キリンに憧れてⅡ  北海道、支離滅裂、激走型旅行!!最終章! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

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TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車


キリンに憧れて 第二部


 あっ。最後でお知らせが遅くなりましたが、この地図をクリックしていただくと、オヤジの走った地域がわかります。



北海道、支離滅裂、激走型旅行!!最終章!!



1.憧れの串カツ


08:00 「おはようございます。」


 この旅行で初めて9時間近くも寝ていたオヤジであった。家にいる時も、平均5時間ぐらいしか寝れないので、久しぶりにスッキリした朝である。

 しかし、空は今までの天気と一遍して変わり、雨が少し降リ始めていたが、今日は帰るだけなので気にはならなかった。


 早速、朝食へ。いつもは苫小牧で食べた食堂と同じ系列の店に入るのだが、今日は・・・
キリンに憧れて 第二部

 280円の一杯のうどんのみ。連日、連夜の暴飲、暴食でついにオヤジ達一家のお金も底がつき、一杯のうどんを4人で・・・・・・


 ちがーーーうっの!!


 実はあることを考えて朝食を控えるよう指示するオヤジであった。昨日行ったコーチャン・フォー(本と雑貨の複合店)と雑貨屋をめぐり、11時30分近くになったので、オヤジはある場所に行くことにする。


そこは・・・・
キリンに憧れて 第二部



キリンに憧れて 第二部


 日本、韓国、中国、アメリカの4ヶ国の料理の出てくる、バイキングレストランである。

 しかも、今日は月曜日、ここの平日のランチの料金は1,090円で、ドリンクバーも入れても一人1,240円で4ヶ国の料理を楽しみ、ジュースが飲み放題となるのだ!!


 本日最後で、この旅行最大のサプライズ・イベント!!この為に苫小牧からはるばる5時間もかけて、OYAZIはここにやってきたのである!!


 早速、入ろうとするが、さっきから何人ものお客さんが文句を言いながら帰って行く。

「???あれっ?まだ早いのか?」

「いらっしゃいませ。」

「大人3人、子供1人お願いいたします。」

「かしこまりました。今回は夏休み特別イベントといたしまして、大人1人2,190円、子供・・・・・」

「えっ?ランチ・バイキングは一人1,090円でなかったの?」

「はい。この期間限定の・・・・・」


 のうぉおおおおーーーーーーーーーーー!!

 最後の最後までハプニングが!!


 数分後に、怒り心頭で店を出るオヤジであった。


 シクシクシク!!娘2号は期待に胸ふくらませながら入ったバイキングが入れないと知って先ほどから泣きだした。

「漢(おとこ)はこんなことで泣くもんじゃない!!」と、オヤジお決まりのセリフを娘2号に言うのだが、「私は女のコだもん!!男の子でないもん。シクシクシク!!!」

 さすがのオヤジもかわいい娘の涙には弱いので、別なバイキングレストランヘ足を向ける。

 のうぉおおおおおおーーー!!

 この店も一人1,780円の為、先ほどの店より少し安いだけであった。

「少し安いだけなら、さっきの店の方が良かったじゃん。」と、かみさんは冷たい視線をオヤジに浴びせたのであった。


 30分後、ショボショボとオヤジは、先ほどの店に入ったのであった。

「当店は期間限定として・・・・」先ほどの店員が勝ち誇ったようにオヤジに料金を説明する。

「はいはい。もう何でも好きにして!!」と、オヤジは負け犬になり下がっていた。


「いただきまーーーす。」
キリンに憧れて 第二部

 いままで、何回もこの店を利用してきたオヤジ達一家であったが、今日のこの店は串カツを自分で上げれるようなメニューがあった。





 「いいですか。料理を自分で作っても良いですが、くれぐれも火だけは気をつけなさい。」と、オヤジの母親は、オヤジが料理を作る時に必ず言う言葉であった。

 オヤジは50年もの間その母親の教えを頑なに守り、その結果、大抵のものは作れたのだが、油で揚げる料理は怖くてできなかったのである。

 その為、ある意味、串カツはオヤジの中ではステーキよりも憧れの存在である。

 ステーキは自分で焼こうと思えば焼けるが、串カツは自分では作れないからだ。

 その憧れの串カツが、「おまえら。どんどん食え!!」とオヤジの目に前に迫ってきたので、オヤジはウハウハ言いながら、大量の串カツを作り始めたのであった。

 先ほどの高い!!と思っていたオヤジは急に目が❤マークと変わり、やっぱりここに来て良かった良かった!!とニコニコ顔になるのであった。

 その後の支払は真っ青になったけど・・・・



2.走り続ける者たちへ。



13:00  この豪華なバイキングのイベントも終わり、後は自宅へ帰るのみとなったオヤジ達一家
キリンに憧れて 第二部


 高速道路に向かう頃には、雨足は次第に強くなってきた。それは、寂しく冷たい雨でオヤジ達の旅と北海道の短い夏の終わりを告げる雨であった。


 子供達のシーベルトを確認して、高速道路に乗り上げるOYAZI

 雨中のハイスピートは怖い。まして、守るべきものを乗せている者としてはさらに運転は慎重になっていく。


 何台ものキリン達(バイク乗り)が対向車線を、雨カッパ無しで走り去っていく。バイクで雨の中、ハイスピードでの運転。この苛酷さはバイクに乗るものだけでなければわからない。


  ふと、バックミラーを見ると一条の光がみるみるうちに、OYAZIに追い付いてくる。


  赤と白のハーフカウル。HONDA CB1300,スーパー・ボルドールだ!!


OYAZIはとっさにウインカーを付けキャンカーを左に寄せた。

 そして、窓を開け右手で「先に行け!!」と、そのライダーに向けて合図を行う。

 軽く左手で会釈をしオヤジを抜かすCB1300。




  その抜かしていくCB1300を見ながら、彼の旅の安全の祈願と、ある思いが不意にOYAZIの中に湧き起こり、OYAZIは右腕のこぶしを空高く掲げた!!



 「俺の旅はこれで終わりだ!!しかし、キリン達よ!!いつまでも走り続けろ!!」




  北海道、支離滅裂、激走型旅行!!

    (完)






 あとがき。

 いやぁああ。ノン・フィクション小説ついに終わってしまいました。1日4時間以上で約1週間。旅よりもこの小説を(あれっ?いつのまにか小説となっているよ。)。書いている時の方がある意味、辛かった。夜も寝ないで会社で昼寝して・・・ウソですウソですよ店長!!

 さて、今回の旅行でかかった費用はおよそですが、


  燃料代:22,000円

食事代:40,000円

   観光代:18,000円

モーテル代:10,000円


 4人で4日間で走りまわり約90,000円かかりました。


 今時期は温泉旅館は1泊、一人1万2千円から5千円かかります。

やはり、金の掛けたくないオヤジとしては、車中泊バンザイ!!です。






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