ヘロヘロヘロリン♪ | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車



 オヤジが妄想小説を書き始めてから、いくつかの日が経った。



真夜中、視界数百メートルの吹雪に帰宅した日もあった。




 霧で前が見えなくなっても走る朝の日もあった。



 また、完全にアイスバーンでいつもは高速道路並みにスピードで走れる道路も、ノロノロ運転でしか走れな日もあった。

 この日は完全にこのスピート以上出すと、FR車は簡単に後輪が流れ出し、FF車はカーブが曲がれなくて路肩に落ちてしまうくらいの凍結路面であった。



 すべては、「それでも走り続ける2」を書き続けたい為に、オヤジは必死で通勤を繰り返した。

 いや、オヤジ自身が物語の決末を知りたいための行為であった。


そして、2日前ついにそれは完結した。


「終わった・・・・全て書き終えた・・・・・。」


オヤジは燃え尽きていた。


「こ・れ・で、やっと眠れる・・・・・」


と、当日はオヤジはやや遅い就寝に満足げで布団に入った。

 

 そして、1時間後オヤジは猛烈なお腹の痛みを覚えトイレに駆け込んだ。


立て続けにおきる下痢と嘔吐。


(もしかして、ノロウィルスか?)一瞬、悪い予感がよぎる。

時計を見ると午前2時30分。

あれから。1時間30分しか寝ていなかった。


それから、朝4時まで布団とトイレの往復を繰り返した。

最後は布団に潜ることが面倒になり、トイレに近い茶の間のソファーに横になっていた。


気が着くと朝。

「起きようか。」

オヤジは夢遊病者のように起き上がり出社の用意をした。


次の日は休みである。 (今日、何とか持たせれば明日は休むことが出来る。)


 

 まさしく、体はヘロヘロヘロリン♪の状態であった。


朝食も取らずに、フラフラになりながら車に乗る。


(なんだが、フラフラするなぁーー。熱のせいかなぁ??)と思いながら車を運転していたら、本当に車がフラフラと走っていた。


 つまり、雪がザクザクと半分とけている状態で、車の前輪の接地感が無く、ハイドロ・ブレーニング現象を起こしながら走り続けている感じであった。





(まずいぞ!!オヤジ!!目を覚ませ!!)


オヤジの中で眠っていた危険回避能力がたちまち目覚める。


 実は冬道はアイスバーンは路肩に落ちるだけであるが、雪が半分とけかかりザクザク状態の時が、最も危険である。


 生半可、路面に雪が無いため、スピードが乗りやすく、軽自動車は轍の幅が普通自動車と違って小さいので、スピードが乗っている時にはじかれたら、途端にどこかに飛んでいく。


 数年前に4WDのワゴンRで、時速50km/hでこの状態ではじかれたことが2回ほどあった。その時は制御不能でRはオヤジの意思とは関係なく車体がスピン状態に陥った。

が、偶然2車線で車が1台もいない状態であったので、無事に2車線を一杯に使い、スピードが落ちた時にアクセルをベタ踏みを行い、もとの状態に立て直せた。((((;゚Д゚)))))))ガクブル


 よく考えればトラクションを与え続けていれば、車の制御を立て直せるのだが、あの時は正直、体が硬直して足がもとに戻らなかったので、結果オーライ。という、情けないお話であった。


当時の苦い経験が蘇る。すぐに右足の親指に神経を集中させる。


前を見ると・・・・・




 初心者マークの車が路肩に突き刺さり、ドライバーは呆然としていた。


正しく、ヘロヘロヘロリン♪状態がオヤジを続けざまに襲った。


当日、何とか仕事を終え、疲れきったオヤジは食事もそこそこに布団に潜り込んだ。


で、今日は完全復活!!


 あの激しい嘔吐と下痢は一体何だったんだ??????


 まあ、もとに戻ったから良しとしょう。




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