお仕事だから、仕方がない。


15日の日曜日は子供達の為に、上湧別のチューリップ公園へ。





 ここは亡くなったかみさんとの思い出の地。


 今でも行くのは少し辛いのですが、やはり子供達にもオヤジとかみさんとが見た風景を、一つでも多く見せてやりたいとの想いだ。




 


 昨年との風景とは全然変わらず、1年過ぎて変わったのはオヤジ自身なのかもしれない。


と、忙しい休日の合間をぬって、昨日の休みは朝からパジェロミニとタントのタイヤ交換。


いつもなら自分で行うのだが、昨年よりもはるかに体力が落ちてきたので、ここはお金を出して、お世話になっている車屋さんに頼むこととした。


 午前中は朝から家の掃除と、自動車や固定資産税の支払。さらにはパジェロミニのタイヤ交換。


 気が付くと時刻はすでに11時を過ぎていた。

 普段のオヤジならだらだら時間を過ごして、昼からは帰ってきた娘のタントのタイヤ交換。更には下の子が帰ってきたら、全員で買い物。となるのだが、何故だか今回はカタナに乗りたい意識が強くあった。


「まだ1時間ぐらいある。1時間だけでも乗ろう。」


そう、思ったオヤジは今回は装着のかかるバトルスーツを着るのをやめて、今回は秘密兵器を用意した。


 今日は5月にしては真夏のように暖かい。その為、防寒ジャケットも要らない。

オヤジはこの日の為に、ある、一つのプロテクターを用意したのだ。





御存じモトクロッサー用のプロテクター。


 あの激しいレースでも充分に耐えられる存在である。Yシャツの上からの装着は少し異常な感じであるが、まあ、バトルスーツも似たようなものである。


 これなら装着数分で出撃となる。


今日はすこぶる快晴。強風も無い。チョークをひいてからセルボタンを押す。



キュルキュルキュル!!


ドゴーーーーッ!!


 レディはノーマルマフラーには似合わない、まるで集合管のような強烈な音を発した。


 今日は1時間ぐらいしか時間が無いので、近間をぶらり。ぶらり。という事で、隣町まで。


前回腕が痛かった乗り方だが、今日は少し変えてみた。


4月に出会ったカタナ乗りを参考にした走り方である。

あの時、後続のバイクを認めたオヤジはゆっくりと走り、バイクを先に行かせた。

「カタナだ!!」その姿を認めたオヤジはそのカタナを追いかけはじめた。


 カタナ乗りはバイクであるにも関わらず、まるでくつろいでいるように、のんびりと左腕を下にさげて、しかも交通の流れよりも速めに流れをぬって走り去ったのだ。


(あの時のカタナ乗りは、バイクを少し左側に傾けて、体を心持中心からずらし、左腕をだらんと下げて・・・・・)オヤジはあのカタナ乗りをイメージした。


もちろん車がいる場所ならこんな走りは言語道断であるが、周りは車が1台もいない見晴らしの良い農道。


 今日で2回目の出撃のオヤジではるが、そのスタイルはまるで昔からカタナに乗っていますよ。というようなリラックスした姿であった。


 今日も淡々と60km/h。

隣町まで走ったオヤジは一般道路よりも遅いと言われる高速道路。(オヤジの中ではね。)通称バイパスに乗ってレディの実力を試そうと思った。


 合流地点。カタナと並走して車が走り去る。どの車も急いでいるのか、法定速度70km/hのところを、みな100km/hで走り去っていく。


 さて、レディ!!お前の実力を見せて見ろ!!


 オヤジはレディイレブンをフル加速させた。レディ・ナイン(ビューエルXB9)の時の加速は暴力的である。


 まるでヘルメットの中をシェイクされている感じで、バックミラーは全然効かない。まさにしがみついている感じである。


 さてレディ・イレブン(カタナ)は・・・・・


 確かに速い。どんどん車速が上がっていくのは感じられるのだが、それはまるで乗用車の中にいるような加速領域である。


バックミラーで後続車を確認。

その車はみるみるうちにオヤジを追いかけてきた。


 後続車の車がフル加速。オヤジはあることを思い出した。

 それは覆面、もしくはパトカーが速度違反をしている車の速度を図る時に行う行為である。


 ふせの体制のオヤジは軽く上半身を上げて、風圧による減速を開始した。


 後続車はみるみる追いつき、カタナがまるで邪魔な存在のようにオヤジの後ろにピタリと張りついた。

 

 そいつは鈍重なミニバンであった。パトカーでない事を確認したオヤジは改めてレディをフル加速させた。


 一瞬にしてミニバンの前から消え去るレディイレブン。慌てたドライバーは再び加速モードに入ったが、その時はすでにオヤジの姿はそこにはいなかった。


 超ド級戦闘領域に入るレディイレブン!!(と、いってもたかが120km/hぐらいだが。)


 不思議なほどに周りは停まって見えた。


 そうなのだ、オヤジはゲーセンで340km/h領域でのバトルをくり返していたので、今のオヤジには、一般車の戦闘領域では周りが停まって見えるのだ。


 フラッシュバックのように、前走車がすごい勢いで。こちら側にぶっかってくる。


再び上半身を風に当てて、スピード・ダウン。


こんな領域でのブレーキングは自殺行為に等しい。


 充分にスピードが殺せた先には、90度の右周りターン。

 はでなアクションを行い、ハングオン気味のコーナーリング。


 本来はここでレディとの走りは終りであった。

が、やはり何か物足りない。


オヤジはその足で、友人Iのところに向かう。

Iが休みならこのカタナをお披露目に行くのだ。


途中、何台もの大型バイクにすれ違う。

ピースサインを出すと、今日は100パーセントの確率で返ってくる。

 気のせいか、ナインの時は、ピースサインを出しても、帰ってくるのは小排気量のバイクばかりであった。


やはりカタナ効果かな?すこしオヤジはニャリとした。


残念ながら友人Iは仕事であった。

そこで家に帰ろうと引き返したオヤジは、ここで初めて事件が起きた。


 センサー型の信号機にレディは引っかからなかったのだ。

5分以上待っても全然、信号は青にならない。


ZX-14Rの時はギァーをニュートラルに入れることが出来なくて地獄を見たが、スリムなボディのレディは難なくニュートラに入れて、しばらく待つこととした。


約10分ぐらい待ってみたが、信号は全然青になる様子はない。

ここで信号無視をしたら、点数の無いオヤジ。

あっという間に免停になるので、更にしばらしくおとなしく待っていた。

しかも右側にはまるで信号無視を待っているように交番がある。


 ここで、もう完全に信号が変わらないという事に決まったので、オヤジはある行動に出る。


いきなり信号の前で右折して、交番に入ったのだ。

そこで一旦停止。


一呼吸してから改めて交番から出ますよ。というようなそぶりで右折を行い、無事に信号反応しない事件を乗り越えたのだ。


ホッと一安心したオヤジは道の駅に停まって、一休みを行う。



 うーーん。やはりカタナはカッコ良いわい!!


自己満でニャニャしているオヤジの姿に、周りの人は気味悪がっていた。


 それから自宅に向かったオヤジであるが、たった1時間ばかしカタナに跨っただけだが、不思議と心は満たされていた。




「ただいま。」



「おかえり。オヤジさん。カタナは楽しかったかい??」


今日もココは暖かい玄関フードの中で、体をすりすりするのであった。









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