3 裏ミッション
さて、十勝サーキットの観戦も終え、オヤジは今回の旅行の次なる行動。裏ミッションを開始した。
裏ミッションとは・・・・
その前に、書いておきたいことがある。
オヤジは大型自動2輪をとる前から、あるバイクの事が気になっていた。しかし、免許が無いし、また乗れるわけでもないので、無理やり自分の記憶の中からそのバイクの名前を封印をしていた。
そのバイクの名前はビューエル。
ハーレーダビットソンのエンジンを搭載したロードスポーツバイクである。
乱暴ないい方で書けば、250cc並みの小型な車体に、ハーレーの1200や900ccのエンジンを無理やりぶち込んだ、トルク命のジャジャ馬バイクである。
今回、前回のバイク屋のオヤジと話していて、ビューエルが意外と小さいバイクだということに気がついたのだ。
ビューエル ZX-14R Z400FX
排気量
900cc~1200cc 1441cc 400cc
乾燥重量 170kg 222kg 180kg
シート高 77cm 80cm 80cm
えっ?オヤジが昔、載っていたFXよりも10kgも軽く、シート高も3cmも低い?
(多少の数値の違いは勘弁してください。)
しかも、それでいて大型免許でしか乗れないバイク!!
ビューエルのオーナーのブログを拝見すると、みんなが首を揃えたようにビューエルの事を「変態バイク」と書いてあるのだ。特にこの変態バイクという言葉に、オヤジの変態度が同調した。
(あっ!!ビューエルのオーナーの方々、決してビューエルをバカにした言葉ではありません。オヤジなりのビューエルに対する尊敬と憧れの言葉です。)
なんだか気になる!!気になる!!
オヤジは一度、気になると、どうしても確かめたくなる主義なのだ。その為、日帰りで500マイル・ウ●コなるありがたくない記録保持者になってしまったのだ。
という事で、今回の裏ミッションは、幻の変態バイク「ビューエル」を探せ!!
ということになったのだ。
まずは、バイクがたくさん置いてる帯広のレッドバロンへ。
なぜだか気になるバイクを見に行くために、気分が高揚して、お腹も減らず、昼飯はパス!!
十勝サーキットを出てから少し走ると、幸福の駅への標識が・・・
おっ!!ここも20代の頃に、友達と走っただけだから、ちよっと寄っていこう。
(一人旅はこんなふうに、気ままに行けるのがいい点です。)

