SSイーター(スーパースポーツ食い!!) | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車





 あれほど寒かったここ北海道もようやく春が来て・・・・・・・・・
というか、ここ数日は沖縄よりも暑い30度超えで、いったいどーなってるんじゃーーー!!
 と、喚き散らすオヤジであった。
28日の休日も快晴!!しかし、真夏日で朝から暑い!!

 午後2時まで用事足しに追われるオヤジであった。
ようやく一息つき、家に戻ってきたオヤジに一瞬、強風が襲った。
 その風はバイクカバーをめくり、スパルタンなレディ9を白日の下にさらしたのだ

「そうか。おまえも走りたいのか。」
オヤジはカバーのめくれたレディ9を見て、そうつぶやいた。

 これから2時間ばかし、オヤジとレディ9との大切な時間を過ごす。そう決めたオヤジは早速、出かける準備を行なった。
 装備はいつものごとく、南海の赤いジャケットとバトルパンツ。プロテクターは無し。
行先は40km程先の、先日友人Iといった近間のB峠である。
 SSイーターと呼ばれるこのレディ9。こいつの活躍の場は当然峠しかない。
その為バトルスーツでは、この30度超える天候の為疲労が激しくなるので、疲労の少ない南海のジャケットがベストだと思った。

$真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!




 早速、レディ9のセルをかける。

キュキュル!!
ドゴーーン!!
ドガドガドガドガドガ!!


相変らず、腹に染みる音である。

 OYAZIは早速、レディ9に跨り、ゆっくりと走らせる。

 まずは一般道路よりも遅いとされる高速道路に向かう。
この高速道路は追い越し車線が無いため、地元人が急いでいるときは一般道路を走る。という笑えない道路である。


 高速道路の法定速度70km/h。レディ9の速度を徐々に上げていくと早速、OYAZIの股間に強烈な振動を感じる!! 「き・気持ち良い!!」
 あっ!!間違った!!股間でなくて五感だった!!
OYAZIの五感に強烈な振動を感じる!!
 これで、また多くの女性読者が離れるなぁーー。
_| ̄|○  ガックシ!!



 何とか隣町について、そこからさらに峠に行く道に向かう。
バックミラーを見れば、OYAZIの後を追うように、チョッパータイプのバイクが・・・・
 左折待ちの信号で後ろを見れば、そのチョッパー乗りはまだ若いライダーであった。
「小僧!!チョッパーに鉄カブトヘルメットは解るが、いくら暑いといえども半袖はないだろうがーー!!せめて、ジャケットを着て、ジェット・ヘルにしておけ!!」
「何かあってからは遅いぞ!!」

 OYAZIはそう思った時に、信号は青く変わった。

 徐行しながら左折する2台のバイク。前を見ると右折待ちの車が・・・・・

 OYAZIは左折を終えて加速すると、その右折待ちの車が、こともあろうかOYAZIの進路にかぶさってきた。

「バカヤロウ!!バイクは急に止まれないんだぞ!!」
対向車の車はOYAZIのバイクが遅いと思い、無理に反対車線にある店に入ろうと、OYAZIの前に割り込んできたのだ!!
(後ろのチヨッパー!!事故るなよ!!)
とOYAZIは心で叫びながら、反射的にレディ9を右側に飛ばす!!

 レディ9の特徴はマフラーやサスペンションエンジンなど重い部品を車体中心の低部に集中させている事(マスの集中化)による、優れた操縦性である。
 OYAZIは割り込んできた車の右側に逃げながらブレーキを入れる。
無事に通過するOYAZI.
 多分、初代レディ(14R)なら間違いなく転倒となっていたシ-ンである。

バックミラーで後ろを確認したら、チョッパーのライダーも無事に切り抜けてたようだ。

(小僧!!OYAZIの走りについてこれたら、峠で缶コーヒーでもおごってやるぞ!!)
とOYAZIは猛然とレディ9を加速させた。

 チョッパーははるかかなた後ろに・・・・・と思っていたら、違うところに向かって走って行った。
(えっ??峠に行くんじゃなかったの??)


_| ̄|○  ガックシ!!2


 OYAZIは峠までの道のり、60km/hで淡々と走る。というか、これ以上出すと、あまりの振動でOYAZIが参ってしまう。
時折、レディを右側に傾け、左のバックミラーで後続車の確認をする。
 こいつの振動のひどさはハンパでない。
右側のバックミラーはまるで使い物にならず。時折、車体を右に傾けて、震えるミラーの車体の姿を確認するのが精一杯精である。
 まあ、こんなことにいちいち文句を言っていたら、このSSイーターは乗れない。

途中、覆面に捕まっていたワゴンRを発見!!
「おっと危ない!!気を付けよう!!気を付けよう!!」

途中、2台のバイクとすれ違う。
早速、ピースサイン!!
おっ!!出してくれたぞ!!
まだここ(北海道)ではピースサインは絶滅していなかったんだ!!
急にうれしくなるOYAZI!!

峠のふもとに入った。空気が急に冷たく変わる。

「さあ!!いくぞ!!ここからはOYAZIの天下だ!!」

バイクは峠のヒルクライム(登り)は無敵だ!!
スピードを出しすぎてもアクセルを戻せば、すぐにスピードは落ちる。

トップ5速でOYAZIはレディのアクセルを吹かす!!

グイグイと加速するレディ9!!
「おおっ!!まさしく、こいつはオートマ感覚だ!!5速の登りで加速するなんて、初代レディ以来だ!!」
(というか、OYAZI?お前のバイク歴は2台しかないんじゃないか??)


$真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!

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 目的地の峠では青いハヤブサと、BMWが停まっていた。2台は敬遠し、それぞれが離れた場所に置いてあった。

・・・・・OYAZIも仕方なく、その2台の中間あたりに停める。

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 どうもバイク乗りって、フレンドリーな人と、孤独を愛する人と、両極端に分かれるみたいですねぇーー。



 少しの間峠で休憩をするOYAZI。

そろそろ出発しょうか!

と、青いハヤブサ=通称アオブサのライダーを見ると、OYAZIのほうに目を向けている!!
(おっ!!こいつがハヤブサの天敵のSSイーターだと判ったのか!!)

SSイーターのデビューに超ド級クラスのアオブサとは相手に不足は無い!!

OYAZIはレディ9のエンジンかかけ、すかさず戦闘ののろしを上げる!!

キュルキュル!!
ドゴーーツ!!
ハゴーーッ!!


アオブサ乗りはOYAZIが来るのを待ち構え、ユックリとアオブサを発進させた。

向かうはB峠最大の難所、ヘァピンの続くダウン・ヒル(下り)であった。

(そうか!!あえて、お前の不利なダウンヒルのステージを選ぶのか!!その重たい車体でヘァピンを曲げていく、やはりお前はハヤブサ乗りだよ!!)

オヤジはアオブサに続き、レディ9を発進させた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そして、OYAZIはアオブサの向かった方向と反対の、元来た道を引き返した。

「あっ!!もう時間だ!!帰らなくっちゃ!!」
「帰って、オヤジが遊んでいるときに一生懸命働いている、カーチャンの為に夕飯をつくらなくっちゃーーー!!」



 命拾いをしたな!!アオブサ君!!今度会ったら、必ずOYAZIが君を刺す!!

 キリン(バイク乗り)であるよりも、カーチャン想いのオヤジであった!!


 オヤジ!!カッコわりーー!!


_| ̄|○ ガックシ!!3



$真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!


 買ってから初めてハーレーやビューエルはベルトドライブだと知った、メカに無知なオヤジである。




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