阿寒温泉のサービスの素晴らしさに、怪しいオヤジは「もうアカン!!」と叫んだ!!本編1 | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

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TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車




 という事で、いきなり話はホテル内に入る。

やはり週末という事で、ホテル内は結構混んでいて、部屋を案内されるのも順番待ちということである。

 しかし、待っている間、ホテルの自作のジュースが飲み放題なので、全然待たされている気がしない。


 ホテル内にはあの幻の魚と言われる、「イトウ」が泳いでいた。




 更にこのように高級着物を壁に展示して、更に水をガラスに流すことにより、高級感を出していた。


 気がつくとロビーで待っているお客さんはオヤジ家だけになっていた。

「お客様。もうお部屋は案内されていますか?」と、一人の中居さんがオヤジに声をかけてきた。

「いや。まだですが。」とオヤジは答えると、

「大変、申し訳ございません。ただ今、すぐにお調べ致しますので、もうしばらくお待ちください。」と、その中居さんは平謝りに頭をさげてきた。

 あまりの謝り方に、かえってオヤジの方が恐縮したぐらいである。


 客商売は大変である。ワガママなお客さんなら、たったこれだけのことで激怒して、部屋も足らずに帰る人も中にはいる。

「いや。大丈夫ですよ。ゆっくり用意してください。」

 オヤジは客商売の大変さが身にしみているので、にこやかに笑い、その仲居さんに言った。


 その後、すぐに部屋に案内されたオヤジ家である。

かみさんも、中居さんのあまりにも低姿勢な態度に少し驚いて、「ここに来てよかったね。」と、そっとオヤジに耳打ちした。


さて、部屋の中は。




 6畳一間の畳の部屋であった。

この鶴雅ホテルは新館と本館がある。


 新館のほうは豪華な部屋であるが、一人2万円以上のため、1泊2日で10万金が飛んでしまう。


 ここは一人1万3千円のリーズナブルな部屋のため、必要最小限度のものが揃っている。というところか?




 意外と気に入ったベタンダ兼ソファー。

少し小さいので、流石に横になって寝れない。






 

 窓から見えるのは阿寒温泉街である。


 いいの。いいの。オヤジ家はリフレッシュするために来たので、別に阿寒湖畔が見れなくても、贅沢な部屋でなくてもいいのです。

(ちょっぴり、知床第一ホテルの部屋の豪華さに目がくらんだオヤジであった。)


 部屋の様子に少し後悔したオヤジであったが、後悔もここまでであった。


「さあ、ホテル内を探検しょう♪」


早速、ロビーに降りて、ホテル内を歩き始める。

まずは新館につながっている道を歩き始める。








中では生演奏をしていたりする。



 いろいろな彫刻が並び、見る人を飽きさせない。なんでもアイヌ民族の資料を置かれているそうである。



 マリモ風の彫刻もある。


このガラスの間を抜けたら新館である。




 ここが新館である。


やはり1泊2万円以上は伊達ではない。作りからして豪華である。

 もちろん本館の宿泊客でも新館の設備は利用可能である。


 新館に入ると早速、スープの飲み放題が、オヤジ家を待っていた。


「ウピョーーーー♪」と奇声を発しながら、何杯ものスープを飲むオヤジである。




 更に更に、温泉タマゴの食べ放題が「こっちへおいで♪」と誘いの声が。



 生卵に自分の名前を書いて、お湯の入っている鍋に15分ぐらい入れておくと出来上がりである。

 早速、自分たちの名前を書いて、鍋に入れ15分間待つためにその間、別なところの探索を行う。


新館のラウンジ。



 落ち着いた雰囲気がある場所である。




 外には阿寒湖が見える。



 

中には憧れの暖炉があった。


良いな♪こんな雰囲気♪


 奥にバーがあり、中ではおしゃれなカップルがカクテルを飲んでいた。

(どれどれ、お酒は一杯いくらかな??)と、メニュー表を見ると。

「ギャッ!!1杯、どれも1、000円だっ!!」

と、すかさす退散するオヤジ達であった。


続いて本館に戻る。





 

