12月の終わりの事であった。なじみのガソリンスタンドに行った時であった。
ある一人の若いスタンド・マンがオヤジに声をかけてきた。
「オヤジさんって、今年、デカイバイク買ったんですよね?」
「ああ。14Rの事?」
「実は僕、以前ドカディのモンスターに乗っていたのですが、乗る暇が無くて手放したんですよ。」
「最近、オヤジさんがバイクを買ったということを聞いて、僕もモンスターをもう一度、買おうかどうか迷っているんです。」
「なんで、迷うの?」
「だって買っても乗る暇が無くて、多分置きっぱなしになるかもしれないから・・・」と、若いスタンド・マンはオヤジに答えを出してもらいたくて話しかけてきたらしい。
「うーーん。」とオヤジはその若いスタンドマンをしばらく見た。
「だけど、君の中では答えはもう出ているんだろう?」
「オヤジもバイクは買ったけど、コケた時に、左尻の筋肉を断線したから、今は乗らないで見ているだけだよ。」
「だけど、バイクってやつは、手に入れる機会を逃したら、もう2度と手には入らないんだよね。」
「手元にあれば、たとえ乗らなくてもいつでも乗れる。という気になれるが、手に入れる機会を逃したら、二度と乗る機会を失うかもしれないよ。」
「そうですね。」と、オヤジに話しかけてきた若いスタンドマンの顔は晴れ晴れとしていた。
今年の春から、またキリン(バイク乗り)が誕生した瞬間だった。
バイクを乗らないエセ・ライダー オヤジでも必要とされることがあるもんだ。
\(・_\)ソノハナシハ (/_・)/コッチニオイトイテ
さて、前回のSさんの、高級オーディオ編をUPしたことをSさんに伝えたら、またまた面白いネタをメールしてきたので、早速、UPすることを伝えたら、Sさん。頑張って5回も手直しして、しかもタイトルまで書いてくれたので、ここはSさんに敬意を称して、そのままSさんのメールどうりにUPすることに決めた。
(あっ?誰?そのほうが簡単にすむから楽でしょう。と言っているのは??)
ここから先は、Sさんのメールです。
新春!33乗りの悲劇!?
(ディレクターズカット版)
「あのさ~、ちょっと衣類を整理したいんだけどぉ、私の古着の他にあんたのこのボロっちいTシャツなんかも処分していい?」
突然、妻からそう言われ、男は焦った。
「え?ちょっと!止めてよ。それ貴重品だよ?アウトレイジの最初のツァーん時買った、思いでのTシャッだよ?長年の汗と涙が染み込んでんだよ?そ・れ・に!俺はステージ衣装以外は、衣類にはカネのかからないリーズナブルな男でしょう?」
「・・・・・・ふぅん?」
確かに男は革ジャンとメタルTシャツ以外、普段着を持ち合わせていない。
年から年中同じ出で立ちで20年近く過ごしている。だが妻だってそんな俺に惚れたはずだ・・・・
「あっそ。・・・・・ところでさぁ、うちのクルマって33GT-Rだったっけ?」
「はい?」
クルマにまったく興味のない妻から、しかも何の脈絡もなくそう言われて、男はさらに焦った。
「そうだよ・・・・へぇ~、うちのクルマの名前やっと覚えたんだ?でも急に何?」
(今後は一体何を言い出すんだ?まさか・・・・・黙って改造した事がまたバレたのか?いやしかし、そんなはずは・・・・・)
「高村薫が久々に小説だしたんだけどね。その主人公が33GT-Rに乗っている設定なの。あと、直6とかチタンマフラーとか色々かいてあるよ。冷血、ってタイトルなんだけどぉ」
「あ?・・・・・・・そうなんだ? (何だ、小説の話しか・・・・・ビビらせんなよ。)そういえば、前に教えたよね、悪人、ってタイトルの映画も、主人公が33に乗ってたでしょ。覚えてる?ハハ、でもなんか嬉しいねそれは」
「はあ・・・・・・いったい何なのかしらね、まったく。冷血とか悪人とか」
「(笑い)いゃあ、悪人つーかさ、33乗りはワルの雰囲気持っている男の代名詞って事なんじゃねーの、つまり俺みたいにさ?」
「あんた・・・・今のクルマに乗り換える時、僕はもうスピードなんか出しませんよぉ、って約束して買ったよね・・・・・」
「???そんなこと、言ったっけ!?」
「・・・・・ほらね。あ~あ、結局私もこうやって悪人に騙され続けるんだわ」
ガビーーーン!
「あ・・・あのぉ・・・・Tシャツでしたなら・・・・処分して下さい」(・・一本取られました・・・・・)
今回のブログは比較的楽であった。あの~う。Sさん。次回は携帯でなくて、オヤジのパソコンにメールを・・・
そしたら、コピーして数分でUPが出来ます。
あっ!!しまった!!まだSさんに新しいパソコンのメールを教えてなかった。
_| ̄|○ ガックシ!!