オヤジ的休日。 | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 夢のようなツーリングが過ぎて、あれから5日間が過ぎた。

 

 今日は休日、あの快晴は何だったかのような、冷たい雨が朝から降り続いていた。


 特別予定が無いので、昼から今までのツーリングの汚れをきれいにするために、レディ9の洗車をすることにした。


 レディ9の置き場はカーポートの為、雨が降っても洗車は出来る。

外に出ると、雨が降ったり止んだりとパッとしない天気であった。


真・キリンに憧れて!!                                     最狂伝説!!


早速、カーシャンプーでゴシゴシと車体の汚れを落とす。
真・キリンに憧れて!!                                     最狂伝説!!

真・キリンに憧れて!!                                     最狂伝説!!

 もともと大きくない車体だ。

あっという間に洗車は完了した。


いつもならここで終わるのであるが、ふと、ガレージを見ると、置きっぱなしのDT125が・・・・

「そうだよな。こいつを手に入れてから今まで一度も洗ったことが無かったよな。」

と、そう思ったオヤジはDT125をガレージから出して、初めて洗車を行った。


真・キリンに憧れて!!                                     最狂伝説!!

真・キリンに憧れて!!                                     最狂伝説!!
 こいつも、あまり大きくない車体の為、あっというまに洗車は終わってしまった。


 やはりきれいになったバイクを見るのは気持ちがいい。


2台のバイクにワックスをかけ、オヤジは一休みを始めた。


「こんにちは。」

と、その時、1人のオヤジぐらいの歳のカブに乗った郵便配達人がオヤジのもとに近寄ってきた。

「御苦労さま。」と言いながらオヤジは郵便物が来たのかと思った。

「あのバイクは何というバイクですか?」


その言葉にオヤジは、

「ああ。ビューエルの事ですか?」と、早速、ビューエルのうんちくを話そうとすると、

「いえ、あのヤマハの黄色いバイクです。」


真・キリンに憧れて!!                                     最狂伝説!!


「ああ。このDT125ですか?」と、オヤジが答えると、郵便配達人は、

「懐かしいなぁーー。軽く30年以上前のバイクですよね。」と、遠くを見る目つきでDT125を見た。

「ガレージに入っていたのは知っていたのですが、なかなか何というバイクかわからなかったものですから。」


「こいつは、昨年、1400ccで転倒してから、リハビリの為に手に入れたのですが、横の黒いバイクが軽いから、なかなか乗る機会がなくて、いつか時間が空いたらレストァするつもりなんですが、時間が無くて(笑い)。」


「そうですか。是非ともレストァして乗ってください。」と、言いながら郵便配達の人は去って行った。


   バイクを乗っている人は、それがどんな小さいバイクでも記憶に残るバイクがある。


 郵便配達人には、排気量の大きいビューエルよりも、昔出たDT125のほうが興味があるのであろう。


 彼にはこのDT125が、特別な思いがあったのではなかろうか??




  立ち去る郵便配達人を見ながら、ふとオヤジはそう思った。






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