大人気ない!! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 ここ数日から急速に寒さが進み、さすがにオヤジ家も1日中、暖房を入れている状態です。


久しぶりに朝からのんびりとしているオヤジである。


 今日のガレージを見ると・・・・・・


我が愛機、レディ9やDT125は寒さに耐えてじっとしています。


(それはそうだろうなーー。バイクが勝手に動いたら怖いものがありますなぁーー。)








 今日の休みは朝から昨年のしめ縄を処分に行ったり、正月中に溜まった家のゴミをかき集めて、昼からゴミ投げにいくオヤジであった。


 1日中暇そうにしている、娘1号に、「一緒にゴミ投げに行くか?」と聞くと、喜んでついてきた。

(たかが、ゴミ投げに行くのに喜んでついてくるとは・・・・・まだまだ親離れしていないのう。)


 ミラ・イースの後部座席一杯にゴミ袋を貯めて、町のゴミ処理場に投げに行くとたった90円であった。


 うーーん。たかが90円のために物置1室を使っていたとは・・・・・まったくもったいない話である。

できれば、毎回、きちんとゴミの日に投げればいいのであるが、最近はゴミの分別がうるさく、1個でも違う商品が入っていると、ゴミを持って行ってくれないので、自然と物置にゴミ袋が溜まってしまうのは悲しい話である。

 多分、ゴミを処分できない人は、何回かゴミを投げに行っても、処分されないで残ったことがあって、ゴミを投げられなくなっていったのではなかろうか??

 

 広く平らな場所のゴミ処理場に着いて、ゴミを投げ終わったオヤジ。娘1号は助手席に載っている。


 オヤジはミラ・イースをバック・ギャーに入れて、急発進させた。


 ミラ・イースはバック状態でみるみるうちにスピードを上げていく。

 そして、おもむろにオヤジは急ハンドルを切り、サイド・ギァーをいきなり引いた。


 ミラ・イースは後輪を軸にして、綺麗に半円を描いて180度ターンを行なった。


 初めて行なった、バック・スピン・ターンであるが、大体はイメージ通りに行うことができた。


 最近、車の運転に興味を持ちだした娘のために、不良オヤジは未熟なドラテクの一部を披露したのであった。


「お父さん。さっき、車が妙な動きをしたよね。」と、最近車の運転に興味を持ち始めた娘1号が聞いてきた。


「うん。今のはバック・スピン・ターンと言って、Uターンができない狭い場所で、Uターンを行う秘密の技だよ。」

(全く女の子で惜しいことだ。コイツが男の子なら間違いなく、オヤジが覚えてきた悪いことを全部教えれるのに。)



 まったく、今時の女子高生にオヤジの未熟なドラテクを教えても仕方がないのであるが、大人気ないオヤジである。


さて、夕食が終わってひと段落した時間。子供達はそれぞれ2階の自分の部屋に閉じこもっていた時、

「さて、今日もやるぞ!」


とオヤジは2階の子供達に向けて大声を上げた。


 すると、自分の部屋に閉じこもっていた子供達は、次々に降りてきた。

「今日も1番勝った人には、オヤジから賞金として500円を進呈しょう。」と、オヤジが言うやいなや、途端に子供達の目が輝きだした。


 最近、オヤジ家のマイブームになっているのがこれだ。





 このセンサーをTVにつなげて、プラスチックの玉をテレビに向かって投げるとTVに映っているピンが倒れるボーリングゲームである。







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 このゲームは娘2号が才能があるせいか成績が良く、やたら一人勝ちしている。そのため、数少ない自分の小遣いを増やすために、イの一番に参加するのである。


娘1号とかみさんは同じぐらいの腕である。


えっ?オヤジ??

 もちろん、最下位のペケである。


ゲームが進むにつれて娘2号の点数が開き、優勝が濃厚となっていった。

そこで、オヤジは見栄も外聞も捨てて大人気ない行動に出た。


 この手のゲームのスコァーを上げるには、正確なラインとりと、玉を投げる勢いの強さだ。


 オヤジはボーリングの玉を両手に持って、真っ直ぐにTVに向かって、両手を振った。


すると、立て続けにストライクが3回も続いた。


娘2号が負けん気が強い。

すぐに「お父さん。両手持ちで投げるの禁止!!」と両手投げ禁止命令を出した。

が、「ふふん♪勝てば官軍♪負ければ賊軍♪」と古臭いセリフを吐き、


「大人が子供に負けることがあってはならぬのよ。」


 と、圧倒的に勝利を収めていた娘2号から、1位の座を奪っていったのだ。

(ふふふふ。これで1位の賞金は我が手に・・・・・)と思っていたオヤジであったが、その投げ方を見たかみさんもオヤジのまねをして、ゲームが終わってみたら、


1位 かみさん。

2位 オヤジ

3位 娘2号

4位 娘1号


という結果で終わってしまった。


 

  全く子供と真剣にゲームをする大人気ないオヤジであったが、さらに輪をかけて、オヤジからその座を奪うかみさんもかみさんであった。


(最初は賞金500円を辞退していたが、無理やり渡すと、嬉しそうな顔をしたのをオヤジは見逃さなかった。


もう、似たもの夫婦なんだから~~~♪