キリンに憧れてⅡ   オヤジ!!バトルスーツを装着する!! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

  昨日の2時半に寝て、朝は6時半起き!!今日も睡眠時間4時間。やはり年寄りの睡眠時間は短かった。生きていく時間が短くなると、自然と睡眠時間を削っていくものなのか?

 

 今日は休みで天気は朝からピーカン!!

 

 「それはもう行くしかないでしょう!!」と、いうことで、早速、朝からオヤジは14Rに向かう。

 前回はノーマルなカッコをして走ったので、今日の装備は初めてのバトルスーツ!!だ。


 まず、パンツを穿く。気のせいか買ったときよりも履きやすい。多分、体重は増えているので、革が伸びてきたのか?そして、北斗の拳のような革ジャンを着る。

 相変わらずバトルスーツのずっしりとした重さがオヤジを襲う。この段階でオヤジはハアハア!!ゼイゼイ!と早くも息切れ状態。

  

 とどめはアルパインスターのあのバトルブーツ改めグースブーツを穿く。

「!」

「???」

「ど・どういうことだ。オークションで落としたときは穿けたのに?」残念ながら、真ん中の留め金がきつくてはまらない。

 しかし、漢(おとこ)は細かい事には気にしない!はまらない金具を無視して、残り3箇所の金具を止めて、14Rに乗り込む!!


「!」


「ふっ!やはりな。こいつはあの悪名高いバトルブーツだ!!」とオヤジは一人うなずく。

 このアルパインスター社のブーツは足の甲の部分がでかすぎて、ステップとチェンジペダルの間に入らないのだ!!

 「ふん!捨ててやる!こんなブーツ!!」


 改めて気を取り直して、前回履いたブーツに履きなおす。そして、シンプソンのSB13をかぶり、イェローコーンのグローブをはめて・・・・!! アームプロテクターがグローブと干渉して付ける事が出来ない!!

 「よっこいしょ!!」と、掛声とともに14Rから降りて、アームプロテクターを家にしまい込む。漢(おとこ)は細かい事には気にしてはいけないのだ。


 この間、約30分。なんてこった。たががバイクに乗るのに30分も時間が経っちまったぜ!!


  キュルルル!!


  ズゴーーーーッ!!

  

  ドゴゴゴゴゴ!!


 14Rは相変わらず図太い排気音を立ててエンジンがかかる。

そして、ローギァーに・・・



プスン!!といきなりエンスト!!




「??あれっ?おっかしいな?

それから14Rはいくらセルボタンを押しても、エンジンがかからなくなった。


「そ・そんな!!こいつは新車だぜ!いくらカワサキといっても壊れるのは早すぎるぜ!!」と、慌てふためくオヤジ!

 

 よーーーーく調べてみると・・・・サイドスタンドが地面についていたままであった。

てへっ!!とブリッ子のふりをしてごまかすオヤジであった。


 さらによくよく調べると、バックミラーが全然あっていない。

「この間は、かなり緊張していたんだな。こんなことも気がつかないなんて。」と、今回はかなり余裕のオヤジであった。

 気を取り直し、再度、エンジンをかけ直し、またもやゆっくりと走り始める。


 前回は頭を上げ過ぎて首が痛くなったので、今回は獲物を狙う様に上目を使い、軽い前傾姿勢で走り出す。


「ま・前が見えね!!」


 こいつも悪名高いシンプソンのヘルメット!!軽い前傾をとるとオヤジの目の位置にはシンプソンのシールドの上の部分しか見えなくなり、あまりの視界の悪さにぐるりと周りを回って自宅に戻るオヤジであった。


「だめだ!!使えねえ!!このヘルメット!!」


 そこで、急遽、危険だが25年前のモンザのヘルメットをかぶる。25年も経ち、シールトはかなりキズがあるが、何とかかぶる事はできそうだ。


 今日の目的地は20キロ先の新しい勤務先。トーゼン、社員にオヤジのバイクを見せびらかしにいくのだ。


 途中、2車線の路肩に14Rを止めて獲物を待つオヤジ!!

その時、1台の白い車がすごい勢いでかっ飛んでいく!!後ろには不敗の赤バッチのGT‐Rエンブレムが!!


       戦闘開始!!

 「コンバット・オープン!!」とオヤジは掛け声と共に、200馬力を開放させGT‐Rに戦いを挑む!!

 14Rはオヤジの期待に答えるかのようにフロントを高々と上げ、GT-Rに食いつく。


 という、シンシェションは全然無く、ひたすら淡々と安全運転で目的地に向かうオヤジであった。

 途中、交差点を右折をしてすると、軽い峠のような登り坂に入る道に来た。

バイクにはこのような道が一番おいしい道なのだ!!

「いくぜ!!」 オヤジはおもいっきり14Rをバンクをさせる。


 「わおおおお!!」


 交差点にはアイスバーンのスリップ防止の為に粉ジャリが撒かれていた。

悲鳴を上げながらも、あわてて車体をたて直し、多角形コーナーリングのようにギグシャクとコーナーをクリアーしていく。

 改めてトラクション・コントロールがレベル3の超度初心者用に合わせてて良かった。と思うオヤジであった。


 急な登り坂でも14Rはストレス無しでグイグイと加速していく。2速、3速、4速、エエッ!5速でも加速していくの?すごいぜ!!14R!!


 新たな驚きを発見して、無事目的地に着くオヤジであった。


 社員達はバトルスーツ姿のオヤジのカッコを見て、まるで北斗の拳に出てくる悪役だな!!と感想を述べる。(せ・せめてマッドマックスのグースと言って欲しかった。)


 たっぷり14Rを見せびらかしたオヤジは満足に帰途に着くのであった。

帰り道の2車線の登り道で、5速からさらに加速し始める14Rに驚くオヤジは更に無意識にギァーを上げていく。6速!!


「ええっ!!6速!!こいつって6速もあったの!!」


 今更ながらマシンにはまったく無知なオヤジであった。


 今日もたった1時間程度の14Rとの付き合いであったが、オヤジは十分に満足してマシンを降りた。


 そうだ!!主(あるじ)さんも自分の愛機にMASAMUNE君というりっぱな名前を付けているよな。君も14Rでは可哀そうだから、オヤジが一つ名前をつけてあげよう。


 君はスペックを見ればバケモノ級の漢のイメージだけど、超初心者のオヤジにも乗れる、実質はすごく乗りやすいバイクだから・・・・・「レディ」とつけてあげよう。

 あのスペース・コブラにも絶世の美女のアーマロイド・レディという相棒がいたように、このバトルスーツで武装したOYAZIにもレディという強力な相棒が必要だ!!

 「気に入ってくれるかな?レディという名前?」

 




 その時、オヤジにはうれしそうな14Rのフォン!!という甲高い排気音が聞こえたような気がした。



 

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