キリンに憧れて 新章!! 旭川、バイク・フェスタ 2 !! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 翌、16日(土曜日)


いきなり、朝からバキッ!!とした感じで目が覚める。

時計を見ると、まだ5時30分である。

「ちっ!!また3時間ぐらいしか眠れなかったか。」再び、布団にもぐりこむが、なかなか眼が冴えて眠れない。


 ついにオヤジは眠るのを諦めて、お風呂の水を入れにいった。

オヤジのお風呂は、カラスの行水である。普段は、ものの3分もお風呂に入ればいいほうだ。

 しかし、毎日、お風呂に入れないと、急に機嫌が悪くなるわがままな奴である。


 お風呂に入れるのを待つ間、昨日買った古本屋のマンガ湾岸ミッドのランエボのエイジ編を読みふける。

 朝からのお風呂と濃いコーヒー。

今日も優雅な1日が始まる。と・・・・違った!!今日は初めて見る、バイク・フェスタである!!期待感が否応にも高まる!!


AM 9:00 


もうお腹が限界だ!!腹がすきすぎてきた。と、ホテルの精算を済ませて、キャンカーを食堂に走らせる。

 ホテルでの宿泊代、5,400円也。


 朝食はいつもの食堂で、メニューはサンマ焼き+ごはん大盛り+とん汁+特性ガーリック・バターのたまご焼き。値段は718円也。


そして、AM 10:08頃、バイクフェスタの会場に向かう。


 「しめしめ、8分の遅刻か。まあ、近くの駐車場にでも停めることはできるだろう。」と思いながら会場に入ると、

「・・・・・・・・・・・・・・・」


 朝から駐車場は満車で、離れた駐車場に停めなければいけない状態であった。
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 入場料を500円支払う。早速中へ。

会場は、多くのお客さんでいっぱいであった。
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 このSR。結構、好きかも!!



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 と、各メーカーの新型バイクがずらーりと並んでいた。


ふと見ると、

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 新型14Rのそばでしげしげと見つめる男が一人。


「あっ!!」

「あれっ?オヤジ?なんでここに?」


 見れば、その男はオヤジと同じ網走にいる、同級生のEであった。

 彼もまた、昨日、夜に網走から来てホテルに泊まり、トンボ返りで網走に帰るそうである。


彼が昨年、オヤジの会社に現れた時の話である。

オヤジは以前、彼がKR250に乗っていたことを知っていたので、

「Eさん。今でもバイクに乗っているんですか?」と尋ねると、

「ふふっ!!今はXJR1300に乗っているよ。」と自慢げに答えた。

「そういうオヤジは何か乗っているのかい?」と聞かれたので、

「14Rね。」と答えたら、彼は絶句していた。(ふふっ!!持っているだけで、乗ってはいないのよ。)


「ふーーん。これが、オヤジの乗っている14Rねぇーー。乾燥重量265kgかあ。かなり重たそうだなぁーー。」

「しかし、よく免許取り立てで、こんなバイク買ったなぁーーー。」

「ごほっ!まあ、持っているだけで、乗ってはいないんだけどね。」と、オヤジは小さくつぶやいた途端、

「えっ?何か言った?」

「い・いや、何も言ってないよ。」と、頭をかくオヤジであった。



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 やはり、おじさん族にはハーレーが人気があり、そのブースが一番にぎわっていた。

そんな中で、オヤジの目に留まったバイクが1台



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 ドカディのデビルの人気の陰に隠れ、ひっそりと置かれたバイク。

ドカティ・モンスター、693(?)であった。




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 乾燥重量、161kg、シート高76cm、一見、中型バイクのような小ささである。


バイクフェスタには多くのお客が、自慢の革ジャンを着込んで、一見金持ちそうに見え、ハーレーのブースでは、そんなお客に記念品を出していた。


 オヤジの服装は1,980円の空軍ジャケットもどきである誰よりも貧乏くさく見えたので、当然、各メーカーの担当者は誰もオヤジにはなしかけなかったが、この、ドカディの担当者のネーチャンは、オヤジの左腕の時計を見た瞬間、親しげに話しかけてきた。

「どうです?跨いでみませんか?」

「いいんですか?」

「ええ。良かったら、跨ってみてください。」


オヤジは喜んで、モンスターに跨った。


 乾燥重量161kg、シート高76cmの低いシートが、オヤジの安心感を呼ぶ。

 オヤジは慣れた手つきで、フロント・ブレーキを入れながら、左足、右足の付き具合を確かめる。


「ありがとうございます。すごく良いバイクですね。これなら、峠は無敵かも。久しぶりにこの手のバイクが欲しくなりました。」

と、ちよっと走り屋風のコメントを残して立ち去る、見栄はりのオヤジであった。



 今、オヤジ族に外国製のバイクが人気だという。

 また、ハーレーが女性に人気であるという。



このフェステバルを見て、オヤジはまったくその通りだと感じた。


 国産車は高性能だが、それを得るために、リッターバイクはシート高が80cmのバイクがほとんどである。

 今の若者の身長174cmを想定しているそうである。


 ところが、若い人にはバイクは不人気である。そして、逆におじさん族や女性にバイクが人気がある。

 そのおじさん族の身長の平均は160cm台。まして、高額なバイクを買える人種もおじさん族である。


 オヤジのように160cm台の身長には、まさしく76cmのシート高がちょうど良いのである。


 バイクを乗る人は全員が全員、そのバイクの性能を引き出して走れる人はいない。

 そのバイクのポテンシャルに満足して買う人がほとんどだと思う。


 今、バイクはオヤジ族、女性が安心して乗れるシート高は80cmでなくて、76cm前後なのだ。


 たかが、4cmの違いなのだが、やはり外国製のバイクはそんなユーザーの要望を見つめてバイクを作っているのではないかと思う。

 特に、ハーレーはその事が判っていて、シート高が低いバイクを作っているのではないだろうか?


 いま、国産車はヘタすると、250ccもシート高が高い。




  世界で一番優秀なバイクを作っている日本が、肝心なユーザーの求めているバイクを作らないで、高性能だけをうたい文句にしていたら、これからの日本車のバイクはどうなるのだろうか?


とちょっと思い込んだオヤジであった。


 なお、これは足の短いオヤジが、勝手に感じた一人言なので別に、国産車を愛する人達は気にしないでください。










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