「それでも走り続ける。」 クラブ・ミッド・ナイト セカンド・ナンバー サイドストーリ | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 まず最初に、この話はオヤジの完全なる妄想小説である。


 実はまだこの話の全体的なあらすじを考えてもいないし、オヤジはバイクレースには完全にうとい。

 さらに本格的な小説を書くのは30年ぶりなので、うまく言葉がでてくるかどうか???・

 なお、誤字、脱字が多い時は、オヤジの文章がノっているときで、推敲する気もない。ということと、またできるだけ早く続きをUPしようとは思うが、オヤジの頭の中から、続きはでてくるかどうか???ということで、ご了承ください。


 実際にバイクレースを生で見たのは、昨年の十勝サーキットに2回見に行っただけである。

さらにバイクレースのカテゴリー(種類)やレギュレーション(ルール)などは、全く知らないド・素人である。

 その為、作中でバイクレースの関係者が読むと、まったくデタラメ。という内容がかなりあるかもしれないが、その時はコメントなどで、本当はこうですよ。と、お教え頂いただいたら幸いである。


 この物語は、オヤジがブログ上で付き合いのある、我がクラブ・ミッドナイトの2番目の会員になった、所長さんが昔、バイクレースをしていた話から、オヤジが勝手に所長さんをイメージした霧島怜(キリシマ・レン)を主人公にした、小説を書いてみたしだいである。(べつにキリンシリーズのネタがなくなった訳ではないのよーー。)


 それでは、始まり。始まり。


それでも走り続ける。クラブ・ミッド・ナイト セカンド・ナンバー (所長さん) サイド・ストーリー。



1 別れ話




「怜(レン)。私たち、別れましょうか。」と、病室で寝ている怜(れん)に、恋人の涼子が不意につぶやいた。

「涼子。いきなり、一体どうしたんだい。」いきなりの別れ話で驚く怜(レン)。

「進藤さんの事は、残念な結果になってしまったわ。」

「でもね、あの時、亡くなったのがあなたでなくて、進藤さんだったのが分かって、ホッとしたのよ。私。」

「私ね。怜(レン)。電気の点けない真っ暗な部屋で、あなたが無事に帰ってくるのを待っのは、もういやなの。」

「涼子・・・・・」それ以上、何も言えない怜(レン)。

「あなたは、怪我が治ればまた走り続けるでしょう?」

「あなたから、レースを取り上げることは私にはできない。」

「だから、これで、お別れしましよう。」


そう言った涼子は、怜(レン)のもとから静かに去っていった。


あとに残った怜(レン)は・・・・・


「進藤先輩。そして涼子。みんな、俺の下から去っていった・・・・もう、俺にはコイツ(レース)しか残っていない。俺はひたすら走り続けるしかないんだ。」


真っ暗な病室でギラリと異常に光る目で、彼はつぶやいた。



2 レッド・フラッグ


2ヶ月前。鈴鹿サーキット。プロダクション選手権にて。


この選手権は、公道走行可能な一般市販車あるいはその改造車(プロダクションマシン )が参戦しているレースである。

 自分たちの乗っているマシンが実際のレースの出ているので、多くのライダー達に人気があるレースである。



「怜(レン)!!今日こそ、お前に俺の後ろ姿を拝ませてやる!!」


ポール・ポジションの霧島怜(レン)の横から、彼の先輩ライダー、進藤幸(シンドウ・ユキ)が、明るく声をかける。

「進藤先輩。たしか、前回も同じことを言ってませんでしたか?」と、怜(レン)も彼におどけたように、言葉を返した。


 そして、セカンド・ロー(3番目)には、そんな二人を睨みつけている選手がいた。


レースシグナルの光が点灯したとき、一瞬、すべての音が止まったかと思えたその瞬間、一斉に、マシンの音が鳴り響いた。


 シグナル・ブルー(スタート)


各車一斉に走り出す。

その音はまるであたりに一面に雷が鳴り響いくように聞こえた。


霧島怜(レン)はこのレースで、現在、2番手の進藤幸(ユキ)を数ポイント抑えて1位で走っていた。

今日も彼の乗るZX-12Rは好調であった。

 彼はいわゆる天才型のレーサーであった。レースの理論を無視し、全くの感性で走るその姿は、正しく、人馬一体型であった。そして、どんなにマシンが暴れる状態でも難なく乗りこなしていた。



三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキット


このコースレイアウトは

コース全長:4輪5.807km、2輪5.821km
コース幅:10 - 16m
コーナー数:20

 もの多くのコーナーがあり、F1レースも主催され、現在、世界最高峰のコースと言われている。

「進藤先輩!!そろそろお先に失礼!!」 霧島のマシンが吠えた。

あっという間に、並走する進藤のマシンが置いてかれる。

「くそっ!!霧島の12Rのエンジンは高回転型だ。本気でこっちも走らないと、やばいゾ!!」

「頼むぜ!!レディ!!あいつを追いかけろ!!」

進藤は自分の愛機ZX-11に軽く声をかけると、更にアクセルを振り絞り霧島を追いかけた。

レースは中盤に入っていった。



相変わらず、トップは霧島、セカンドは進藤であった。


「早くしてくれ。遅くなると、奴らに追いつかれてしまう。」その選手は、スターティング・グリットのセカンド・ローから怜(レン)と進藤を睨みつけていた相沢という選手であった。

彼はレース中盤、マシンの不調で一旦、ピットインを行い、再びピット・アウトを行おうとしていた。

「よし!!治った!!もうすぐトップ集団がやってくる。ピット・アウトは彼ら達をやりすごしてから行け!!」という、監督の声。

「遅いんだよ!!あいつらより先に出れば良いんだろ!!」と、いうなり、相沢のマシンはスタートを始めた。

「あっ!!待て!!ルールを破るな!!」

相沢は監督の止める声を無視して、ピツトから飛び出して行った。


最終コーナーを抜け出した怜(レン)と進藤。推定トップスピードは250kmオーバー。そこに飛び出して行った相沢。


「あっ!!バカヤ!!」

進藤が叫んだ。


怜(レン)が最後に見たのは、相沢を避けた進藤が大きくバランスを崩し、自分の走行車線にかぶさる姿であった。


 続く。


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