23日の土曜日、肌寒い小雨の振る中、友人Iからオヤジの携帯に電話が入った。
「オヤジ!!悪い!急にZGで行けなくなった。」
「どうした、明日は都合が悪くなったのか?」
「今日は雨だ。多分、明日も雨になるだろう。だから・・・・」
「ああ。だからどうした?」
「ZGは雨に弱いんだ。」
オヤジはその時、友人IのフェァレディZGは雨になると、調子が悪くなると思った。
「だから、これからレンタカーを借りてくる。」
「わかった。そこまでしなくて良いよ。明日はオヤジのイースで行こう。」
「いや、長距離を走るには軽では疲れる。」
「では、明日の朝5時に、キャンカーでそっちに向かいにいくよ。」
「いや、急で悪いが、今日行かないか?」
「今日か?」
「まずいか?」
「わかった。何もないから仕事が終わってから今日出発しよう。」
事の起こりは明日24日(日曜日)、北の国からで有名な富良野でクラッシックカーフェステバルが開催されるので、「旧友」・「スピードに愛された男」で一躍有名になった友人Iとオヤジが彼の自慢の3代目の車のフェァレディZGで明日の朝、それを見に行くことから始まったのであった。
明日にそなえるべく、用意をしていた二人であったが、急遽の雨で彼の自慢のZGが出せなくなったのだ。
オヤジはその時、ZGはキャブか何かの関係で、雨の日には調子を崩す。と思っていたのだが、彼の話を聞くと、単に雨漏りがする。ということであった。
ふふっ!!さすが漢(おとこ)の車よのーう!!
しかし、こ・困った!!これでは明日のブログのタイトル・「悪夢のZ!!朝焼けの疾走!!」が・・・・
そこで、急遽、「漢(おとこ)旅しよう!! OYAZIとIの漢(おとこ)旅!! 煌(きらめき)Ⅲ!!」となったのだ。
彼は以前、オヤジがキャンカーで一睡もしないで起きていて、クラッシックカーフェステバルに一緒に行き、それ以来、身の危険と貞操の危機を感じ、オヤジとは車中泊、お断りであったが、今日は何故だか、夜中に行こう。というのである。
しめしめ。ようやく、オヤジの甘い罠にかかったか。
今日は寝ないで一晩中・・・・とアホな妄想をしなかがら、彼の到着を待っていた。
午後:11時、彼からの電話が入り、オヤジの愛人1号機は二人を乗せて旅立った!!
「富良野には帯広経由でいくか?それとも旭川経由にするか?」
「旭川経由→富良野→帯広経由で帰宅。がいいな。」
「わかった。それでは、それで行こう。」
キャンカーは無計画でどこでも行ける!!それが便利な点だ。
そして、OYAZIとIの漢(おとこ)旅が始まった。
小雨の降り続く夜の高速道路。たんたんと走る愛人1号機と呼ばれるキャンカー。
二人の漢(おとこ)達は、久しぶりの再会に喜び合い、近況を話し合う。
思えば25年前、彼は最新のマシンでOYAZIと出会い、その時OYAZIは型遅れのカワサキに乗っていた。そして・・・・・
25年後の今、彼は型遅れのZに乗り、OYAZIは最新のカワサキに乗っている。時間(とき)の流れは、二人の漢(おとこ)達の考え方を変えてしまうものなのか?
「で、そのデイトナになっている人のテクニックがすごくてさあ。」
「えっ?車のデイトナは、そんなものついていないぞ。」
彼の興味は今、車に、OYAZIの興味は今バイクにあるので、時々、話のつじつまが合わないのは少々の愛嬌だ。
午前、2時30分。二人を乗せたキャンカーは無事、旭川の手前の当麻の道の駅に到着!!
「ふふふふ。これから甘い二人の時間が・・・・・」
と迫りくるオヤジをよそに、友人Iは貞操の危険を察し、助手席でさっさと布団をかぶった。
そして気がつくと寝息を立てている。
「ちっ!もう寝やがったか!まあ、いい。チヤンスは明日もある。」
そしてオヤジは一人、豪華な後部ベットで大の字になって寝たのであるが、Iに迫るタイミングを逃し一人悶々として、結局今日も一睡もできなかったのであった。
うわっ!!何だか怪しげな話になってきたぞ!!