トランスポーター OYAZI 2 | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 休みの日、オヤジの携帯がけたましく鳴った。


「休み中すまん。仕事が入った。」それはオヤジの上司からであった。

「特送(スペシャル)ですか?」

「ああ。特走だ!!」

「しかし、私は引退して今はエージェントKが特送の任務についているはずですが・・・」

「実はそのKが姿を消した。多分、公安の奴らに消されたかもしれない。」

「そうですか。今回の任務は?」

「明日の朝一番で150km程離れているK市から、ある商品を取ってきてもらいたい。」

「わかりました。」

「例のごとく、当局は君の事は一切関知しない。万が一公安にとらわれて、君がたとえ死すとも、この任務は極秘事項となる。」

「わかりました。」

「それでは、成功を祈っている。」


 というような、会話は全くなく、オヤジは数か月ぶりに150km離れているK市に特送となった。


23日の今日、天気は朝から崩れていた。 (しめた!!この天気ならネズミ捕りは多分、やっていないだろう。)

 

AM 7:42 


網走の会社からトラックを持ち出してOYAZIは走りはじめる。


 大形トラックは見晴らしが良い。知らず知らず、スピードがアップされる。


AM 8:10


 小清水方面に到着。早くもここらからラジオが聞き取れなくなり、OYAZIは無言でラジオを切った。

 これからK市までの2時間弱、孤独な闘いが始まる。

ひたすらトラックのエンジン音に耳を傾けるOYAZI


峠ではすでに霧が発生し、視界100メートルとなった。
真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!


早速、ライトをつけるOYAZI

 車のライトは見えないからつけるのではない。自分が当てられないようにするためのものである。


AM 8:50


弟子屈のコンビニでトイレタイム。


真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!

 今日の愛機はフランク・マーティンのアウディではなく、単なるトラックである。


それからのOYAZIは時間を稼ぐために、ひたすら飛ばしに飛ばした。


見ると前に白いピックアップが走っている。

「こいつについていけば、ネズミ取りにも逃れる。」

と、OYAZIは白いピックアップの後をついて行ったが、10分ぐらいで前走車にお年寄りマークの車が現われ、ピックアップの車はそのまま抜かし、OYAZIは仕方なくその車の後をついて行った。


真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!

 途中トラックにログハウスを乗せて、移動式別荘のある場所に到着。
真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!
 この辺りから天気は一気に晴れ、気持ちの良い天気となった。


真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!

K市近くの湖。 


しばし、1時間ほど走ると、反対車線でKサツの方々がお勤めを果たしていた

「帰り道。気を付けて帰ろう。」


K市付近に到着。


真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!

 向かって右がお年寄りの車。

 その反対側の左の車が、1時間前にオヤジを置いて飛ばしに飛ばして走り去った白いピックアップ車。


  

  一説によると、北海道は目的地に飛ばして(スピードを上げて)いくのと、法定速度を守りながらいくのでは、目的地到着時間は約10分ぐらいしか変わらないらしい

 

 1時間も前にかなりの速度で走って行った車が、目的地には同じ場所にいるということは、先ほど書いたことは本当であろう。


(だから。北海道を旅行する皆さん。ゆっくり安全運転でね♪)


AM 10:10


無事にOYAZIは目的地に着いた。


走行距離は144.0kmである。


それから約2時間ばかし、荷物の積み込みを行い、OYAZIは再びトンボ返りで帰路につくのであった。


PM 12:06

K市発


 途中、行く前に見つけたKサツの方々のお仕事場。

 OYZIはイヤミのようにゆっくりと走る。


真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!


 まるでどっかのジーチャンが日向ぼっこをしているように見える。


真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!

・・・・ 気のせいか、成績が悪くて肩を落としているような・・・・・・・



無事にその場を切り抜けて、スピードを再び上げるOYAZI.


そして、弟子屈から小清水に抜ける長いストレート。


いくら鈍足のトラックでさえ、スピードが上がり時速100km/hに達しょうと・・・・

(あっ!!Kサッの方々。このブログはあくまでも小説ですので、お間違えなく)

というか、こんなブログ読んでいる訳ないだろうなーー。


 ここからが、北海道のワナが待ち受けているシーンが続出した。


 左をみると店の駐車場から車が出ようと・・・・

OYAZIは瞬間的にブレーキを入れる。

すると、その車はいったん止まった後、再び鼻先を道路に・・・・


 車だから急ブレーキをかけても何ともないが、スピードを出しているバイクなら間違いなく転倒のパターンである。



 次に再びトラックが時速100km/hに達しょうとしていると、今度は右から車が飛び出してきた。

 トラックやバイクはスピードが遅い。と思もわれているらしく、直線道路を高速で走ると割り込みが頻繁に起きるパターンである。

 気が付けばオヤジの前に車がノロノロと走っている。


 もうブレーキをかけている暇はない。OYAZIは再びトラックのブレーキを軽くかけ、車体を沈ませ、再び浮かび上がった時に、ハンドルを右に軽く当てる。



割り込みの車を避けて、トラックは反対車線に逃げる。


本州から来た何人ものライダーがこのパターンで事故にあっているのを知っている。


続いて遥か彼方、前方では道路のど真ん中でバックランプのついている車が・・・・・

(いくらなんでも道路のど真ん中でバックは無いんじゃないの??)


そして、とどめはオヤジの前をフラフラと蛇行する白いワゴン車。

(やばいぞ!!さっさと起きろ!!)

と、オヤジは怒鳴るが、少しの間ワゴン車は蛇行してついに限界が来て、近くのコンビニに入っていった。
真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!

 北海道は移動距離が長い。目的地に着くのに1時間以上走るのはザラである。そのため、仕事で疲れている人が、居眠りをしながら走っている場合が結構ある。


PM 2:30


こうして、幾重にも張り巡らされたワナを無事にかいくぐり、オヤジは無事に任務を遂行したのであった。

 本日の走行距離287.4km
真・キリンに憧れて!!                   最狂伝説!!

地元の網走はやはり霧雨の降る寒い日であった。



 PS:北海道旅行予定の主(あるじ)さん。


 こちらでは、結構、脇道から直線道路に割り込んで来て、そのまま前を邪魔してゆっくりと走る輩が多いので気を付けて走ってくださいネ!!


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