猛吹雪の後でー 平和ボケしている僕たちへの警告。 | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

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TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車


 猛吹雪の後でー



猛吹雪から2日間たった。


今日から国道も開通していつもの生活に戻ったオヤジ家一家。


いつものように、いつもの時間に家を出る。


国道は2日前の猛吹雪の痕跡も残さずに綺麗に復旧していた。




路面も出ているので、比較的走りやすい。


いつものように、いつもの通い慣れた道。



 路肩を見ていただければわかると思うが、実際はこの路肩ぐらいまで雪は積もっていたはずである。

それをたった1日で、よくもここまで綺麗に除雪をしてくれて、改めて除雪関係者の技術の高さを感じてしまう。


 そう考えると、町の一部の場所の除雪の遅れも、仕方がないことだと思えてしまう。

(実はオヤジ家の地域も、徐雪が遅れ気味になる地域なのだが・・・・・・)


ふと、前方を見るとやけにノロノロとした車が・・・・・・・



そのうちに止まってしまった。


昨年の立ち往生の苦い思いでが蘇る。

燃料の残量を見る。

まだ満タンに近い。

(落ち着け!!落ち着け!!これは吹雪の中の立ち往生でない!!)

 オヤジは必死になって、心の中のトラウマと戦っていた。


時折地吹雪で前が見えなくなるが、対向車は切れ目なく走ってくる。

(対向車が来るということは、立ち往生でないな。工事か何かやっているのか??)


10分ぐらいそのまま動かなかったが、ようやく車は流れ出してきた。


ふと、左側を見ると・・・・・





 自衛隊のトラックが路肩に落ちていた。


多分、今回の雪害の救助にきた帰りではないだろうか??


陸上のスペシャリストでさえ、路肩に落ちる嫌な道である。




 そして、いつもの2車線の地吹雪で見通しの悪い道。


時折、地吹雪で前が見えなくなる。

 その都度、スピードを落とすオヤジ。


その、見通しの悪い道を、ガンガン抜かしていく車が数台。


いゃーー。いつも思うけど、前で何かあったら避けきれないだろうなぁーー。


((((;゚Д゚)))))))ガクブル。


そして、数日ぶりに会社に向かうオヤジであった。





ーエピローグー 


平和ボケしている僕たちへの警告。


 いつものような当たり前の生活。


  朝、起きたら、暖かい暖房がついてて、水道をひねれば当たり前のように水が出る。


お金さえ出せば、どんな美味しいものでさえ、食べ物はたらふく食べられる。


 僕たちはこんな生活が当たり前だと思っているのではないであろうか?


 少なくても、オヤジは数日前まではそう思っていた。


 吹雪の中、車で閉じ込められたときは家に帰れば何とかなる。いや、コンビニの駐車場までたどり着きさえすれば何とかなる。と思っていた。


が、今回はこの甘い考えもことごとく打ち破られた。


災害で孤立した人々のニュースを見ても、どこか他人の話。いや、違う国のような感覚て捉えていた。


 実際は、何度も孤立した経験のある人たちは、「1週間ぐらい蓄えがあるから、多少復旧が遅れても問題ない。」と、貴重なアドバイスを僕たちにしてくれていたのに、全然聞く耳を持ってはいなかった。


まさか、町の中に住んでいるから何かあっても大丈夫。と心の中でいつも思っていた。


 昨日、食料を買い占める気持ち。と書いてしまったが、あれは間違いであった。


 単純に考えても、4人家族で1日12食いる。1食、カップ麺だけでは足りなかったらパンやオニギリも食べるであろう。

 それが、10家族で120食。30家族で360食。

考えたらコンピニやスーパーの食料はすぐに無くなってしまう。

 食べ物を買う人は買い占めしょうと思っているのではないのであろう。自分達の最低限の食料だけを買い求めていたのかもしれない。


 僕たちは多分、平和ボケをしているのだろう。


 


  この、いつものあたりまえで平凡だけど平和な生活は、危うい状態で保っているのではないのであろうか??





    2014年2月19日 


 いつものように、いつもの机の上で。



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