30年前と全然変わらないこの景色。
しかし、少し周りがきれいに整理され、お土産屋さんも建てられていた。

駅の中ではここに来た人が、この名前のご利益にあやかりたくて、メモ紙や名刺が所構わず貼られていた。これも変わらない風景。

このブログを読んでくれているすべての方に、幸福駅のご利益がありますように。(ああっ!!オヤジ!!君はなんて素晴らしい人なんだ!!と、勝手に自分を褒めるオヤジであった。)
PM 1:30
帯広:レッドバロンにて
「すみません。ビューエル置いてありますか?」
「ありません。」
「はい。失礼いたしました。」その間、約5分。
ふふふふ。そうだよな、そう簡単にあったら、裏ミッションとは言わないよな。そういえば、旭川に1台確か置いてあったよな。
よし!!これから旭川へ走るか!!
普段は、旭川に行くには、清水→富良野→旭川と行くのだが、今回は何故だが、上士幌町から糠平湖を抜けて石北峠を目指そう!!ということになった。
この道はかみさんと二人で旅行した時から行っていないので、20年ぶりに通る道である。
なんだか始めて通る道のように感じ、ワクワクしながら走るOYAZIである。
道中、自然とアクセル踏み過ぎてしまう。
上士幌の町に入ると歩道に大きなカメラの三脚と大きな丸い形のものが、置いてあった。
「あれれ?まるで、ネズミ捕りみたいだね!!」と、OYAZIは笑って通り過ごすと、本当のネズミ捕りであった。
「あっぶねーーーぇ!!後ろで走っている奴!!捕まるなヨ!!」と、バックミラーを覗くと、後続車の前に猛烈な勢いで追い越してくる車が・・・
当然、警察は勝利の赤い旗を降ったのだが、追い越された車との車間距離が詰まっていて、警察は赤い旗を降るのを辞めたのであった。
「ハッハッハ!!助かって良かったね。」とOYAZIは思っていたら、その車はみるみるうちにOYAZIの車に近づきてきた。そして、いきなり追い越しを・・・
前を見ると対向車が!!
「バカやろう!!」と、OYAZIは大声を上げながら、急ブレーキを踏んだ。
OYAZIを追い越した車は、後ろを確認することなく、OYAZIの前にかぶさってきた。
普段は温和なOYAZIであるが、その時は完全にキレていた!!
無理な追い越しをかけたその車、釧路ナンバーのカムリに向かって、OYAZIは激しいパッシングとクラクションを浴びせ続けた!!
その無理な追い越しをした釧路ナンバーのカムリであったが、そいつはどんどん加速していく。
OYAZIのキャンカーは2800CCである。加速はしないが、80キロから100キロぐらいは楽に巡航出来る。
OYAZIはカムリに遅れることなく追尾していった。しかし、相手を煽ることなく、あくまでもひたすら相手に合わせた速度でついていく。
前を走る集団に詰まったカムリはまたもや、無理な追い越しを!!
追い越された車も頭にきたのか、加速してそのカムリを入らせないように前の車の間を詰めて走り出した。
結局、そのカムリは何台か先の車の間を無理やり割り込んでいった。
皆さん。道中を走るときは、マナーを守らないと、このカムリのように、危険な目にあいますよ。結構、北海道人ってマナーを守らないドライバーには冷たい仕打ちをしまうので。
さて、先ほどの怒りのカムリ事件の興奮も収まり、OYAZIは糠平湖に向けて、人通りの少ない道にキャンカーのハンドルを切る。
前を見ると先ほどの釧路ナンバーのカムリが・・・・
カムリはOYAZIが後ろにいるのを見ると、後をついてきたのか。と観念して道路の脇に車を止めた。
そしてOYAZIはそのカムリの横に車を止める。見ると、そのドライバーは、OYAZIよりも年をとっている親父で、その顔は恐怖に歪んでいた。
OYAZIはそいつの顔をじっくりと眺めると、また何事もなかったように走り出した。
あのカムリの親父!!きっとOYAZIに怒鳴られる。と思っていただろう。
多分、OYAZIが載っていた車がボロな車だったら、間違いなくOYAZIは加速してぶつけられて新しい車に買い替えを迫り、入院費をせびっていただろう。助かったなカムリの親父!!
そんなこんなで、糠平湖に入りかかった時に、一枚の看板が・・・
ガス欠注意。
見るとキャンカーのトリップメーターは350kmに差し掛かっていた。
OYAZIのキャンカーは巡航で500kmは走る。しかし、山間部を走るときは、100km程余力を残しておかなければ死活問題になる。
残り走れる距離は50km。
燃料計はまだ半分残っている事を示しているが、旭川まで140km、一番近いガソリンスタンドまでは上川で70kmである。
ギリギリなんとかなりそうか?と、心配しながら走ったので、道中の景色を見る余裕は今のOYAZIには無い。
かみさんはよく、車の燃料計が半分になったら、燃料が無くなった!!と騒ぐのだが、今回ばかりはかみさんのいうこと聞いとけば良かった。と後悔しながらの旭川行きであった。



それでも、なんとか走りながらの糠平湖から上川へ抜ける風景を撮りました。
PM 4:30
なんだかんだで結局、旭川まで走りきり、ここで燃料補給。36.0l入り、4、530円也。
PM 5:30

ようやく目的地の旭川のレッドバロンに当着!!
果たしてオヤジの求めている、ビューイックはここに置いてあるのだろうか?
そして、これで裏ミッションは本当に終了するのであろうか?
