キリンに憧れて   老キリン始動!! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車





  今日は14Rの初乗り!! まさしくオヤジにとってはサバイバル!!となった1日であった。








     以上!!








と、書くと期待している(誰も期待していないか!!)読者に怒られるので、早速、今の興奮の冷めない気持ちを書くことにした。


 昔から年よりは早起きだ!!と言われるように、オヤジは昨日は2時に寝て・・・・朝は5時30分に起きてしまった。外を見ると・・・・・

「クソッ!!雪が降っているぜ!!テンションが落ちるぜ!!」と、毒づきなから起床する。


 仏壇におまいりをし、気合を入れて14Rの置いてあるS車輌に向かう。装備はバトルスーツとブーツでは無く、普通にジャケットと昨年、免許を取る時に使っていたブーツとグローブ。

 ヘルメットは今日、始めてかぶるシンプソン SB-13。

年をとると経験値が豊かになり、最初から未経験のバトルグッズには手を出さないのだ。


 「いいか。オヤジ!!この手のバイクはテクニックがどうのこうのでないんだ。ハートだ!!ここで乗るんだ!!」とS車輌の社長は自分の胸をたたいて、ビビっているオヤジにアドバイスをくれた。


 この社長は温和な性格だが、若い頃はパトカーを振り切って、ナンバーを調べられ後日、警察が文句を言いにきたり(今でも24時間以上警察から逃げ切ると、交通違反は無効になると思ったが・・・・・)自分の息子に車を与えるときに、置いてある車で好きなやつを選べ。と言い、息子がシビックを選んだら息子に「この車の片鱗を見せてやる!!」と言って、すぐに近くの道で息子を乗せて180kmまで出してシビックの実力を見せる事を平気で行う硬派な社長である。




 「いやあーー。乗ってすぐにこけるのは避けたいですね。」とオヤジは減らず口をたたきながら14Rに跨る。

 相変わらず重い車重。右足を突いてサイドスタンドを上げようとすると、左足がサイドスタンドの空を切る。

 どうしてもサイドがあがらないので、オヤジは離れ業をおこなった。

つまり、右足でバランスを取りバイクを垂直に立てて、そのすきに左足でサイドスタンドをかき上げる。そして、すぐに左足を地面に付ける。


 サイドスタンドを上げ、一息入れてエンジンに火を入れる。



 ズゴーーーーッ!!ドゴゴゴゴゴ!!



 図太い排気音がオヤジを捕らえた。パワーはLOW,トラクションはレベル3

(注:14RはLOWパワーで150ps・HIパワーで200ps・トラクションコントロールが3段階+切の設定があります。だから、本当の実力はハイパワー+トラクションコントロール切にしないと出せません。)

という、超初心者用に合わせてあるのを確認し、クラッチを入れてそろそろと走りだす。

 

 あれほど重たかった14Rは予想に反して、走りだすと軽快な動きを見せた。


 慣れないSSのポジションは首が痛い。それよりももっと大変だったのは、緊張してシンプソンのヘルメットのシールドが曇ってしまうのだ。


 そーいえば、モンザのヘルメットも息を下に向けて吐かないと、シールドが曇ってしまったな。と妙な事を思い出し、曇りを消しながら走り始めるが、だんだんシールドが曇り始めてきた。その間、シールドを開こうとするが、慣れない操作でぜんぜんシールドが開けない。


 14Rはオヤジの意思のとおりに、きれいにラインをトレースしてくれる。(と、いっても実速度は50キロから60キロだが・・・・)


 目指すは4キロ先のガソリンスタンド!

この坂道を左折したらもう少しで目指すガソリンスタンドが見えてくる。チカッ!チカッ!ウインカーを左折にして・・・・・

 初めての坂道発進と、初めての信号機。緊張は最大限に達した!!


「シールドが曇ってま・前が見えねーーーーー!!」


 


 対向車は右折しようとしている。気がつくとぼんやりと目の前に大きな影が!!





  「ヤバイ!!新車が!!」




   とっさにオヤジは14Rを左に倒し難を逃れたが、14Rは左折のウインカーをつけていたままであった。きっと朝の仏壇のお祈りが効いたのでしょう。






 あと数秒で「キリンに憧れて」は、読者の期待どうりの結末を迎えるところでした。


 ガソリンスタンドに着いたオヤジは心臓がバクバクもんでした。

ガソリンスタンドでトイレを借りたオヤジはスタンドマンが14Rをしげしげと眺めているのを見て、先ほどの恐怖感を忘れ、一人ニヤニヤとほくそえんでいたのだ。


 その後、学習したオヤジはシールド開いたまま走り始めた。

前が無事見えるようになって、ようやく気持ちの余裕が出来き帰りの道は景色もゆっくり見えるようになり、

 「やっぱりバイクっていいよなーーー。」

と14Rを購入して改めて良かったと感じた。


 無事、家に帰宅したオヤジはかみさんに「いやーーー。面白かったよ。」と嘘ぶいた。

 あれだけ反対していたかみさんも、14Rが来たらあきらめたのかうるさく言わなかった。


 ところで、今までオヤジは14RをSHOPでしか写していなかったので、本当にオヤジが自動2輪の大型免許を持っているとか、ZX-14Rを購入しているのか?疑問に思っている人がいると思う。


 そこで、今日は初めて本当のことだと言う事を証明しよう。




 どーーーおーーん!!




キリンに憧れて 第二部



キリンに憧れて 第二部



キリンに憧れて 第二部




オヤジ・ウソつかない!!



  たった8キロ、時間にして20分ぐらいの初乗りだったが、オヤジにとっては十分すぎるぐらいの14Rとの付き合いであった。

 バイクの運転も車の運転も、何でもそうであるが、自分が気持ち良い所で止めておくのが、次にまた乗りたくなるコツです。今日はこれから雪が降りそうなので、14Rは茶の間から見える位置に置いて、一人ニヤニヤとするオヤジであった。



 今日はお前の運動性能に助けられたよ。14Rよ。これからもよろしく!な!





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