最近、この小説の反応が悪いので、少しめげていたオヤジです。
休載しようかと思っていた矢先に、嬉しい励ましのお言葉が・・・・・
ということで、今日も懲りないでまた書き続けるおやじです。
「それでも書き続ける。」3
あっ!!間違った!!
「それでも走り続ける。」3の始まりです。
8 オフィシャル・プラクティス(公式予選。)
最初に勢いよく飛び出していったのは、ニューハヤブサを駆る相沢であった。
相沢はハヤブサのフロントを高々と上げて、周りに自分の力を誇示するかのように、タイムアタックを行っていった。
怜(レン)は進藤のマシンの調子を見ながらの走りで、相沢から大幅な遅れをとるタイムであった。
タイムは2分10秒代前半でポール・ポジションとなった。
次に、国際級の片山が数秒遅れで、フロント・ロー(2位)
セカンド・ロー(3位)には、刺繍屋のエンブレムを付けたカワサキZX-10Rの崎が付けた。
結果、怜(レン)は12人中、6位の位置となった。
9 シグナル・ブルー
場内のアナウンが響く。
本戦が近づいてきている証拠であった。
ピットにて。
「ねぇ。怜(レン)。私、あなたと離れてみて、わかったことがあったの。」
「何だい?」
「逃げても何もならない。という事。」
「私ね。あなたが走ることが怖かったの。」
「怖くて、怖くてしようがなかった。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」涼子の語りかける言葉に何も言わないで、真っ直ぐに彼女を見つめる怜(レン)。
「だけど、あなたは走り続けないと生きていけない人。」
「だから、今は怖くても真っ直ぐにあなたを見るわ。決して、目を伏せたりしない。」
「その為に、あなたのもとに帰ってきたの。」そう、震えなが言う涼子に、
「心配するな涼子。俺は進藤先輩とは違う。必ず君の元に帰ってくるよ。」
彼女の心配げな表情に、怜(レン)は明るい顔で答えた。
「そろそろ本番だ。行こうか?」監督が怜(レン)の元に近寄ってきた。
「ええ。相沢に一泡吹かせてやりますよ。」
場内アナウンスが各選手の紹介を始めていた。
そして・・・・
「いよいよ、今季、プロダクションレース、鈴鹿サーキットでの最終戦が始まります。」
「各車、ウォーミング・ラップに突乳!!」
「ポール・ポジションの相沢が今、ゆっくりと第一コーナーに突乳!!」
「その後を追うように、片山、崎が続きます。」
「今、霧島が追加しました。彼は昨年、この鈴鹿で事故死した進藤選手のマシンを乗っての出場です。」
「新型ZX-14Rですが、プラクティス中もいま一つ精彩がない状態です。相沢、片山両選手に対抗出来る、唯一のマシンですが、なんとか頑張ってもらいたいところです。」
「ウォーミングラップが終わり、各車ポジションにつきました。」
「全車整列したことを示すプラカードが上げられます!!」
ウォン!ウォン! ウォン!エキゾーストノートがひときわ高く響く。
「いま、レッド・シグナルが点灯しました。」
「そして、シグナルの光が赤から青(シグナル・ブルー)に!!」
決戦(ファイナル)スタート!!
各車一斉に飛び出す!!
「やはり速い!!速い!!ハヤブサ勢!!相沢、片山がトップに踊り出ました!!」
1周目、2週目、3週目とトップは相沢と片山が連なっていた。
続く3位は崎のZX-10R。4位は川崎のYZF-R1が続いていた。
この段階での怜(レン)の順位は1番上がり5位となっていた。
「進藤先輩。そろそろ、俺行きます。あいつをこの手でぶち抜きます。」
怜(レン)はZX-14Rにそう語りかけ、アクセルを振り絞った。
ドーゴーーーーン。と図太い音を上げた途端、14Rは鋭い加速を始めた。
みるみるうちに川崎選手の乗るYZF-R1に近づく。
「来たな霧島。お前がいくら200馬力を発生する新型の14Rだといっても、このYZ-R1にはかなわないさ。」
「こいつは、ヤマハ特性のトラクション・コントロールがついているから、182馬力のパワーを充分に地面に伝えることができるのさ。」
「さぁー。現在、4位の川崎選手と5位の霧島選手の争いが見ものです。」
「両車、スプーンカーブを抜けて、バックストレッチに向かいます。」
「パワーとパワーのぶつかり合い!!霧島が行く!霧島がパワーに任せて、川崎選手のYZF-R1を抜かしていく!!」
「続いて130R。霧島怜(レン)速い!速い!ようやく本領発揮か!!250Rで崎の乗るZX10Rを外側からかぶせて行く。」
抜かしたーーーっ!!霧島!!現在3位!!今までの不調がまったくウソの用な走りです!!」
「霧島!!次に狙うは現在2位に落ちた相沢のハヤブサ!!」
4に続く