AM4:00
ヘ・ヘックション!!
グズッ!!グズッ!!
さっきから寒くて鼻水が止まりません。
み・皆さん。おはようございます。どうやらあまりの寒さに目が覚めました。あれから3時間経ったか。しかし、まだ4時では起きるのには早すぎる。
そうだ!!このキャンカーの最大の利点!!FFヒーターを点けよう。
(オヤジのキャンカーにはFFヒーターという、車専用のストーブが着いていて、アイドリング無しで、車の中を暖めることが出来ます。)
それ!!点火!!
FFヒーターは力強く点火し、たちまちのうちに狭いキャンカーを暖めるはずであった。
・・・・・・・・・・・・・・5分後、FFヒーターの表示パネルは故障の為か、ストーブを強制消化したことを示した。
((((;゚Д゚)))))))
ガクガクブルブル・・・・・
さ・寒い!!何が悲しくてこんな寒い車の中で寝ているんだ。オヤジは布団をもう一度かぶったが、今度は寒くて眠れなかった。
AM 5:00
そろそろ、出発しよう。走れば暖かいし、どこかで食事もできるだろう。
AM 5:45

24時間営業のすき家にて朝食をとる。とん汁+シヤケ定食。450円なり。
(あっ。これから食事の画像は撮らないことにしました。いちいち、店の人にブログに載せます。と聞くのも面倒くさいので。)
6時頃に朝食が終わり、一路目的地に向かうOYAZIであった。

AM 7:00
古臭いカーナビに何回も騙されながらもようやく十勝サーキット場の隣にある、更別村の道の駅に到着。ここで、布団を片付けていると、レース関係者の出場者の方が、どんどんとサーキット場に向かっていくのが見えた。
レース開始が9時で、ちよっと早いけどオヤジも行ってみるか。
と、十勝サーキット場に足を向けるOYAZI。
サーキット場に到着。入場料1、000円を払う。相変わらず安い入場料のために、サーキット場の運営を思わず心配してしまう。
「すみません。このキャンカー。普通の車よりも背が高いので、トンネルが通れないと思うので、この駐車場に置いといていいですか?」と、係りの人に聞く。
(サーキット場の中にはトンネルをくぐらないと入れません。)
「あっ。大丈夫ですよ。トンネルは大型バスでも入れますから、このくらいならそのままいけますよ。」と係りの人はオヤジに親切に教えてくれた。
(おおっ!!すごい!!当たり前のことだけど、親切な作りをしているぜ!!)
多分、国がサーキット場を作ったなら、大型車両の事など考えずに作り、普通車以外入れません。と、なっていただろう。
このままサーキット場にキャンカーで入れるなら、寒かったら車の中で休むことが出来る。
レース開始まで、約2時間。ずいぶん時間があると思っていたら、撮影場所の確認などで、あっという間に時間は経っていた。時間が近づくに連れでオヤジの心臓も早まりだした。
いったいどういうことだ。オヤジが出場する訳でもないのに、みんなの緊張がオヤジにも伝わっているのだろうか?
昨日まで、冷たい雨であった天気も、Nenetanさんの日頃の行いが良いせいか、昨日とはうって変わって今はピーカンである。
オヤジは南海の真っ赤なジャンバーを着込んでいたが、汗ばみあまりの暑さにジャンバーを脱ぎ捨て、シャツの腕まくりを行う。
本来はこの時期は寒く、バイクなんか乗れない状態なのだが、今日のこの快晴は本当に奇跡に近い。
AM 9:00
ウォン!!ウォン!!ウォン!!
サーキット場に爆音が轟く!!これから大型クラスの予選が始まるのだ。
レース開始!!
オヤジは愛用のニコンD80を取り出し、各レーサーを待ち構える。
「あっ!!もしかして、あれがNenetanさん?」
ブログのプロフィールの革のツナギと、ヘルメットの姿と同じ格好のレーサーを見つけたオヤジは慌てて何枚もの写真を撮る。
(多分、FZRに乗られていた方だと思いましたが、もし、違っていたらゴメンなさい。)
もうここからは標準(レンズ)は捨てた。望遠のみで走り去るレーサーを撮る。(おっ。この表現。いかにも小説家らしいぞ!!)
サーキット場は広い。ストレートを撮り終え、S字も撮り終えでもう一度ストレートに戻ってくる。
はっきり言ってストレートでのレーサーは異常に速い!!
ストレートで走り去るバイクはオヤジには速すぎて目が追いついていかない。だから、誰が一番で走っていて、誰が遅いのかオヤジには全然わからなかった。

結局、Nenetanさんが何位で走っていたか?はオヤジには全然分からなかった。
レースをされている方は、タイムや結果が全てだと思う。
しかし、オヤジにとっては、自分には到底できないスピートでバイクを操っているNenetanさんが憧れで、彼を知っているという事が少し誇らしげでもある。


サーキット場の駐車場には将来のレーサーがポケバイで練習している。

こんなバイクや。(あれっ?この形?誰かのバイクに似ているな。)

こんなバイク。
さらには、

こんなバイクも応援しに来ていた。しかし、このドカのデビル!!シートが超低くて思わず羨ましくなってしまったオヤジである。
予選後、250ccの1時間耐久が始まり、12時から本戦である。
その為、キャンカーの中でオヤジは少し休憩を取った。
ポカポカと陽気な天気で、キャンカーの中は暖かく気持ちが良い。
11時ぐらいからオヤジは、「ウォン!ウォン!」と各ピットでマシンを調整している音を聞き、昨日の寝不足のせいか次第に眠くなっていった。まるで、エキゾースト音が子守唄のようだ。
(おおっ!!これが本当のサーキットララバイだ!!結局、このネタ落ちかよ。)
いきなり周りがうるさくなった。本戦開始10分前!!いかん!!思わず眠っていた!!
オヤジは慌てて、ニコンD80を持ち出し、ストレートを観戦出来るスタンドに向かった。
PM 0:00
大型クラスの本戦開始!!
あたり一面に轟音が轟き、各、レーサーは一斉に第一コーナーを目指して走り去る!!
これから4時までの4時間耐久レースが始まったのだ。予選で走っているマシンも速かったが本戦ではさらに異常に速い!!
20台のマシンの甲高い音がさらに甲高く響き、蒼い空に突き抜けていく。
「本当にこれが耐久レースなのか?本当にこのスピードで4時間も走れるのか?これはまるで、スプリント(短距離)での走りでないのか?」
オヤジは彼らレーサーの予選のスピードはまだまだ与力を持ったスピードであった事を始めて知った!!
公道で速い人は多いと思う。しかし、交代とはいえ、4時間もの間マシンを全開で走らせる人は、なかなかいないと思う。
レーサーはそれを当たり前のように走るのだ!!
はっきり言って、レーサーという人種は、異質の速さで走る人だ!!
もう、カメラで、彼らを撮る気力も無い。 しばらく、オヤジは興奮の冷めぬまま、彼らの速さを見つめていた。
PM 1:00
おっ!!もうこんな時間だ!そろそろ、裏ミッションの開始の時間だ!!
「さようなら。Nenatanさん。これからも、レース活動!!頑張ってください!!」オヤジはまだ見ぬNenetanさんにそっと別れを告げた。
オヤジにとってはNenetanさんは昔憧れた、汚れた英雄の北野晶夫であり、バリ伝のグンなのだ。だから、たとえ出会えなくてもその場の同じ空間に居られた事だけでも十分なのだ。と、いつになくシャイなオヤジであった。
そして、オヤジは今回の旅の裏ミッションに向けて、キャンカーを走らせた。
