キリンに憧れてⅡ OYAZI!!競走(はし)る!! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

  4月20日にレディと走り、筋肉痛になったオヤジのキズも癒え、その間の休みはほとんど家や子供の用事に撲殺され、今日は久しぶりに自分の時間がもらえ、はれて自由となったオヤジであった。

 

 早速、今日は久しぶりにレディとの対面!!ウキウキ・ワクワク!!・・・・。

と、思っていたら、朝、5時頃トイレに起きてみると・・・・・


    雨であった! 

 

 _| ̄|○ ガックシ!!


 

 仕方がないので、今日は何をしようかと、ボーっと考えていたらいつの間にか寝てしまい8時頃に起きてみると・・・・・


 ピーカーン!!


 という、朝からウキウキ・ワクワク!!という天気に変わっていた。

「それはもう行くしかないでしょう!!」と、いうことで、早速、朝からオヤジは食事もそそくさにすませ、勝負服のバトルスーツに着替えようとすると・・・・

 オヤジの心の中を見通しているように、

「タイヤ交換をさっさとすませてね。」と、うちのかみさんがドンベリの様に包丁を持って立っていた。


(ワーーーッ!!ごめんなさいNenetanさん。勝手にNenetanさんのブログの真似をしてしまいました。)


  今日は、朝から雨だという天気予報にも関わらず、太陽は「おまえら、今しかバイクには乗れないような良い天気だからな!!」というように、サンサンと日が差している中、オヤジはシクシクとかみさんのミラ・イースのタイヤ交換をしているのであった。


 向かいのバーチャンは、オヤジのタイヤ交換をしている姿を見て、 

「タイヤ交換ですか。うちもそろそろしたいんだけど、年をとるとなかなかガソリンスタンドにもって行くのが・・・」とため息をついたので、「あっ!タイヤはこの車庫にあるのですか?オヤジがついでにやってあげますよ!!」つい、安請け合いをしてしまった。

 そんなオヤジを見てかみさんは「あんたは人が良すぎる。」と、いつも怒られるのであるが、「困っている人を見過ごす事は自分はいやなんだ!!」と決まって返す言葉はこの言葉である。


 結局、このバーチャンのタイヤ交換は夕方頃行うことになり、次にキャンカーのタイヤ交換(こいつは重く一人ではやりたくない)を馴染みの車屋さんで行い、夏タイヤに交換が終わったのは昼頃になった。


 昼飯が終わり疲れてひと眠りするとあたりは今にも雨が降りそうなどんよりとした曇り空となってきた。



「まだ走れる。」


オヤジはそう思うや否や早速、バトルスーツに着替え始めた。

そして、バイクカバーをはずす。


 久しぶりに見るレディは大きくオヤジは一瞬、レディの乗車に躊躇する。


「やあ。レディ。久しぶり!!今日もたっぷり走ろうか?」

「たっぷりって、あなたはもう年よりだから、私とは30分ももてばいいほうじゃない。」

「ゴメンゴメン!!ではたっぷりテクニックを使って・・・・」

「テクニックだって?あなたは早いくせにテクニックも無いじゃない!!」


      (ToT)/~~

はい。私は早いくせにテクニックもございません!!



と、一人勝手にエロイ妄想に浸るオヤジであった。


「Lady?Are you ready?」(レディ?準備はいいか?)

 と、言うオヤジのくだらないギヤグに何も答えないツンデレのレディである!!


 そして、今日のOYAZIのカッコは、バトルスーツのアームとレッグプロテクターをはずし、ヘルメットは前回、目の前が見えなくて使えなかったシンプソンのSB13である。

 オヤジはこの日の為に、(というか5分前に考え付いたのだが)SB13にタオルを入れて頭の高さを調整したバンディット改SB13仕様である。ついでに汗をかいた時はタオルがあれば一石二丁である。ナイス!!ジジイくさい発想!!


 今日のレディとの走りの目標は、止まった時に右足をつかない事である。前回は一時停止の時に、あまりのレディの重さに立ちコケを防ぐために、両足を出して止まっていたのである。(しかしオイラのレベルは低いな。こんなことやっていたら大型免許を取り上げられてしまうよ。)

 行先は、またまた15キロ先のオヤジの職場である。



キュルルル!!


  ズゴーーーーッ!!

  

  ドゴゴゴゴゴ!!


 レディは相変わらず図太い排気音を立ててエンジンがかかる。今日も絶好調だ!!

 さすがに4回目の乗車となると、OYZIもレディに少しづつ慣れてきて、走りも余裕が出てくる。


 そして、前回アイスバーンのスリップ防止の為に粉ジャリが撒かれていた交差点で止まった。

 今まで快調に左足のみで止まっていたOYAZIは、青信号になったときにクラッチを放したときであった。


 少し走ったと思ったらプスン!!という音を残しレディは沈黙してしまった。(よーするにエンストですな。)

 

カッコワリー!!後続車は待っている。


 OYAZIはあわてず、おもむろに惰性で走っているレディのセルを押し、エンジンを生き返らせた。

 

思わず大型バイクでのエンストという失態を見せた後のOYAZIの走りは鬼走りであった。

 途中、前走車に追い付かなければ、たぶんOYAZIはこの峠の記録を塗り変えていたであろう!!(んなもん。あるわけないない!!)


 バトルスーツのまま現われたOYAZIに社員達は今日は「オーーーーッ!」という歓声をあげた。


 しかし、いつも思うがこのバトルスーツはバイクに乗っていれば様にはなるが、一歩店に入れば単なるコスプレ野郎。チンドン屋さんとなってしまう。


 幸いな事にお客さんはいなかったので、あまりの自分のカッコの恥ずかしさに二言三言、スタッフと話してそそくさに立ち去るOYAZIであった。


 帰りの下り道、1台の軽自動車がOYAZIの走りがあまりにもとろいせいか、右に左にと車線変更を行いOYAZIをあおる。


 そして、平地の2車線に入ったときであった。OYAZIは前走車をぶち抜き、また左車線に戻った時であった。

 軽自動車は敵意をむき出しにしてOYAZIを抜きにかかった。

これからは上りの2車線。視界はオールークリァ!!

 

OYAZIは前傾を取り戦闘態勢に入った!!


5速、60km!!シフトダウンは無し、軽くアクセルをひねる!!


  次の瞬間、レデイの速度は100kmを軽く超えだした。


 これからはOYAZIがレディに乗って未知の領域に入る速度だ。


 ハヤブサは2秒で時速100kmに到達するという。レディはそれをもぶち抜くマシンだ!!


 その瞬間!!


「止めて!!」とレディの声がOYAZIに聞こえた!!

「なぜだ!なぜ!抜かしたらいけない?」OYAZIはレディに尋ねた。

「あなたは、私に乗って何回目?」

「今日で4回目だ!!」

「私のスペックは世界最速を目標に作られた。しかし、創設者の想いはけして乗り手を死なさない事!!」

「安全に早く目的地に着く事を第一に思って私は作られたのよ。」

「あなたに今の私を乗りこなす事が出来て?」


「・・・・・・わかったよ。レディ。」


 OYAZIはクールダウンを行いスピードを落とした。

軽自動車は勝ち誇ったようにOYAZIを抜いていった。


   レディ!また君に助けられたな!あのまま走れば、オヤジは君を制御できなかったよ。



  気のせいか、最近だんだんオヤジのブログが小説化しているような・・・・・???


人気ブログランキング