キリンに憧れてⅡ  動き出した時間(とき)。 ガレージの手直し編。 | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

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TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

  久しぶりの快晴の休日の午後、オヤジはガレージの作業をこれからするかどうか考えあぐねていた。


 午前中はガレージの手直しをする為材料を買っていたのだが、今日も残暑が厳しく30度近い外での作業、なかなかやる気が起きない。

 レディの封印、急遽125ccの購入で狭いガレージの中にバイクを2台入れるようにしなくてはいけない。


 暑さが和らぐ3時頃に、オヤジはようやく重い腰を上げ出した。


「そろそろ、俺の中で止まっていた時間(とき)を動かさないとな。」


 レディはローダーで運んでもらったきり、あれいらい動かしてはいない。

幸いなことに、カウルが少しキズがついたぐらいで大きなキズは無い。

 しかし、オヤジの心の方が折れたままであった。

 オヤジの肉離れを起こした左足(左尻)はようやく引きづらなくなったが、今だ左尻には違和感があり、しゃがむこともままならない。やはり、年をとると簡単に体は直ることは出来ないのだろうか?


 あれ以来、オヤジの心の中は、レディの封印で時が止まったままであった。
キリンに憧れて 第二部

 これから今日の予定は、ガレージのサッシと、サイディングの隙間を埋める飾り板を取り付け、ガレージの中をバイクが2台入るように広げなくてはいけない。

 まずは、カタパルト。と呼ばれる入口の隙間を何とかしなくてはいけない。
キリンに憧れて 第二部

 向って右のサッシと柱の隙間と、上のサイディングと柱のデコボコを飾りの板を貼り見栄えを良くしないといけない。

 裏側からサッシと柱の隙間をコーキング材で埋め、1×4材で飾りの板を打ち込み見栄えを良くする。
キリンに憧れて 第二部
 続いて、大きなサッシの上の部分のサイディングと柱のデコボコにも飾り板を取り付ける。
キリンに憧れて 第二部


   


キリンに憧れて 第二部


  たったこれだけの事だが、見栄えは格段に良くなる。後は外壁を塗装すれば、かなり雰囲気も変わることであろう。


 次に、ガレージ内をバイクが2台入るように、作業台の置場を変更しなくてはいけない。
キリンに憧れて 第二部


 うわっ!!しばらく使っていないとガレージは途端に汚くなり単なる物置と化する。

 横に2列に並んでいる作業台の手前の作業台を撤去しなくてはいけない。

 9月の半ばというのに、いつの間にかTシャツから汗が滴り、疲労感が増してくる。


普通、北海道は8月のお盆がすぎると、急速に秋の気配が進み、肌寒い日が多くなります。


 2時間ばかし悪戦苦闘を行い、何とかバイクを2台入れれる空間を作ることができた。


キリンに憧れて 第二部


キリンに憧れて 第二部


 ともかく、ようやく俺の心の中で止まっていた時間(とき)は動き出したのだ。


 たとえ排気量が下がったとしても、再び、俺はバイクに乗ることを決めたのだ。




 
オヤジは久しぶりに日の目をみたレディに向い、そうつぶやくのであった。







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