 本館はじゃがいもを蒸したやつの食べ放題。しかも冷たい麦茶もある。

バターだって使い放題である。




館内はフクロウが祀られている、ミニ神社もある。


これが阿寒の有名なマリモ。





 マリモは球状体を作る緑藻であるが、特に阿寒湖のマリモは美しい球状体を作るため日本の特別天然記念物にされているほど貴重なものだそうだ。





単なる球体の藻だと思っていたオヤジであるが、やはり貴重な存在だったのね。

 実に30年以上ぶりにマリモを見るオヤジであった。


さて、そろそろ15分経ったので、先ほどの温泉卵を食べにいく。



 お湯の入った鍋からタマゴを取り出し、氷水の容器にいれてカラを剥く。

そばにあった数種類の塩をつけながら食べると、異常に美味しい!!

「美味しい!!美味しい!!」と喜んで食べるオヤジ。


 ここでオヤジは早くも大きな過ちを犯したことに気がつかなかった。


部屋に入って一休み。


 受付で待っている時に自家製のジュース。スープを数杯。温泉たまご。じゃがいも。冷たい麦茶を立て続けにお腹に入れたオヤジには軽い満腹感が・・・

「いかん。いかん。夕食はバイキングなのに、早くも満腹感が出てきた。」


 少し焦り出すオヤジである。


 予定の時間を少し送らせて軽く仮眠をして、今日の最大のイベントのバイキングに立ち向かおうとするオヤジである。

実は子供たちも同じようであったらしい。

 

 バイキング開始時間から遅れること30分。

オヤジ家はいよいよ今日、最大のイベントのバイキングへ向かう。




 「いっただきまーーす♪」




 食べる!!





 食べる!!




 ひたすら食べる!!

しかも、デザートは別腹ダジェーー♪



 気のせいかオヤジが愛してやまない知床第一ホテルよりも、バイキングの数が多いみたいだ。


 後で聞いたら、その数100種類ということである。

知床第一ホテルは80種類。

おおっ!!なんてこったい!!

このホテルの方が、20種類も多いではないか。



ついにオヤジは

「もうアカン!!食べきれない!!」と叫んでいた。




 バイキングが終わったらいよいよお風呂である。

まずは1階にあるお風呂。

このお風呂は地下にお風呂があったり、洞窟にお風呂があったり、お風呂に上がデッキテラスみたいになって、休憩所があったり。露天風呂に樽のお風呂があったりと色々と面白いお風呂が多かった。


 そして疲れて部屋に戻った途端に、バタンキューと倒れて、そのまま、深い睡眠に落ちた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


真夜中の1時過ぎに軽い尿意を覚えて、ムクッと起き出す。

「あっ。今度は8階のお風呂が入れる。」と、オヤジは半分眠気まなこのまま、再びお風呂を入る用意をする。


※ここでは夜の10時ぐらいまで1階が男性、8階が女性専用のお風呂です。その後、お掃除が入って、逆に入れ替わります。


8階のお風呂は岩盤浴が無料なのだが、残念ながら終了していた。

(そりゃそうでしょうね。だれも真夜中の1時過ぎにお風呂なんか普通、入らないよなーー。)


 8階のお風呂は特別に大したことはないのだが、特筆するのは屋上の露天風呂である。早速、露天風呂に向かうオヤジであった。


 外気温が非常に冷たい。露天風呂に入るまでの階段が長い為に、ほとんど体を震わせながら、お湯に浸かる。


「ああっ♪極楽♪極楽♪」


 夜空を見上げると、冷たく身を刺すような雨が降ってきた。

(ああっ。明日は雨か。これでまたバイクには乗れないなぁーー。まあ、良いか。どうせ明日は昼から昼寝をして1日が終わるしなーー。)


   周りを見渡すと、真っ暗な阿寒湖畔がオヤジの目にとまった。


   天空の露天風呂。と呼ばれる大きな屋上の露天風呂はまさに雲の上でお風呂に入っている感じである。



  こんな贅沢な時間。ここ数十年、あまり持たなかったなぁーー。かみさんにも、子供たちにも悪いことしちまったなぁーー。


 そんな事を考えながら、久しぶりにのんびりと温泉に浸かるオヤジである。



 静かに静かにオヤジの贅沢な夜は更けていった。




 

本編1終わり。2に続く。



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