陽気な春日和が続いた3日間の連休最終日。
オヤジは気になっていた母親の三回忌が無事に終わり、14Rを手放した寂しさとあいまって、朝から呆けていた。
「今日も良い天気だね。こんな日は家でくすぶっているのももったいないから、久しぶりにドライブに行かない?」
とかみさんは、そんなオヤジの気持ちを察して声をかけた。
「ああ。そうだな。ここでくすぶってもしょうがないな。」
ということで、いつものミラ・イースで、遅い午前10時。オヤジ達一家は近間のドライブとなった。
GWにはこの辺り一面。芝桜が咲くのであるが、本当にあと10日ほどで咲き乱れるのであろうか??ちょっと心配!!
あたりは気持良いくらいポカポカした天気。
そして、藻琴山の山頂に目指す。
山頂に到着すると、辺り一面は春から冬の景色へと変わっていた。
陽気な天気でジャンバーを脱いでシャツ1枚になっていたオヤジに寒気が襲う。
「ここは寒いね。そろそろつぎの目的地に向かおう。」
次の目的地は弟子屈の道の駅。
駐車場には、早くも冬眠から覚めたライダーたちが・・・・・
左からニンジャ400R。BC400SF。WR250.。
この弟子屈町は何十年か前に7月7日の七夕の日、東京からバイクだけのキャノンボールを行い、最終地点となった場所である。
公道非合法のレースの果てにこの地にたどり着いたキャノンボーラー達は、この場所で何を見、何を感じたことであろう。
ふと、このライダー達を見て、オヤジは遥か昔に起きた出来事に想いをはせた。
館内には相撲界の往年の大スターの大鵬の記念品が飾られていた。実際の大鵬の出身地は近くの川湯であるが・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
昼も過ぎ、そろそろ昼食場所を探すために、再びミラ・イースを走らせる。
1時30分。昨年リニューアルされた札弦の道の駅に到着。ここで昼食とする。
館内には昔、冬季オリンピックのスピード・スケートで銅メダルをとった、岡崎朋美選手の記念品が飾られていた。
ちなみにここ、札弦から車で20分ほどで、福山雅治がツーリングに行った場所。またキャノンのデジカメでガッキーがCMを行っていた神の子池がある。
昼食を終えた頃には天気はだんだん曇り空になり、辺りも寒くなり始めた。
「もうこれで十分だろう。そろそろ帰ろう。」と、オヤジは家族にそう告げ、ミラ・イースを家に向けて走らせた。
家に着くころには天気は崩れ雨が降り出した。
ふとガレージを見ると・・・・・・
そこには主を失った空間がポッカリと空いていた。
冷たい雨が降り注ぐ空を仰ぎ見たオヤジのホホには熱いものが伝わり落ちていった。
これで本当にお別れだ!!さよならレディ!!今まで本当にありがとう!!
その夜、雨から雪に変わり、天気は春から一気に冬に逆戻りしていった。
これは、レディがオヤジにみせた3日間の奇跡。
愛機・レディを失ったオヤジ!!再び、オヤジがキリンに戻る時は来るのであろうか??
Coming Soon!!