キリンに憧れてⅡ  プロジェクト・レディ発動!! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車





 さて、今回のネタは前回の倉庫の片付けを終えた話を書こうと思っていたのだが、急遽、プロジェクト・レディが発動したので、このネタとなった。

(プロジェクトって・・・・うわっ!!まるでGBの人さんのパクリだ!!)


 「このタイトルで、オヤジは数えるほどしかレディに乗っていないのに、もう改造かよ?まったくいじるよりも腕を磨けよ!!」という声が読者から聞こえそうである。

 

 それだけ、最近のオヤジのブログのタイトルは大げさになってきているのであろうか?




キリンに憧れて 第二部

 ごちゃごちやの倉庫の状態。本当は今日はきれいに片付いた倉庫の話を書くはずであったのだが・・・


  多分、オヤジの読者の大半の人はガレージ・ライフに憧れ、自分のバイクのセキュリティの関係で、ガレージを持ちたいと思っているは多いのではないだろうか?

 かくいうオヤジも20代の頃からガレージに憧れていたが、家を買った時点からガレージーなるものをあきらめていた。

 また、Nenetanさんのすばらしい家とガレージを手に入れた、話を読むたびにオヤジも「ガレージが欲しい!!」と最近、とみに思うようになってきたのだ。


 オヤジの父親は技術屋であり、工具を大切にする人であったので、オヤジもいつしか工具の収集が趣味となった。(悲しいかな、オヤジには技術屋をやるような腕は無かった。)

 

 それはまるで、リスが冬眠の時にエサを集めるように。30年間もの間、集めに集めた工具がたまりにたまり、工具の置き場所が家のげた箱から始まり物置のはてから、しまいには寝室のクローゼットにも侵略するようになってしまった。

 その為、同じ工具が2個あるのは序の口で、無いと思って買うの繰り返しを行い、ひどい場合は同じ工具を3個や4個も持つはめとなってしまった。


 さすがの温和なかみさんも、この事実に切れて「この工具を何とかしないと全部捨てる!!」と言い放ち。オヤジはあわてて工具を入れれる小屋を探すはめとなった。
キリンに憧れて 第二部

 これが、オヤジのコレクションの一部である。

 当時はまさか諦めていたバイクなどを買う。とは思ってもいなかったので、工具の置くプレハブ小屋も庭の一番奥に置くようにしていたのだったが・・・・・


 今回レディを手に入れて、カ-ポートに入れていたのだが、やはり盗難や自分でバイクをいじる(まねごと)をしたいと思い、このカーポートの横に壁を貼りガレージーにしようと、思っていたのだが・・・・
キリンに憧れて 第二部


 持家の読者はオヤジの気持ちをわかって頂けるだろうか?オヤジはどうしても家のカベに木ネジを打ちつける事ができなかったのである。


 家はかみさんのもの。という感じであろうか?


  レディを手に入れてから2か月間もの間、悩みに悩み、日増しに「ガレージは欲しい。しかし、カーポートの壁にはキズを付けたくない。ああっ。プレハブ小屋が庭の奥でなくて、道路側に面していたら良かったのに。」
キリンに憧れて 第二部

 こんなふううに置いていれば、壁をとっぱらってバイクを入れれるように出来るのである。

  なんでプレハブ小屋を収めた時、バイクを入れれるような向きにしなかったんだろう?

と、ここ数日、そればかり悔やむようになってきた。
キリンに憧れて 第二部

 しかし、おやじ一人の力ではどうにもならないので、困ったときのS車輌。という訳で、またまたS車輌の社長に相談をしに、昼から行く事にした。


 「そんなの、ユニックがあったら簡単だぞ!!」と、オヤジの相談に一言でS車輌の社長が答えた。


「それはそうなんですが、社長の知り合いに、誰かユニックを使えそうな人はいますか?」

「使えても,プレハブ小屋の移動にいくらぐらいかかりますかね?」


「どら、まずは現場を見てから判断しよう?」と、フットワークの軽い社長である。

「よろしくお願いします。」


 数分後、オヤジの家にきた社長は「うん。これなら20cmぐらいつって、人力で回転させたら2時間位だな。」

「よし、俺がやってやる。これからやろうか?お金は2万円ぐらいでどうだ?」


[ええっ?これからですか?金額は全然問題ないし、出来れば助かるのですが、これから中のものを出さないといけないし・・・・」

「そのままつればいいから、別に物を出すことはないぞ。」

「大丈夫ですかね。」

「ああ。任せておけ。」


 と、言うことで急遽、このプロジェクト・レディ!!(レディのガレージ計画)が発動となった。


 6月19日、午後3時02分:S車輌の社長以下、オヤジ、社長の息子、社員、と屈強の漢(おとこ)、4人が社長のコネで借りてきた3.5トンのユニックとともにオヤジの家に集結した。


 彼らはDIY派の選ばれし最強の4人である。

これから、あの重たいプレハブ小屋を90度ターンという、難易度Dクラスの作業に挑戦するのだ。


 うまくいけば、ユニックでプレハブ小屋を20cmほど吊り上げで人力で回転させ降ろすだけで終了。ということで30分ぐらいの作業なのだが・・・・



 ウーォーーーン!!ウーオーーーーン!!


 後部の荷台に大型の水タンクを装備した特殊な3.5トンのユニックがエンジン音も高々に、オヤジのプレハブ小屋を吊り上げていく。

しかし、「だめだ!上がらない!!」という息子の悲鳴が聞こえる。


 ウーォーーーン!!ウーオーーーーン!!

 

 その音はまるでユニックの悲鳴にも聞こえた。

 いくらやってもプレハブ小屋が重すぎて持ち上がらないのだ。


 その段階でオヤジは早くもあきらめムードで、ただ誰もケガをしないように祈っていた。

 社長の声がだんだん荒くなってくる。みんなの顔に濃い疲労感とあきらめムードが漂ってきた。


 「だめだ、よし、今度は片側だけつり上げよう。」という、社長の命令にテキパキ動く、息子と社員。

オヤジはただ、おろおろするだけである。


 

  ウーォーーーン!!ウーオオオオオオーーーーン!!


 と一際、クレーンの音が甲高くなったと思ったら、あれほど難攻不落を保っていたプレハブ小屋は少しずつ持ちあがってきた。

「やったーーー!!持ち上がった!!」


 全員の歓声が上がりついにオヤジのプレハブ小屋は4人の漢(おとこ)に降服し始めたのだ。

 

 片側を吊り上げられたプレハブ小屋は、人力で鉄のパイプでテコの原理を応用し、少しづつであるが確実に動き出す。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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(中島みゆきのヘッドライト・ティルライトのBGMで)


 午後5時12分。(4人の漢(おとこ)達の戦いは終わった。


「ありがとうございます。あなた(社長)がいなければ、この作戦は成功しなかったでしょう。」と、オヤジの目に熱い涙が・・・・・・

「ああ。俺達は勝った。そしておまえはレディの為にガレージという最高の物を手に入れたのだ。」社長の目にも熱い涙が・・・


と、オヤジが妄想しているも間もなく、


「あとの水平出しは、ジャッキーを使って自分でやってね!!」


と、S車輌の社長は意味ありげにニヤッとして去っていったのである。

 

  後には、大きく傾いたプレハブ小屋が残されていた。
キリンに憧れて 第二部
キリンに憧れて 第二部



 「ふっ。これからが大変だな。しかし、俺のプロジェクト・レディはまだ始まったばかりだ!!」


  と、つぶやきオヤジは不敵な笑みを浮かべた。



   (中島みゆきの風の中の昴のBGMで)




  








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