先日、娘1号が無事に車の運転免許を取得した。
今まで移動手段が徒歩、また自転車だった彼女は、一気に遠くに移動が出来るようになり、運転の練習と称して、暇になったら彼女に与えたタント・カスタムで、あちこちに走り回っている感じである。
そこで今日は昼からオヤジなりに娘1号の運転試験と、お祝いをかねて1号、2号を伴ってまたまた北見に走る事とする。
もちろん、また交通量の多い街はいきなり走るのは無理なので、北見の街の手前までは彼女が運転。街の中はオヤジという感じで走ろうという事とした。
で、同伴してみると、娘1号の運転はなかなかどうして、オヤジが思っているほど下手ではなかった。
途中、高速道路はまだ経験が無いという事なので、オヤジが運転を変わって高速道路を走ったのだが、この段階で初心者マークを外すのを忘れていた。
運転歴何十年のオヤジが初心者マークを付けながら走ると、今まで見えてない事が判るようになった。
要するに自動車の運転は初心者には優しくないのである。
まず、高速道路を合流しょうとすると、後ろから無理やりオヤジらのタントを追い越して前走車とオヤジのタントの間に割り込んできて、いきなりブレーキをかけてきた車があった。
少しむっとするオヤジ。運転者を見ると、30代から40代のおばさんである。
普通ならここでパッシングをして怒りを現すのであるが、一応初心者マークの為、警察に目を付けられるといけないので、だまってやり過ごす。
そこで高速を降りたら娘1号に替わろうと思ったのだが、ここで更にオヤジの怒りを誘発する出来事が起きた。
さっきの前を走っていたおばさんの乗る自動車が異常に遅いのだ。明らかに車の流れに乗れないでいるのだ。
そこで、娘1号との運転を替わるのを取りやめ、急きょ邪魔なおばさん車を抜かすことに変更。
オヤジは坂道の追い越し車線を利用して、一気に交通の邪魔な存在のおばさん車を追い越して、警察の隠れているであろう付近で、法定速度で走る。
すると、初心者マークの車に追い越されたおばさん車は、自分の自尊心を傷つけたと勘違いしたのか、またしてもオヤジの運転する車を追い越し、あきらかにこちら側が先行しているのに、こともあろうに一本道になるまで、並走して頑として道を譲らなかった。
そしてまたまた追い越し禁止車線では、ゆっくりと走る。
明らかに初心車マークの車に対して、嫌がらせの行為である。
こういう場合の対処方法は、車半分右側にずらし、追い越すそぶりをみせて、少しずつスピードを上げるのだ。
おはばんは、初心者マークの車が手慣れた感じで、自分の車をあおり始めてきたのに驚き、ついに国道から裏道に逃げ始めた。
普段のオヤジならあくまでも追いかけるのだが、今日は娘1号の運転の様子や、どこで警察が隠れているのかを教える為に、そのまま北見まで走り抜けた。
北見で約2時間ばかし昼食と買い物を終えて、北見の街を出たオヤジは、今度は裏道からの帰り道に、娘1号と運転を替わる。
すぐに発進しょうとする娘に対して、
「待て。」と止める。
「?」
後ろから来ていた車をやりすごし、ウインカーを出すように指示してから、発進させる。
そして北見からの帰り道で、今まで娘1号が運転してきた中で、悪い点が見えてきた。車線変更後の右折の場所で、車線変更を行わないで、左車線から右折しょうとしたり、一時停止を見落としそうになったのだ。
その時、時で「後ろを確認して車線変更をしろ。」とか、「一時停止を行え!!」とオヤジは声を荒げた。
今まで運転が楽しいと思っていた娘1号は、オヤジに怒れて少ししょげていた。
家までの帰り道、オヤジは娘1号に静かに話した。
「娘1号よ。車の運転ができるという事は、これからお前が自由にどこでも行ける翼を手に入れた。という事なんだ。」
「だけど、それは自分の運転次第によっては、楽しい道具にもなるし、人を殺せる凶器にもなる道具なんだよ。」
「だからこそ、もっと真剣に運転しなければいけない。という事なんだ。」
「さっきの人のように、初心者マークを付けている車に対して、絶対道を譲らない人もこれからどんどん出てくるし、歩行者がいきなりお前の前に飛び出す事も出てくる。」
「だからこそ、向こうが避けてくれる。だろう運転ではなく、向こうがこちらにぶつかってくる。という予想運転をして、自分の身を守らないといけないんだよ。」
娘1号はオヤジの言葉を真剣に静かに聞いていた。
オヤジはかみさんのように、子供達に母として、女性として教えることは何もできない。
が、父として、男親として、オヤジが今までの運転で経験してきた事を子供たちに少しでも教え、死なないような運転をさせて行かなければいけない。と、娘1号の横で思っていた。

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