トレーニング・ライド | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 さて、今月の22日、23日は、オヤジのバイク生涯で最大のイベント。おそらく、最初で最後のツーリングが予定されている。(そんな、おおげさな・・・とは、言えないところがオヤジらしいのだが・・・)


 ツーリングの思い出は、昔、20代の頃、400FXを乗っていた時に東京に行っていた友人が、彼の友人をつれて、ややっこしいから、オヤジの友人はA,そのAの友人がBとしよう。)宗谷岬からの帰りに、オヤジと合流して3人でエリモ岬に行こう。と約束をしたことがあった。

 合流日、友人Aの父親から1本の電話がかかってきた。


 オヤジの住んでいる町から2時間程離れている、紋別で友人Bがわき見から飛び出してきた車を避けきれなくて、事故を起こした。という連絡であった。

 オヤジはその連絡を受けて、すぐにFXと共に友人Aのもとに駆け付けた。


結局、ツーリングの約束は、後にも先にもこれっきりであった。


そして、今年、ブログ上でお付き合いのある、主(あるじ)さんが、北海道にツーリングに来るという。

 早速、休みをとって合流。知床方面を一緒に走ろう。と約束をしたのは良いのだが・・・・・・


 考えたらオヤジは今までバイクで長距離を走った事がなかったのだ。

「やばい。早速、練習を・・・・。」と、焦るオヤジであるが、アリとキリギリスの遊んでばかりいるキリギリスのように、オヤジの休みの時間は、刻々と流れて行ったのだ。


 気がついたらもう主(あるじ)さんが来道まで、1週間弱となってしまったのだ。


 そこで、昨日はあわてて用事を済ませて、2時30分ごろから、久しぶりに我が愛機、レディ9に乗ることになった。

 先日まで涼しかった日が続いたのだが、昨日はいつになく猛暑である。


 まず、自分自身のカンを取り戻すために、近間を少しだけでも走ることとする。

さすがに暑い。その為、バトルスーツは無し、パンツは普通のズボン。半袖・・・・・と、なると、日ごろバイクの装備は。と口うるさく言っているオヤジが半袖で走ったら、言っている事とやっていることが違う。と読者から言われそうなので、一応長そでの服を着る。

 それでも、はやくも汗が流れてくる。


ガレージから道路に出すレディ9。

やるべきことはまず最初に、ツーリングのお守りとして、ブログ上で交流のある、ユージーンさんから頂いたステッカーを貼る。



真・キリンに憧れて!!                                     最狂伝説!!

真・キリンに憧れて!!                                     最狂伝説!!


 ご存じ新選組の浅黄色の隊旗だ。

彼、ユージーンさんは、誠のライダーを目指して古くから走っている現役ライダーさんだ。


 オヤジが真のキリン(バイク乗り)になれた時に貼ろうと思っていたステッカーだ。

 

 誠と真。漢字は違うが、発音は同じだ。まだまだ、真のキリンには程遠いが、ゲンかつぎにはなるであろう。



 次にレディ9のエンジンに火を入れる。 (おおっ。エンジンをかける。と言わないのがしぶいね。)




キュルキュルキュル!!


ドガッ!


ドコドコドjコ!!


あまり走らないのに、相変らずかかりは良い。


充分、暖気を行なっているうちに、ブーツをはこうとすると、


プッスン!!


と、いってレディ9は止まってしまった。


「おいおい。こんなところでへそを曲げるなよ。」

「オヤジだって、お前を忘れていたわけでないんだぞ。」

と、声をかけ、再びセル・ボタンを押す。


ドコドコドコ。


今度はアイドリングも安定したみたいである。


ブーツは履き、クローブ、ヘルメットを見に付けたオヤジは、早速、レディ9に跨りそっと発進させた。


今日はツーリングを想定した、町の中を走ることである。


トコトコトコ。

レディ9はのんびりと走り出した。


我が愛機、ビューエル9S。通称レディ9は街中の低速に弱い。

HD譲りの大型Vツインのシャクリ感は、こういう町の中で強くでる。


半クラを多用しながら、町を抜ける。

町の郊外をのんびりと走っていると、後ろからエルグランドが近づいてきた。


 異常に後ろにへばりつき、追い越しをかけたい素振りを見せる車はまだ良い。

横にずれてやると、勝手に抜かしてくれる。


 エルグランドは近づきもせず、離れもしないでオヤジの後をついてきた。


OYAZIの前にも前走車が。


ふと、後ろを確認すると、エルグランドが消えていた。

「まずい!!」OYAZIは右側に殺気を感じ左に避けると後ろを走っていたエルグランドは猛然と、OYAZIと、OYAZIの前の車を追い抜いて行った。

「危ない。危ない。あの手の車は追い越す意思を見せないで、いきなり追い越しをかけるから、注意。注意。」


 今日はバイクのカンを取り戻すだけだから、無理はしないで走ろう。


再び、トコトコトと走る。

しばらく走ったら、脇道に入り、再びオヤジの町に引き返す。


ツーリング族は今が最盛期だ。


 OYAZIはバイク人生初の、ピースサインの出しまくりを行った。

FXのときもこんなに、ピースサイン。出したことはなかったぞ!!


嬉しい事に、100発100中、ピースサインのお返しとなった。


 再び、町に入って低速走行を行ったOYAZIであるが、充分なレディ9の性能を発揮させれないので息苦しさを感じていた。

 ついでに革のパンツを履いていないので、シートの下から熱風が尻に当たり、文字どおり尻に火が付いた状態となった。

「アチチ!!暑い。暑い。いや!!熱い!!」


「いやーー。もう限界だ!!お前も息苦しいのは嫌だろう!!早くお前の得意なステージに連れて行ってやる。」


と、OYAZIは町を抜け出し、あまり車の通らない農道にレディ9を向けるのであった。


「前方クリァ。アクセルはフル!!」そういいながら、OYAZIの両足はレディ9のタンクを締め付ける。


ドッカーーーン。


その瞬間、暴力的な加速がOYAZIを襲う。


重たいシンプソンのヘルメットが後ろに弾かれ、思わず鞭打ち状態と化する。

 そしてみるみるうちに、頭がシェイクされシールドが視界からゆがみだす。


体感的に言えば、ワイルドスピードでニトロを使う感じだろうか?


「ヘッヘツヘ。やはりお前はのんびりと走らせてくれるバイクでないな。レディ9。」


加速を終えたOYAZIはレディ9のタンクを軽くポンポンたたき、再びのんびりと走り出した。




真・キリンに憧れて!!                                     最狂伝説!!

約、1時間ほど近間の道を走り、来るべく22日、23日のツーリングに備えるオヤジであった。


 そして帰宅後、レディ9が非常に汚れているので、一休み後洗車などを。と思い、ソファーに横になっていると、気が付いたら夜になり、かみさんが仕事から帰っていた。

「あんた。そんなに疲れかたが激しいのに、本当にツーリングなんか行けるの?」


と、オヤジの体力に暗い影を投げかけた。



 オヤジって、こんなに体力ってなかったっけ??


_| ̄|○  ガックシ!!





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