我がクラブ・ミッドナイトの広告塔、伝説のSさんとの再会の時であった。
オヤジは一つの悩みをSさんに打ち明けた。
「オヤジのブログも1年が過ぎて2年目に入ったなぁーー。」
「ああ。でもその中で初めに読者になってくれた人や、交流があった人がだんだんいなくなって行ったよ。」
「そうか、どんどん新しい人達に替わっていったんだ。」
「今、交流の中心になっている人は3世代目ぐらいの人達がメィンかなぁーー。」
「だから、やっぱり、古くから親しくしていた人達との交流が減ると少し寂しいよ。」
オヤジは少し寂しそうにSさんに打ち明けた。
「それで、いいんだよ。オヤジ。」Sさんの眼差しは優しかった。
「それでいい?」
「ああ。それでいいのさ。」
「俺は思うんだけど、バンドを長年やっていると、どんなに熱狂的なファンの人でさえ、一定の時期が過ぎればいつかは自分たちのもとから離れるんだよ。その音楽が飽きたとは違っていても・・・・」
「多分、自分たちが成長したのか、またはファン達が成長したのか?それとも、そのどちらかなんだよ。」
「ふーーん。成長ねぇーー。」
「なあ、オヤジ。俺は思うんだよね。」
「そうして、俺達のもとを離れた人達がいつかまた俺達の音楽を聞いて、ああ。やっぱりいいなぁーー。と、思ってくれたら、その音楽は本物なんじゃないかな?」
「本物の音楽ねぇーー。」
「だから、オヤジのブログの読者も、いつかはオヤジのもとから離れていくんだよ。」
「そしてまたいっか、オヤジのブログを再び読んで、ああ。この話。いいなぁーー。と思ってくれたら、最高でないか?」
「そうか。再び戻ってきたときにね。」
オヤジはSさんからまた一つ教わった。
物を作るときは、たとえそれがどんなにすばらしい作品でも、人は永遠には感動はしない。
オヤジの元を離れていき、そしてまたいっか、再びオヤジのブログに出会った時に、いいなぁーー。と思える話を書けるように、オヤジはブログを続けて行こうと思っている。
